2022年9月17日土曜日

業績分析: 任天堂

来月(2022.10)任天堂の株が31年ぶりに分割されます。という訳で「安くなるなら買おうかな?」と思っている方向けに任天堂の業績を分析してみました。

株式の売買を勧めている訳ではなく、任天堂の株なら興味あるけど株ってよく分からない >< という方の売買判断の一助になればと思い書いてみました。

【データ】

【経営分析】

1999年〜2022年までの売上、営業利益、経常利益、当期純利益の偏差値をグラフ化してみます。

経営上プラスのインパクトがある商品をだいたい10年スパンでリリースしていることが、経営成績にハッキリ現れています。(株の買い時はちょうど2005年、2015年でした...買ってないけど)

【参考】(12月末日の株価終値)

  • 1999: ¥16,830
  • 2000: ¥18,250
  • 2001: ¥22,700
  • 2002: ¥11,050
  • 2003: ¥10,060
  • 2004: ¥12,780
  • 2005: ¥14,290(買いシグナル)
  • 2006: ¥30,900
  • 2007: ¥66,500(ピークアウト)
  • 2008: ¥33,750
  • 2009: ¥22,190
  • 2010: ¥23,820
  • 2011: ¥10,540
  • 2012: ¥9,070
  • 2013: ¥14,010
  • 2014: ¥12,605
  • 2015: ¥16,755(買いシグナル)
  • 2016: ¥24,540
  • 2017: ¥41,190
  • 2018: ¥29,285
  • 2019: ¥43,970
  • 2020: ¥65,830(ピークアウト)
  • 2021: ¥53,650

理想的には偏差値が右肩上がりになっている状態で、前回の暗黒時代末期(2015年)から現在までの短いスパンで見ると右肩上がりではありますが、2021年→2022年で若干ダウンしているので、テクニカル的な視点では今は買うのを少し警戒するタイミングです。

ただし、前回のヒット(DS+Wii)と今回のヒット(Switch)では利益構造が異なることに注目すべきかもしれません。売上、営業利益、経常利益、当期純利益の偏差値の並び順がキレイに逆転してます。

  • 【DS+Wii】売上 > 営業利益 > 経常利益 > 当期純利益
  • 【Switch】当期純利益 > 経常利益 > 営業利益 > 売上

2021年3月期と2022年3月期の偏差値低下の具合を見ても、売上と営業利益の低下と比べて経常利益と当期純利益の低下が緩やかです。

【財務&投資】

任天堂は無借金経営をしていることで有名ですね。

実際過去の決算短信で、「当社は、会社の成長に必要な設備投資等を内部留保資金でまかなうことを原則とし、将来経営環境の急激な変化への対応や競争に勝ち抜くため、財務面での健全性を維持しつつ、株主の皆様への 直接的な利益還元については、安定した配当を継続しながら、各期の利益水準や配当性向をも勘案 して実施することを基本方針としています。」と説明されていました。(いつの頃からか書かれなくなりましたが)

という訳で、現金残高と投資CFの推移を見てみます。

投資CFがプラスの年がチラホラありますね。財テクかな?と思って決算短信をチェックしたところ、有価証券の満期償還による利益とのことでした。つまり、財テクですね。

本業の投資(設備投資、開発投資)と財テクは分離して欲しいです...

ちょくちょく財テクで稼げているおかげで営業利益が赤字でも当期純利益が黒字という年もあったので、投資ファンドとしても優秀な側面があるようです。

その財テクのノイズで本業のお金の流れが少し分かり難くなっていますが、2020年3月期と2021年3月期に大きめの投資CFが発生していて、2022年3月期に収束していることから、新しいゲーム機の開発中ですかね...過去の投資CFの流れと比較してみると、3DSが発売される5年前の投資CFの動きと似ている気がするので、この新作ゲーム機(?)の発売は2025年ぐらいかな?と予測してます。

過去のゲーム機の開発投資期間を3〜5年程度と予測すると概ね、

  • DSとWii: 無理の無い範囲で予算を投じて開発(メガヒット)
  • 3DSとWiiU: ガッツリ予算を投じて開発(ヒットせず)
  • Switch: そこそこの予算を投じて開発(ヒット ※Wiiほどではない)

というように見えます。

2008年に約1兆円あったキャッシュ残高は、2016年には2500億円近くまで減少しています。つまり、だいたい年1000億円ぐらいづつライフが削られる計算なので、Switchがヒットできなかったら(潰れないにしても)無借金経営を維持できず、お金を持っている外資(Appleとか?)の傘下になるなど、大きく状況が変わっていたかもしれません。

とりあえず、今は1兆円キープできているので、10年ぐらいは戦える余力がありそうです。

10年でプロダクト・アウトが成功すればセーフ、できなければアウト。

仮に任天堂の株を買う場合、「ギャンブル要素が高い」ということを念頭に入れ、一点買いは避けたほうが良いかもというのが私見です。

...というより、無借金経営できる体力がある(=外部からの資金調達が不要)なら、そもそも上場すべきではないと私は思っていて、何で上場しているのか昔から謎だったのもあって少し調べてみたのですが、結局謎は謎のままでした。

2022年9月15日木曜日

決算短信の読み方

基本的に投資はインデックス系の投資信託かETF推奨です。ただし、不景気局面では含み損が続く期間を許容する胆力が必要になります。最終的に上がってくれれば問題ないですが、確実に最終的に上がる保障は無いので、そういったリスクを許容できる範囲で定期・定額(ドルコスト平均法)で積み立てていくのが良いと思います。

その上でまだ余裕資金があるなら、思い切って個別株も組み入れてリスクヘッジするのも悪くはないというのが私見です。

個別株を購入する時、対象企業のB/S(資産)、P/L(損益)、C/F(お金の流れ)などの情報を決算短信からチェックします。

決算短信には色々な数値が載っていて全部重要な数値ですが、とりあえず売上高、営業利益、経常利益、当期純利益、1株あたりの当期純利益、総資産、自己資本比率、投資キャッシュフローだけ通期(Q4)のみチェックしておけば大丈夫だと思います。

  • 売上&利益(P/L)→ 会社が儲かっているかどうかの判断指標
  • 総資産と自己資本比率(B/S)→ 会社が潰れやすいかどうかの判断指標
  • 投資C/F → 会社が成長できるかどうかの判断指標

そして、以下のような業績の銘柄は、投資不適格として弾きます。

  • 売上が右肩下がり
  • 利益が右肩下がり
  • 資産が右肩下がり

という訳で、結構面倒ですが決算短信からスプレッドシートにそれらの数値をひたすら転写していきます...(面倒だから必要な数値情報を規定書式のJSONで公示するルールにして欲しいところ)

※上図はとある銀行の業績なので、売上高=経常収益、利益=経常利益

一通り転写できたら、売上高と利益の偏差値を求めます。

【例: B2の偏差値をC2で求める場合の計算式】

=(B2-AVERAGE(B$2:B$9999))/STDEV.P(B$2:B$9999)*10+50

上記の式をC2へ入力すれば、あとはオートコレクトやコピペで簡単に全部入力できます。

偏差値を求めることで、「売上が良かった年」「営業利益が良かった年」「経常利益が良かった年」「当期純利益が良かった年」などが(※もちろん、逆に悪かった年も)ひと目で分かるようになります。

そして、その年の数値が「何で{良かった | 悪かった}のか?」という情報を決算短信の概況テキストから調べます。

例えば、日立製作所の決算短信から営業利益の偏差値を(かなりザックリと)分析すると下図のようになります。

観測期間の中間点が偏差値50、中間点より過去が50以下、中間点より未来が50以上という右肩上がりの状態であることが望ましいです。

日立製作所の場合、金融危機でこの観測期間内で最悪の営業利益(損失)を計上してますが、そこから順調に回復できていて、コロナショックの業績反映タイミングで一瞬落ちましたが、それでもこの観測期間内で偏差値50以上をキープできています。要するに、とても優秀な企業だということが分かります。

もちろん、それでも株を買えば必ず儲かるものでもありませんが。

客観的な経営成績のインプットができたらその企業の 過去の中期経営計画の評価 を行います。それを踏まえた上で、将来に向けた中期経営計画の妥当性を評価した上で「まだ成長できそうか?」を予測して、「成長しそうだ」と思ったら株を買います。

日立の場合はグローバルロジックの買収で2022年3月期に1兆円を超える投資C/Fが発生しているところが直近では最大の焦点ですね。グローバルロジックはだいたい1兆368億円ぐらいらしいので、他の投資を殆ど(100億ぐらいしか)してないから、ほぼ1点張りですね...男前だなぁ(円安拡大前なので結果的に投資タイミングとしてはベストでしたが大丈夫なのだろうか)


最近はIR資料として凝ったパワポのレポートとかを頑張って作っている企業が多いですが、何故そのような無駄な事にコストを掛けているのか理解できません。

決算短信だけで十分だと思います。

パワポ資料は企業サイドにとって都合が良い情報を強調するなど、変なバイアスが掛かっているケースが多いので、読むだけ時間の無駄...とまでは言いませんが、実態的な業績情報をチェックした上で参考程度に読むぐらいで良いと思います。(経験上、そこまで詰めて読むと、得られる有益な情報は無いケースしかなかったので、変に情報分散するよりは決算短信で情報を一元化してくれた方がレビューしやすくて助かります)

なお、パワポ資料は頑張っている割に決算短信は過去5年分しか開示していない...といった企業は基本的にギャンブル性が高いから、そういった企業も投資不適格企業として弾きます。

多分、もっとカジュアル(ラジカル?)な判断をした方がリターンは高くなるので、年間30%以上とかの爆益を叩き出したいスタイルの投資家向けではありません。リターンが高い運用はその分リスクも高いので、景気連動で業績がよくなるハイリスク企業にはインデックスで広く浅く張っておき、個別株をやるならこれぐらい硬めのバランス感覚が良いかなと。

2022年9月10日土曜日

Quiet Quitting

最近「QQ: Quiet Quitting (静かな退職)」という言葉が米国のZ世代の間で流行っているとか。

Z世代よりもう少し上のミドル世代(30代〜40代)では、少し前に FIRE; Financial Independence, Retire Early (経済的独立と早期退職) といった言葉が流行ってました。(それで勘違いしてレバナスとかにどーんと突っ込んで派手に散ったりする人が居たりして少し落ち着いた感があります)

  • FIRE = 投資運用リターンのみ(目安として目標年率4%前後)で生活する
  • QQ = 必要以上に働かない

どちらも要にするに 働きたくないでござる という事ですね。

良い傾向だと思います。

そもそも、何故働く必要があるのか?

この問いに対する回答は、大きく分類すると「趣味」と「必要に迫られて」の2種類があり、後者は3パターンに細分できるというのが私見です。

  1. 趣味で働いている
  2. 必要に迫られて働いている
    1. 豪華な暮らしがしたいため
    2. 生活費を捻出したいため(働かないと生活できない)
    3. 奴隷であるため(働くことが強制されている)

日本の場合、生活保護の規定があり、米国の生活保護制度(SSI)と比べれば判定基準が緩いので、質素な暮らしで問題無ければ 2-2 は除外できます。

ただし、質素な暮らしが出来るのは一種の才能かもしれませんが。「質素な暮らし」とは具体的には「生活に必要な最低支出以内での暮らし」です。例えば、東京23区住まいの単身世帯なら、家賃5万円/月、光熱水費1万円/月、食費3万円/月で月間最低支出9万円ぐらいで、物価高騰分のバッファを見て月間10万円ぐらいが最低ラインで、2〜3万円/月程度の遊興費も入れることができたと思われます。収入が月間最低支出(※具体的な金額は確か自治体により異なる筈)を下回っていたり、そもそも就労できない心身状態であれば、原則的には生活保護を受けることができます。

また、現代の日本に限らず大多数の国には奴隷制度は殆ど無いので、2-3 についても除外できるケースが大半だと思われます。

つまり、日本では究極的には、

  1. 趣味で働いている
  2. 豪華な暮らしがしたいため必要に迫られて働いている

の二者択一の筈です。

そして、だいたいの人は必要に迫られて働いているものと考えられます。

米国も多分同じような状況だと思われますが、米国は日本よりも大胆に弱者を切り捨てる社会システムなので、必要に迫られて働いている人の比率は日本よりも高いかもしれません。

生産性の観点では 1>2 なのは明らかなので、より多くの人々が趣味で働いている状態が理想的です。

趣味で働く手段としては、

  • 趣味を事業化する
  • 趣味と合致する業務内容の企業に就職する
  • 会社に洗脳されて働くことが趣味化する

という3通りの方法が考えられます。

1点目の「趣味を事業化」は、昨今では事業化自体の難度は低いですが、それだけで生活費の全額を賄おうとすると結構難度が高いです。運ゲー要素も結構強いです。

2点目の「趣味が合った会社に就職する」も、そこそこ難度が高い運ゲーだと思います。また、運良く自分の趣味と合致する業務ができる企業に就職できたとしても、長くても40年ぐらいしか働くことができないので、老後のことも考えると企業に依存しきるのは得策ではありません。

3点目は時代錯誤かなと。例えば、頑張ったら謎のバッジが贈られたり無意味な肩書を与えたりみたいな手法は古くから存在しますが、昨今ではSNSによる監視や、ともするとすぐに「ブラック起業」と叩く風潮もあるので、使用者側にとってもリスキーな手段だと思います。

消去法で、「趣味を事業化」が一番筋が良いように見えます。

  • 生活費は FIRE で捻出しつつ、趣味の事業化に励む(資産がある人向け)or
  • 私企業に 趣味かQQで働きつつ、副業で趣味の事業化に励む(資産が無い人向け)

あたりが最適解かなと。

そうなると、資産が無い若い世代には QQ が刺さりやすく、そこそこ資産が有る人が多いミドル世代には FIRE が刺さりやすいということになります。

FIRE や QQ が持て囃されている昨今の風潮は、人類が生産性を最適化しようとする過渡的な段階で顕在化した事象なのかもしれません。

2022年8月6日土曜日

引っ越し(搬出)

本日(2022.08.06)東京から静岡への引っ越しの搬出でした。

搬出直前の様子

2019年に引っ越してきた時の写真と比較すると荷物が増えてしまってますね...

2019年引っ越し当時の様子

サイクリングマシーン、リモートワーク用のデスクと椅子、ソファーテーブルが増えてしまいました。窓の所に袋に包まれた網戸がありますがこれは私のものではありません。(マンションが大規模修繕中なので退避しているだけ)

ミニマリストへの道は遠い。

搬出は小一時間ぐらいでサクッと完了。

ガスと水道の閉栓も実施済みです。水道閉栓したらトイレが使用不可になると思っていたのですが、本日いっぱいは使えるらしいので助かりました。

今回引っ越し業者はサカイを使いましたが、サカイだと遠方引っ越しの場合、搬出は夕方になってしまうとのことで、当日中にマンションの明け渡しが難しいので近所のAPAホテルにチェックイン。

ご尊顔(これがやりたかっただけ)


2022年8月4日木曜日

自転車の選び方(中級者編)

先日の日曜日(2022.07.31)に自転車で臨海町という荒川の河口まで行ってきましたが、今週土曜(2022.08.06)が引っ越しなので、どうやらそれが都内でのラストラン(自転車)だったのかもしれません。

太陽が完全に殺しにきているレベルの良い天気でした。

今使っている自転車(KHS製の折りたたみ自転車)を買ったのは2019年3月で、足立区に引っ越す2019年5月頃まではピカピカの新車でしたが、東京23区最大のフロンティア足立区で3年間走り続けた結果、すっかり老戦士のようにボロボロになりました。

年平均でだいたい2000kmぐらい走ったので、丸3年で6000kmぐらい走行した筈です。6000kmといえばだいたい東京からインドぐらいまでの距離と同じですね。自動車なら走行距離が10万kmを超えると故障頻度が多くなりますが、自転車だと6000kmでも結構故障します。

お陰でパンク修理、タイヤ交換、ブレーキ修理(リム交換や調整)、チェーン交換あたりの基本的なメンテナンスは一通り自力でできる程度になり、Yahoo知恵袋の情報によるとメンテナンス・スキルがあれば中級者と言えるらしいです。「走行距離1万km以上から」という意見もあるようで、それには全然及びませんが...1万kmとかゴリラですか?^^;

先日軽い横転をした後走っていたら後輪のクイックリリースが緩んでいて、別の自転車乗りの方に指摘されて焦りました。今の自転車はエントリーモデルですが、それでも結構速度が出る乗り物です。Adidas Runningで過去のトップスピードを確認したら時速64kmぐらい出ていました。トップスピードで走っている時に脱輪したら死ぬかもしれません。安全のため、人の気配がある時は時速20kmぐらいで走るようにしていますが、コロナで緊急事態宣言が出ていた時はガラガラのほぼ貸切状態だったため調子こいて全力で飛ばしまくっていました。

多少のメンテナンス・スキルがあっても慢心せず、1年に1回ぐらいは自転車屋でプロにメンテナンスをしてもらった方が良いかもしれません。ただし、購入店じゃないとメンテナンスしてくれない所が多く、購入店は銀座にあり、引越し後に買い換えようか迷い中です。

ですが、年1でメンテナンスしてもらうにしても、日々のメンテナンスは必須です。

自転車には、今乗っているフォールディングバイク(折りたたみ自転車)以外にも、マウンテンバイク、ロードバイク、クロスバイク、ママチャリなど色々な種類があって、構造がシンプルな自転車の方が自分でメンテナンスする難度は低いです。

一番メンテナンス難度が高いのはママチャリですね。シンプルにパーツ数が多いので分解するのが大変です。逆に一番メンテナンス(≒分解)しやすいのはロードバイクなので、次買うならロードバイクかなぁ...

ロードバイクを買うにはまず、欲しいメーカーのホームページでディーラー(取扱店)を探す必要がありますが、初心者だと「メーカーとは何ぞ?ブリジストン?」という感じで躓くと思います。

という訳で、3年間荒川で毎週走り続けた際、私を抜き去っていった自転車のメーカーを観察していたのですが、私が観測したデータによると以下5つのメーカーが主流らしいです。

Bianchi を特に沢山見ました。

青緑色のフレームが特徴的なので目立っただけかもしれませんが、色によるブランディングが功を奏してマーケティングに成功した結果 Bianchi が多かったのではないかと分析しています。(売上台数ベースでのMRをした訳ではないので飽くまでも感覚値ですが)

良い感じのモデルを見つけたら、メーカーのページに公式取扱店が載っているのでソコで買っておけば間違いないと思います。

ただ、上記メーカーの主要モデルを一通り確認してみたのですが、素材が微妙な製品が多い...

自転車の素材を大雑把に分類すると、カーボン、アルミ、クロモリの3種類があって、主流はカーボン(高いけど軽い)or アルミ(安くて軽い)です。

それらは軽い反面耐久性が低いので、乗り方が荒くしばしばコケる私向きではありません。という訳で私の場合「クロモリ一択」です。クロモリは(サビにさえ気をつければ)耐久年数が長くスリムなフレームが魅力ですが、重いのが欠点なのでレース向きではありません。

主流メーカーはレースモデルに注力しているので、クロモリのラインナップが弱い傾向があるようです。(当然ですが私はエンジョイ勢なのでレースには出ないです)

という訳で、クロモリに力を入れているメーカーを調べてみた所、

あたりが「クロモリ ロードバイク」で多くのAdSense広告を出稿していて、Fujiが一番出稿量が多い印象でした。

Fujiのラインナップを確認したところ、Ballad ω あたりがスペック&お値段的にバランスが良さそうです。

ですが、TREK の 520 も中々そそられます。

520は少しお値段が高い(18万円)ですが、一応予算(10〜20万円)の範囲内です。

荷物は積まない派なので荷台が邪魔ですが、恐らく簡単に外せる筈なので外してしまえば問題ありません。

ただ、動画を見て気づいたのですがディスクブレーキか...これは完全に私の技術的な事情ですが、リムブレーキなら構造がシンプルなので自力で修理や調整ができるのですが、ディスクブレーキは未知の領域です。セルフメンテの比率が高めであることを勘案するとリムブレーキの方が良さそうな気がします。ディスクブレーキでも機械式なら頑張れば何とかなるかもしれませんが、油圧式だと故障した時に自力で治せる自信がありません。

という訳で Ballad ^ω^ が有力かなぁ...コンポ(SORA)が少し弱い気がしますが、実際使って弱いと思ったらリプレースすれば良いかもしれません。(フォールディングバイクのコンポよりは簡単にリプレースできそうな気がする)

Ballad ω の取り扱いディーラーを探したところ、引越し先の近所(車で30分ぐらいのところ)に取り扱っている店舗があったので、引っ越しが終わったら機会を見て現物を見に行こうと思います。

2022年8月1日月曜日

ちょくちょく出している売上等の数値データについて

以前からちょくちょく東方VGSの各種数値データ(売上等)をこのブログで出していますが、具体的な数値が載っているものはだいたい1週間ぐらいを目処で非公開にしています。

あまり具体的な数字を出してしまうと、広告収入とかが推測できてしまえるから微妙にGoogleのガイドラインに引っかかるかもしれないので。(売上は広告収入だけではないからセーフかもしれませんが念の為)

Googleのガイドラインに引っかかってしまうと検索スコアを落とされるなどのペナルティが考えられるので、あまりよろしくありません。

という訳で、今後もちょくちょく出しては非公開化を繰り返していくと思いますが、「見れたらラッキー」程度の感じでお願いします。

なお、現在の売上目安としては、だいたい壁サークルの作家さんぐらいの水準です。

無理に売上を上げようとは思ってなくて、「やめるよりは続けておいた方が良いな」と思えるギリギリのラインを攻めていこうと思っていて、そういった意味では定期的に検索スコアを落としていく「見えない化」をするのが効果的かなと思ったり思わなかったりする今日この頃です。

2022年7月21日木曜日

私の宗教論

Preface

きのこたけのこ戦争について、私はどちらかといえばきのこ派です。

理由はきのこの方がチョコレート部分を持たずに食べることができる為です。それに加えて、使用しているチョコレートの量はたけのこより1.4倍程度多いというデータもあります。

ただ、たけのこ派を否定するつもりは全くありません。

むしろ、たけのこ派の方が多数派閥なので、たけのこ派を否定すると多くの敵を作ることになります。そのため、たけのこ派への配慮は常に必要です。たけのこ派の人が現れたらきのこ派への改宗を試みず「たけのこイイっすね☆」と尻尾を振るのが正しい大人の対応だと思われます。

しかし、私は聖人君子ではないので、酒の席で酔っ払っている時などにウッカリ「たけのこ好きとか情弱ワロス」などと、極めて不適切な発言をすることもあるかもしれません。そのような発言は極めて遺憾であり謹んでお詫び申し上げます。

大半の日本人は宗教に対してアレルギー反応のようなものを持っていると思います。

その反面、実はとても信仰心が強い側面を持っている世界的に稀有な民族だと思います。だからこそ、きのこたけのこ戦争のようなしょうもない宗教戦争に熱狂したりするのかもしれません。

(1)

私が「日本人の信仰心が強い」と考える理由は、日本にはアニミズム信仰(精霊信仰)を基本とする神道(※ここでいう神道は国家神道ではないです)が価値観の基礎として根付いているので、多様なカルト宗教が生まれやすい肥沃な土壌があるためです。

日本のアニミズム信仰では西洋一神教のような「異教徒」といった考えがそもそもなくて、何でも受け入れます。そのため、他教のキリストですら八百万の神の一柱として受け入れ、彼の誕生日(聖クリストマス)も恋人と性行為をする祭事として定着し、近年ではハロウィンも野外コスプレの祭典として定着し、バレンタインと呼ばれる結婚禁止令に抗議して処刑された聖職者を称える祭典は、何故か菓子の授受を通してディスプレイ活動をする祭典として知られています。

クリスマス等に心躍らせる大半の日本人はキリストを信仰している訳ではなく、単なるお祭り好きな民族性によるものだと考えられます。外国人にこの価値観を説明するのは苦労するかもしれません。何故なら、世界的にはアニミズム信仰(多神教)よりも一神教の方がポピュラーで、ユダヤ教派生の一神教人口だけで世界人口の過半数を超えているので。

日本では伝統的に祭事と繁殖活動をセットにする文化があるため、自然と「聖なる夜」が「性なる夜」になったものと考えられます。

繁殖活動と祭事をセットにしている他の具体例を挙げると、夏の風物詩の盆踊りは元々、神前で公然と行う乱交パーティーでした。古事記にもそう書かれており、最近(昭和初期頃)までその風習が残っていた地域もあった史実も残っています。明治政府により盆踊り禁止令が出されたため、今では健全なダンスパーティーになりましたが。

神道は日本で稲作が始まった弥生時代あたりに生まれた宗教という説があります。正確には弥生時代より前からあった可能性もありますが、本格的に政治利用され始めたのは弥生時代以降だろうと思われます。科学が発達する以前の農業ではとにかく多くの人手を要しました。そこで、大量の人材を確保するため、祭事を利用して繁殖活動を促す文化が定着したものと考えられます。

「少子化対策のために伝統的な盆踊りを復活すべき」とセンセーショナルな主張をするつもりは全くありませんが、自治体が婚活パーティーを開いて晩婚カップルに子作りを期待するよりは、繁殖能力が高い若い内にぼんぼっておく方が合理的だと思われます。

2019年のデータ(※信憑性は不明)によると、20代前半の若者の約4割程度が性交渉未経験である一方、8割強程度がセックス願望があるとのことです。つまり、超エキサイティンな20代前半のだいたい2〜4割程度が「セックス願望があるにも関わらず性交渉未経験」という、生物学的な観点では不可解な謎の禁欲をしていることになります。

これは、生物としての合理性よりも、性を禁忌化した虚構への信仰(=宗教)が優先された結果だと考察しています。

(2)

日本では今でも多様な精霊が新たに生まれ続けています。

例えば、AKB48と呼ばれる新興宗教では、信者は聖書(CD)を何冊も買うことで、精霊と直に握手できるありがたい御札を獲得できる可能性があるようです。

また、嵐のコンサートチケットも礼拝の儀式に参加するための「聖なるチケット」と見做すことが出来ます。その聖遺物を入手するための手順はやや複雑で、先ずはファンクラブと呼ばれる集会(※要サブスクリプション)に入会し、入信者のみがそれを購入する権利を有します。

ドラゴンボール、ナルト、鬼滅の刃などの新興宗教は、日本に限らず世界中で多くの信者の獲得に成功しています。これらの宗教は聖書(漫画、漫画映画等)を頒布することで入信を促します。

AKB48、嵐、集英社の何れも宗教法人ではありませんが、「虚構への信仰」という点では宗教とほぼ同じメカニズムで成り立っています。

宗教とは広義には「虚構を信じること」で、人類の認知活動の大半は宗教活動と見做すことができます。例えば、会社法人、労働組合、民主主義、独裁主義、資本主義、共産主義、貨幣、国家、人権などもすべて虚構なので、それらを信じることは宗教信仰と本質的には同じことです。

「宗教法人が運営する宗教」にのみ着眼すると、日本ではオウム真理教などの「カルト教団」が悪目立ちしがちです。

「カルト」とは、ラテン語の cultus を語源とする「崇拝」や「儀礼」を意味する言葉で、私の理解では崇拝や儀礼を伴う宗教は漏れなくカルト宗教です。キリスト教なら教会、神道なら神社、仏教なら寺院、日教組なら学校、AKB48や嵐ならコンサート、オタクならコミケで信者たちがカルト行為をしているので、私の理解ではそれら全てがカルト宗教です。

宗教法人法2条(宗教団体の定義)に「礼拝の施設」を持っていることが条件として規定されているので、少なくとも宗教法人は全てカルト宗教でなければなりません。

「カルトは悪だ」

とする論調をよく耳にしますが、カルト自体は悪いものではなく、悪いのは詐欺により信者の財産を奪う行為であり、詐欺は見紛うことなき犯罪行為です。

(3)

詐欺とは、人を偽り騙して財物を交付させる犯罪行為(刑法246条)です。

宗教の本質は虚構への信仰で、虚構(フィクション)とは、偽り(嘘やデタラメ)ではなく「想像上の真実」です。そのため、宗教活動を通じて信者からお布施等の喜捨金(※法律用語ではお布施等のことを「喜んで捨てる金」と言います)を交付させる行為は詐欺ではありません。

仮にそれが詐欺になるなら、アニメで感動させて高額なブルーレイボックスへ財物を交付させる商行為も詐欺になってしまいます。「信者ならブルーレイボックスを買うべし」という同調圧力には息苦しさを感じますが、それも信仰に基づく行為である限り詐欺ではありません。(恫喝にはなるかもしれませんが)

虚構が「嘘やデタラメ」なら詐欺(犯罪)になり、「想像上の真実」であれば宗教(合法)になるということです。

その境界線はとても曖昧です。

そのため、宗教の革を被った詐欺犯罪を法で取り締まるのは容易ではないと想像できます。大きな宗教団体ならしっかりコンプライアンス対策をしているので尚更困難です。日本の場合、信教の自由が憲法により定められているので、法律を作って宗教を弾圧することができません。

ただし、仮に違憲問題が無くても、詐欺行為を行っている宗教を弾圧なり迫害するのは逆効果だと考えられます。何故なら迫害(信仰の否定)は信者の宗教コミュニティへの依存度を更に強めさせる効果があると考えられるので。

悪徳宗教等に洗脳されてしまった人に対して「そんな宗教やめろ!」とか「お前騙されてるよ!」などと頭ごなしに否定するのは無意味です。洗脳されている人は信仰心が無い異教徒からの拒否反応を「迫害のシナリオ」に変換します。そして、拒絶されればされるほどコミュニティへの依存を強め、喜んでお金を捨てる行為に拍車が掛かります。これがソシャゲの廃課金やお布施で破産する人々を生み出す基本的なメカニズムなのかもしれません。

また、宗教の迫害は深刻な過激派テロ組織を生み出す原因にもなりがちです。例えば、大好きなアニメについてそのアニメのことを全く知らないパリピに「きっもw」と否定された時、同じアニメが好きな仲間同士で傷をなめ合うことでより強い絆が生まれ、時としてその絆は「パリピ憎し!」といった文脈で虚構の敵を生み、虚構の敵を成敗するための過激派テロ組織を誕生させるリスクが無いとは言い切れません。

(4)

多くの人類はシンプルなシナリオを好み共感しやすい傾向があり、未来への不安、社会への不平不満、勧善懲悪、悲劇、なろう小説、陰謀論などのシンプルなストーリーは、信仰が得られるフィクションを生み出して人々を洗脳するためのツールとして有用です。

実際、コンテンツビジネス全般では、人間の信仰の性質を巧みに利用して消費者を洗脳することで商売を成立させているものと思われます。だからこそ、プロが創り出すコンテンツは、どれも同じような「売れるロジック」ばかりが頑張って組み込まれているので、私はそういうモノを見ると辟易してしまいますが、コンテンツを売れる商品にする(≒消費者を洗脳する)ためには必要なプロセスだと理解するようにしています。

「洗脳」といってしまうとものすごくイメージが悪いですが、洗脳されることで悩みから解放され人生が楽しくなれると思うので、私は常々「気持ちよく洗脳されたい」と思っています。もちろん、それにより過度に財産を失うのは避けたいところですが。

私を含めアニミズム信仰者はとても洗脳されやすい人種だと思います。

洗脳を解く唯一の方法は「より強力な信仰対象」に洗脳されること(洗脳の上書き)です。

大半の国には国教が定められていて、それが「より強力な信仰対象」となり悪徳宗教等への洗脳に掛かりにくいかもしれませんが、科学の力と情報の民主化により宗教の虚構が崩れつつある現代では、仮に国教があったとしても民衆に強い信仰心を持たせられるかは疑問です。

大半の宗教は善良な目的で人々を洗脳しているものと思いますが、中には最初から詐欺行為の手段として洗脳を悪用する人々も居ます。後者に対する免疫の過剰反応のような形で「宗教アレルギー」が発症しているのかもしれません。

私は自分のことを特に「騙されやすいタイプ」だと自覚しているので、社会に出て以降私に対して優しく接してくる全ての人間を詐欺師だと思いながら応対してきました。ですが、それだけガッチリとガードしていても騙される時はアッサリと騙されると思います。

実際、ソシャゲをプレイすればガチャに課金するし、アニメやゲームに一度ハマれば恐らく客観的に見て尋常でないレベルでハマります。幸いまだ全財産を失って破産した経験はないので、私が今までハマってきた宗教には運良く悪徳宗教はなかったのだろうと思います。しかし、運悪く悪徳宗教やマルチ商法の類にハマってしまったら、普通に高価なツボとかを買っていたんじゃないかと思います。

飽きっぽい人なら洗脳が簡単に解けるので「騙されにくいタイプの人」だと考えられますが、私のように一度ハマると底なし沼にハマるタイプの人の洗脳を解くのは恐ろしく難しいです。

Conclusion

どのような邪教であっても、他人の信仰心を非難するのは良くないです。

だから、幼女向けのアニメが好きな大きなお友達も生暖かい目で見守るべきで、間違っても迫害すべきではありません。心の底から気持ち悪いと思ったら、何も言わずにその場から立ち去るべきで、同じことが全ての宗教に共通して言えます。仮に、親しい友人、家族、恋人等が邪教に洗脳されたとしても、洗脳の上書きができる稀有な場合を除いて、何も言わずにその場から立ち去ることしかできません。

株式会社が運営する宗教的な事業であれば、消費者トラブルが多ければ法令で簡単に規制することができます。例えば、マルチ商法(連鎖販売取引)は消費者トラブルが多いほぼ詐欺のような商法なので、特商法で一定の緩い規制があり、ソシャゲのガチャについても業界団体による緩い規制(コンプガチャ禁止・確率の明記等)があります。

しかし、宗教法人については憲法で定められている信教の自由により特別な保護を受けています。宗教法人法1条2項によると「憲法で保障された信教の自由は、すべての国政において尊重されなければならない」とのことです。もちろん、嘗てのオウム真理教のように殺人(刑法199条)などの明確な犯罪行為をすればその限りではありませんが。

特別な保護がある反面、通常の株式会社よりも行動制限が多く、法人設立難度は高いですし、宗教法人という時点で身構える消費者が多いのでプロモーション難度も高いです。それでもある程度賢い詐欺師なら税制面で有利な宗教法人の設立を目指す筈です。そのため、現時点で約18万近くある宗教法人の中に一定数の詐欺団体も混ざっている可能性があると考えるのが自然です。

科学の発達により、虚構が実は嘘やデタラメだったことが証明可能な現代では、宗教が力を失いつつあります。例えば、未だに天動説を信じている人はほぼ居ないものと思われます。しかし、科学で克服できない課題(例えば死への羨望や恐怖など)が残っている限り、宗教へのニーズは世界に残り続ける筈です。

Post Script

長々と書きましたが、まとめると「悪い宗教やマルチ商法などには騙されないようにしましょう」というお話です。

合理的ではないものを作りたい

ここ最近、実機版の東方VGSの開発が忙しくて、東方VGSの曲追加が滞っています。 東方VGS(実機版)のデザインを作りながら検討中。基本レトロUIベースですがシークバーはモダンに倣おうかな…とか pic.twitter.com/YOYprlDsYD — SUZUKI PLAN (...