2022年12月25日日曜日

他人のツイートのエンゲージメント率を眺める

Twitterの仕様変更でツイート毎のPVが見えるようになりました。

これまで、自分のツイートならアナリティクスで確認できましたが、他人のツイートのPVも見えるようになったことで、他人の「ツイートのエンゲージメント率」が丸見えになった点が中々面白いです。

ここでいう「ツイートのエンゲージメント率」というのは「いいね数÷PV」です。

例えば私の以下のツイートの場合、

PV数326に対していいね数11なので、エンゲージメント率は 3.37% ということになります。

有名人のツイートで見てみると、敵が少ないタイプの方のエンゲージメント率はだいたい 1% (100PVにつき1いいね)です。

逆に敵が多いタイプの有名人の場合、概ね1%割れのツイートが多い傾向があります。

9.4万いいね ÷ 2868.8万PV = 0.328%(合格ライン: 29万いいね)

タイムラインに流れてきたツイートの内、自分がフォローしていない人のツイートのエンゲージ率を意識的に見てみると、1%以上のものが多い傾向があるように思われます。

もちろん、「興味を惹きそうな内容が含まれているか」といった点が重視されているように見えますが、エンゲージメント率が高いツイートを流すことでフォローする行動を起こすことで活発な利用を促そうとしているのではないかと考えられます。

この辺のことは前々から分かっていたことですが、他人のツイートのエンゲージメント率が全て丸見えになったことで、エンゲージメント率の相場観を把握できるようになった点が中々面白いなと。

2022年12月13日火曜日

東方VGSの現在の配信曲数(158)

東方VGSで東方神霊廟の古きユアンシェン(4面ボス) を配信しました。

何となく4面ボスが終わると折り返した感があります。

ここまでの配信曲数は158曲。再開後(今年1月から)の配信数はちょうど50曲です。再開前(2013年〜2016年)は3年間で108曲(年間36曲)だったので、気持ち倍ぐらいのペースで配信できてます。

  1. 01/05 暗闇の風穴(地霊殿)
  2. 01/23 封じられた妖怪(地霊殿)
  3. 01/29 渡る者の途絶えた橋(地霊殿)
  4. 02/05 旧地獄街道を行く(地霊殿)
  5. 02/11 華のさかづき大江山(地霊殿)
  6. 02/17 ハートフェルトファンシー(地霊殿)
  7. 02/21 廃獄ララバイ(地霊殿)
  8. 02/24 業火マントル(地霊殿)
  9. 02/27 霊知の太陽信仰(地霊殿)
  10. 03/05 ラストリモート(地霊殿)
  11. 03/13 ハルトマンの妖怪少女(地霊殿)
  12. 03/17 地霊達の起床(地霊殿)
  13. 03/19 地霊達の帰宅(地霊殿)
  14. 03/26 エネルギー黎明(地霊殿)
  15. 03/31 春の湊に(星蓮船)
  16. 04/06 小さな小さな賢将(星蓮船)
  17. 04/11 閉ざせし雲の通い路(星蓮船)
  18. 04/15 万年置き傘にご注意を(星蓮船)
  19. 04/20 スカイルーイン(星蓮船)
  20. 04/25 時代親父とハイカラ少女(星蓮船)
  21. 04/28 幽霊客船の時空を越えた旅(星蓮船)
  22. 04/30 キャプテン・ムラサ(星蓮船)
  23. 05/06 魔界地方都市エソテリア(星蓮船)
  24. 05/13 虎柄の毘沙門天(星蓮船)
  25. 05/15 法界の火(星蓮船)
  26. 05/23 感情の摩天楼 〜 Cosmic Mind(星蓮船)
  27. 05/27 夜空のユーフォーロマンス(星蓮船)
  28. 06/07 平安のエイリアン(星蓮船)
  29. 06/11 青空の影(星蓮船)
  30. 06/12 妖怪寺(星蓮船)
  31. 06/15 空の帰り道 〜 Sky Dream(星蓮船)
  32. 06/19 春の氷精(妖精大戦争)
  33. 06/25 可愛い大戦争のリフレーン(妖精大戦争)
  34. 07/04 いたずらに命をかけて(妖精大戦争)
  35. 07/11 年中夢中の好奇心(妖精大戦争)
  36. 07/15 真夜中のフェアリーダンス(妖精大戦争)
  37. 07/23 妖精大戦争 〜 Faily Wars(妖精大戦争)
  38. 07/28 春の氷精 - 静 -(妖精大戦争)
  39. 08/03 ルーズレイン(妖精大戦争)
  40. 08/18 メイガスナイト(妖精大戦争)
  41. 08/21 プレイヤーズスコア(妖精大戦争)
  42. 09/07 欲深き霊魂(神霊廟)
  43. 09/21 死霊の夜桜(神霊廟)
  44. 09/28 ゴーストリード(神霊廟)
  45. 10/07 妖怪寺へようこそ(神霊廟)
  46. 10/17 門前の妖怪小娘(神霊廟)
  47. 11/01 素敵な墓場で暮らしましょ(神霊廟)
  48. 11/11 リジッドパラダイス(神霊廟)
  49. 11/30 デザイアドライブ(神霊廟)
  50. 12/10 古きユアンシェン(神霊廟)

東方Projectの二次創作をしている人は多く居るとはいえ、ここまで多くの曲をアレンジした人はそうそう居ないのではなかろうか?と思えてしまうのですが、上には上が居いて、例えば東方ピアノEasyモードあたりが多分200曲以上配信しているように見受けられるので、私はまだまだです。

ですが、そろそろ東方Project編曲数の世界ランキング100位以内には入っていると思います。

別に1位を狙っている訳ではないですが、射程圏内には居る限りは積極的に世界1位を狙っていく姿勢は大事にしたいところです。

神霊廟の次にどのタイトルに手をつけようか少し迷いどころです。

順序通りにすすめるのなら輝針城ですが、実は輝針城は原作未プレイです。(ちょうど輝針城ぐらいのタイミングでメインマシンがWindowsからMacになったので、以前ならWineでプレイできないこともなかったかもしれませんが結局未プレイです)

曲をコピーする「作業」だけなら、必ずしも原作をプレイする必要はありませんが、何かしらの「創作」をねじ込ませようとすると作品のコンテキストを追う必要があるので。何より耳コピの作業用に原作の元wavデータが必要という実用的な理由もあります。(東方Projectの音楽データは全曲のPCMをつなげたファイル形式になっているので、wavヘッダを付けてからffmpegでざっくり適当に曲毎に切って、細かいトリミングはLogic上で行う感じで使っています)

ただ、輝針城より前に花映塚をそろそろフルコンプしておきたいところです。あと文花帖とダブルスポイラーもノータッチなのでその辺に手をつけたいのと、旧作もまだ途中なのでフルコンプしたいですね。あと、秘封倶楽部も東方Projectと見做してOKならそれらもフルコンプしたい(10周年のタイミングで童祭は外せない?)・・・ということで、輝針城に入る前にやりたいことが、山のようにあります。

私の性格上、先のスケジュールをカッチリ決めると生産性が落ちるので、なるべくパターンを作らず行き当りばったりでやっていくようにしているため、神霊廟が終わった後どうするかは「神霊廟が終わってみないと分からない」ですが。

ただ、続けることは確定です。

当初、AppStoreのショバ代(年間$100)が稼げれば良いと思っていたのですが、思った以上に稼げています。今年の年間売上はだいたい40万円ぐらいです。1冊500円の同人誌なら800部も売れたことになるので、コミケで言えば壁サークル(3,000部?)とまではいかないまでも「そこそこ人気がある中堅サークル」ぐらい?(人混みが苦手なのでコミケには行ったことがないので、あまり詳しくないですが...前職の仕事でニコニコ超会議には何度か行ったことがあって、超会議の物販ぐらいの人混みならギリギリ大丈夫そうな気がするので、一度は行ってみたいところ)

ちなみに経費を差っ引いた利益は15万円ぐらいなので確定申告は必要なさそうです。

2022年12月6日火曜日

フリーミアムの弊害

Yahoo知恵袋に中々面白い質問がありました。
【質問引用】

「ゲームに金を払うのは当たり前だから、マリオに1200円は安い、無料で出来ると思ってる奴は感覚麻痺してる」こういう意見ありますけど、今の時代にはモンストやパズドラなど無課金でも楽しんで遊べるアプリがあるなかで、ファミコンの頃はとか言ってるけど、今は今です。いつまで昔のこと引きずってるんですか?あんた方の感覚が時代遅れなだけ。Wii Uや3DSのスーパーマリオブラザーズとマリオランが同じゲームだと思ってるんですか?マリオランをやって1200円の価値が見出せないから高いと言ってるんです。無料なら良かったという意見に「それなら会社に利益がないだろ」という人いますけど、なぜに会社目線?消費者側のこちらからすれば無料で全部遊べるに越したことないですよね?

マリオラン叩いてる人を叩いて世直しでもしてるつもりですか?

そもそも、これは質問ではなく意見表明ですね。
  1. パズドラやモンストなど無課金で遊べるゲームソフトがあふれている
  2. 過去のゲームソフトの値段(参考: ファミコンはだいたい5,000円前後、SFCはだいたい1万円前後)を引き合いに出して、現在のゲームソフトの市場価値を判断するのは誤りである
  3. デジタルコンテンツ(ゲーム等)は全部無料であるべき
1は事実、2は価値観、3が意見表明という感じでしょうか。3の意見は確か、クリス・アンダーソンのFREEとかいう本でも同じようなことが書かれていたかも。(あまり面白いとは思わなかったのでうろ覚えですが...)

質問は下記の4点、
  1. Wii Uや3DSのスーパーマリオブラザーズとマリオランが同じゲームだと思ってるんですか?
  2. 無料なら良かったという意見に「それなら会社に利益がないだろ」という人いますけど、なぜに会社目線?
  3. 消費者側のこちらからすれば無料で全部遊べるに越したことないですよね?
  4. マリオラン叩いてる人を叩いて世直しでもしてるつもりですか?
それぞれの解答は、
  1. 同じゲームである(プロダクトは同じだが開発コストと流通方法が異なる)
  2. 会社目線が無ければ商業製品としてのゲームが無くなるため
  3. Yes(消費者としては良いものを安く買いたいのは当然のこと)
  4. No(単にビジネスと価値観の問題で、人は基本的に自分と同じ価値観を得られる共感状態を本能的に求めるため、本能に基づく行動だと考えられる)
といった感じでしょうか。

生産者はそれが利益に繋がるから生産するのであって、利益に繋がらないものが生産されることは原則的には無いです。そして、コンテンツ(ゲーム、動画、音楽など)を無料で提供しても成立するケースは、3つの例外を含めた次の5パターンがあると思っています。
  1. 広告で収益化している場合(カジュアルゲーム、YouTube、民放テレビなど)
  2. 少数の課金ユーザが無課金ユーザを支える場合(ソシャゲなど)
  3. 認知拡大を目的とする場合(宣伝や布教活動など)※例外ケース
  4. 創作活動が趣味化している場合 ※例外ケース
  5. 公共的な情報発信の役割を担っている場合(NHKのラジオ ※NHKのテレビはサブスクリプションなので有料コンテンツだがラジオは無料)※例外ケース
1と2はWeb2.0の産物で、フリーミアムといった呼ばれ方をしています。

ユビキタスなインターネットの普及で1+2が普及した結果、世の中に無課金で楽しめるデジタルコンテンツが溢れ、「デジタルコンテンツ=無料」→「カネを払ってゲームを遊ぶのがおかしい」という価値観が形成されるのはごく自然なことだと思われます。

1+2の市場がビジネス的に成立する前提条件下では、全てのデジタルコンテンツは無料になると考えられます。

もっとも、1は不況下では広告在庫が減るので長続きはしませんが。

2についても、日本の社会保障システムの構造的欠陥と似たような弱点があると思われ、そもそもその根幹にあるルートボックスの仕組みは海外では違法行為となっていたりするので、マーケットは狭いと考えられます。

また、潤沢な広告出稿があった過去10年の好景気下でも、ゲーム+広告の相性はあまりよく無くて、結果的に動画+広告ぐらいしかビジネスとしては成立しなかったように思われます。その動画+広告のモデルも好景気が維持できない限り永続はしないと考えられますが。(昨今、引退したり活動休止や縮小するYouTuberが増えてきた原因が恐らくそれではないかと推測してます)

ゲーム+広告の相性が良くなかった(商業的なスケールが限定的だった)ことで、AAAタイトルが広告付きの無料ゲームとして配布される状況には至ってませんが、ハイパーカジュアルや日本のソシャゲの影響(弊害)で「ゲーム=無料」の価値観が定着した現代では、昔のようにお金を払ってゲームを遊ぶことが無くなりつつあるものと思われます。宛ら、かつて(江戸時代)は花形の大衆娯楽だった歌舞伎が、一部ギークの間だけで楽しまれる伝統芸能になったように。そして、ゲームが伝統芸能化すると、少なくともAAAタイトルのような大作は無くなるものと考えられます。

ゲームが商業化された弊害として「大作主義」があると思っていて、大作主義が深化するほど失敗が許されなくなるから、売れる確度の高い同じようなゲームばかりが量産されることになり、結果的に消費者に飽きられて自滅すると思っています。

ライト層は「ゲームにカネを出すのは馬鹿らしい」からゲームから離れ、ギークは「同じゲームばかりでツマラナイ」からゲームから離れる現象が「ゲーム産業の斜陽化」の実態なのかもしれません。

それらを踏まえた上で商業的に有効な戦略は、
  • ライト層に「お金を出しても欲しい」と思われる有料ゲームを販売する(任天堂がこの路線?)
  • 「とがっているが面白い」と思われる可能性があるAAAタイトル(開発費用500億円ぐらい?)のゲームを販売する
  • 「とがっているが面白い」と思われる可能性がある小粒なタイトル(開発費用1,000万円ぐらい?)のゲームを販売する
  • 無料でもうまいことマネタイズできるゲームを発明する
ぐらいしか無いのではないかと。

Web3が新しい発明のように持て囃される一因として4点目(Play To Earn)があるものと思われますが、結局のところそれは単なるポンジ・スキームやマルチ商法とよく似た手法ぐらいしか見られないので、将来性があるとは思えません。

多分、任天堂方式(1点目)or ギーク向けの小粒なタイトル(3点目)が筋が良いかなと。

こちらの記事によると、ゲームソフトの平均的な開発費用は
  • ファミコン: 1,000万円
  • スーパーファミコン: 3,000万円
  • プレイステーション: 1億円
  • プレイステーション2: 2〜3億円
らしいので、3点目を狙うならファミコンやスーパーファミコンぐらい(多くても数千万円程度)のコスト感が程よくて、レトロゲーム機向けに開発しても最新のゲーム機でエミュレーションで低コストに移植でき、実機向けカセットをノベリティ的に販売することでプラスαの売上も狙えるから、敢えてファミコン〜スーパーファミコンぐらいの世代のレトロゲーム機向けのゲームを新規開発するというのは、とても筋が良いやり方ではないかなと思っています。

アセンブリ言語をゴリゴリ書けるプログラマ、当時の制約下で設計できるデザイナ、コンポーザを確保するのは大変なので、それらの人材が確保できるレアケースに限られるかもしれませんが。

ただ、それが商業的に「筋が良い」と判断されれば、人材面での問題はすぐに解消されるのではないかと思っています。

既にネット上に情報があふれているので。

参考までに、過去のレトロゲーム機向けのゲーム開発方法を簡単に解説した記事を書いたことがあるのでリンクを貼っておきます。
私は個人的に8bitぐらいのレトロ感が好きなので、次世代機(16bit)の情報発信はしてませんが、もちろんスーパーファミコンやメガドライブなどの開発情報も沢山あります。むしろ、16bit機ぐらいの方がメモリが潤沢なので、高級言語を使って開発とかもできるから参入障壁は低いかも?

そういった意味だと32bit機なら更に開発しやすいかもしれませんが、内蔵プログラム(BIOS、IPL等)の著作権は現在でも有効な関係でエミュレーションがあまり積極的に行われて来なかった経緯がある(16bit機以前の商標権は現在でも有効かもしれませんが、ハードやプログラム言語=機械語には著作権が無く、BIOS等を搭載している機種がゲーム機に少ないので、そうなると特許でしかハードウェアの知財ガードができませんが、当時の特許は既に全部有効期限が切れている筈)と思われるので、32bit機(プレステ、サターン)以降のゲーム機をターゲットにしてしまうと、コスト面だけでなく再現性やライセンス処理の面での課題が多いかもしれません。

だいぶ脱線しましたが、「デジタルコンテンツ(ゲーム等)は全部無料であるべき」に対する私の見解としては、
  • 無料で成立するもの(宣伝・布教を目的としたアドウェア or 個人や小規模グループによる同人ゲームなどの小粒な作品)のみが基本無料で提供される
  • 商業コンテンツは、ライト層向け or ギーク向けのどちらか一方または両方が基本有料で提供される
という感じです。

2022年12月1日木曜日

メガドライブの新作STGが楽しみ過ぎる件

うおぉぉぉ....

レトロハードで完全新作というと、キラキラスターナイトハラディウス・ゼロなど、同人ゲームが主にファミコンで発売されていますが、古代祐三さんがメガドライブ用の新作ゲームを開発中とのこと。

楽しみすぎる。

個人的に「メガドライブ(レトロハード)だから」というより、ツイートの内容を見る限り、古代祐三さんの作家性が詰め込まれた作品になることが予感される点が楽しみです。

実のところメガドライブは持ってなかったので私自身あまり思い入れがないのですが「2Dゲーム開発用のバランスが良いハードウェア」だと思っています。

大まかなスペック:

  • メインCPU: MC68000(16bits)
  • サブCPU: Z80(8bits)
  • RAM: 136KB
    • MC68000用 64KB
    • Z80用 8KB
    • VRAM 64KB
  • サウンド: YM2612(FM音源)
  • VDP: 315-5313(Mode5)
    • 解像度: 320x224 or 256x224
    • 同時発色数: 64
    • スプライト: 1画面最大80
    • BG: 2画面合成(仮想スクリーンサイズは256x256を4面組み合わせた形)

グラフィック面はSFCよりも若干貧弱(回転、拡縮、半透明などが無い)ですが、これぐらいのスペックがあれば、だいたいどんな2Dゲームでも作れるんじゃないかなと。

プログラミング面でも、メインCPUのRAMはSFCの半分ですが、SFCのCPU(6502系16bit)よりもメジャーなCPU(MC68k)なのでプログラムは作りやすいと思います。

サウンド面は、古代さんの本領が発揮されるのはFM音源だと思われるので、SFC(DSP)で作るよりも良い感じかと思われます。主にFM音源の制御用に使われるサブCPUがZ80(PC88と同じ)であることに加え、YM2612はOPNAとFM音源部のデータ互換性があるのでMUCOM88がそのまま使える箇所も結構ありそうだから、SEGA下請け時代にも知見を活かしやすかったのではないかと勝手に想像しています。

【補足】YM2612は4オペレータ6音のFM音源です。OPNAからPCMドラムとSSG音源を抜いた廉価版といえば分かりやすいかもしれません。なお、メガドライブは何故かVDPにSN76489を搭載していた筈なので、メガドライブに限れば実質PCMドラム抜きのOPNA相当かな。SN76489はインタフェースがAY-3-8910(PSG)やSSGとは結構異なりますが。

要するに熟れた制作環境なので作家性を発揮しやすい筈...と推測してます。

MSX、ファミコン、ゲームギア、メガドライブ、PlayStation、Unity、DXライブラリなど、多種多様なゲーム開発環境が存在しますが、「作家性を発揮する」という観点では熟れている環境で制作することがベストだと思います。

レトロゲーム機向けに作っておけば、Nintendo Switch、XBOX、PlayStationなどの家庭用ゲーム機やSteamでも展開が(エミュレーションで)簡単にできる利点もあると思われます。

コレクターズアイテムとしても一定のニーズがあるかもしれないので、マニア向けに実機展開しつつ、一般層向けにSwitchでも展開というのが多分ベストかなと。アステボルグの悪魔という欧米で昨年発売され、日本語版ももうすぐ発売される予定のメガドライブのソフトがそんな感じの展開をしてますね)

2022年11月21日月曜日

Twitter

イーロン・マスクのプライベートカンパニーとなったTwitterがどのように変わるのか、一種のエンターテインメントとして興味深く注視しています。

主だった動きとしては、

  1. 経営陣を刷新(取締役はイーロン・マスク1名体制)
  2. 従業員の約半数を解雇
  3. ハードコアな働き方改革(Twitter2.0に向け週80時間労働)
  4. 収益の柱を変更(広告→サブスク)
あたりでしょうか。

かなりの荒療治なので、当面は荒れるだろうとは思います。流石、出社初日に満面の笑みで洗面台を持ち込む変人のやることは違います。(everything but the kitchen sink...ってことかな)


everything but the kitchen sink(流し台以外は全て)というのは英語圏のユーモア表現で、戦争の物資不足の時にありとあらゆるものが武器に転用されたものの、陶器製の流し台は使われなかった(参考)ことから「ありとあらゆるもの」を意味する慣用句らしいです。つまり、kitchen sinkすら持ち込むということは「例外なくなんでもやる」という意味ではないかと考えられます。

Twitter社内は中々楽しそうなことになっていたようです。


上記の方は現Twitter社員(本稿執筆時点でも米Twitterに在職)で、元livedoor社員というすごい経歴の方のようです。

上司ガチャのレアリティがヤバイw

世界広しといえど、ホリエモンとイーロン・マスクの両方を上司に持った経験がある(?)エンジニアは稀かもしれません。

現在の社内の様子も楽しそうで何より。


イーロン・マスクのハードコアな働き方改革には異論を唱える人も結構居るかもしれませんが、実際に働いている人々が楽しいならそれで良いのではないかというのが私見です。

コンプラ的な問題はさておき、私なら好きじゃない仕事(奴隷労働など)は週20時間でも苦痛だし、好きな仕事(趣味労働 ※参考)なら週80時間どころか週120時間でも全然余裕です。これを行政で一律に線引しようとすると弱者保護が優先されるので、どうしても「コンプラ的には問題あり」になってしまうので、趣味人に厳しい(=生産性の低い)職場になってしまいがちです。日本で趣味労働をしたければ経営者になれば良いだけの話しですが。

Twitterがこの先どうなるかという点ですが、「上手くいく」か「潰れる」の二者択一だと思います。要するに分かりません。(一般的な会社にはこれ以外にも「ジリ貧」という第三の選択肢があるのですが、現在のTwitterには多分それが無い筈)

ですが、ハードコアな働き方改革による従業員離れ(人材不足)でダメになることは無いと思います。もちろん、当面は荒れるのはやむ無しの荒療治なので、一時的にシステムが不安定になったり、ちょっとした大事故が起きたりはするんでしょうけど。

従来のビジネスモデル(広告への9割依存)への退路は大胆に断ち切っているように見えるので、サブスクへの転換が成功しなければサクッと潰れる(サービス終了する)ものと思われます。

ソーシャルメディアサービスの商売的な意味での負けパターンは、

①そもそも集客ができなかった
②集客はできたがマネタイズに失敗した

という2種類に分類できます。

①のハードルがかなり高いですが、②もサービス化時点から戦略に組み込んでいない場合はかなり難儀です。

例えば、TikTokは①が成功していますが、②が成功しているようには見えません。テレビ等の動画配信プラットフォームはプロパガンダ用のツールとしてとても有用なので、そもそも②は考えなくても良いのかもしれませんが。

もっとも無難な②の手段が広告だと思われがちです。

しかし、売上の9割を広告に依存していた従来のTwitterの場合、過去10年の決算で黒字化できたのは2期しか無かったようです。Twitterレベルで集客が上手くいっていても広告では上手く行かなかったと言えるので、広告は銀の弾丸ではありません。

加えて、広告での収益化は基本的に好景気下であることが前提条件になります。過去20年の米国経済は絶好調だったので広告ビジネスも好調だったものと思われますが、インフレ退治のためFRBが急激な金融引締をした影響で、米国経済はしばらく景気後退する可能性が高いものと思われます。そして、景気が悪くなればプロモーション費用などの変動費が真っ先にカットされるので、広告ビジネスには冬の時代が到来する可能性が高いと考えられます。

そこで、収益の柱を広告→サブスクに転換しようとしているものと思われます。

「SNSのサブスク」といえばmixiでの先行事例がありますね。

2007年時点のmixiの場合、MAU 800万人に対して有料会員(mixiプレミアム)数は約94.5万人(※売上高÷¥300で計算)とのことで、MAUあたりの有料会員CVR(転換率)は11.8%と中々高かったようです。

mixiの有料会員特典としては、広告が表示されなかったり、日記が装飾できたり、日記の容量が上がるなどがあるようです。


拡張子 .pl のウェブサイトを久々に見ましたw(この時点で限界集落感があります)

色々とゴチャゴチャしていますが、日記関連の特典プライオリティが高いので、mixiの中核コンテンツはどうやら「日記」(ブログ)だったようです。そして、日記(長文)が中核コンテンツだったことが、mixiがスマホ対応に失敗した原因だと考えられます。

スマホ対応に成功できるSNSは、写真(インスタグラム)や短尺動画(TikTok)など、スマホでの情報発信(コンテンツ生成)がし易い特徴にすることが基本で、Twitter(短文)も偶然このパターンに該当します。

サブスクの特典設定の基本は、mixiと同様「中核コンテンツ」に対して紐付けた何かにするべきだと考えられますが、Twitterのサブスクによる特典として(バッジ以外に)何か良いアイディアは無いものか?と考えてみたのですが、中々難しい...

Twitterはどちらかといえば瞬間的なやりとりに特化していると思われるので、サブスク未加入(非ログインを含む)ユーザーは全ツイートを直近1年分しか見れないとかかな?(確かSlackの無料版がそんな感じですね)

どの程度のサブスク会員を確保する必要があるかで大分話しが変わってきそうです。

かなりザックリと計算すると、従業員の平均給与等を月間2万ドル(280万円)/人で最終的に1,000人残るものとして、オフィスやサーバー等の固定費が月間20Mドル(28億円)ぐらいなら、損益分岐点は月40Mドル(56億円)だから、月額$8のサブスクなら500万人ぐらいが損益分岐点ということになります。

TwitterのMAUは3.3億人ぐらい(2019年実績)らしいので、アクティブユーザーあたりの有料会員CVR1.52%で損益分岐点を達成できることになります。

CVRの目標値としてはそんなに高くないように思われるので、それぐらいならバッジだけでも大丈夫なのかな?

多分、大きなマネタイズはTwitter2.0(多分フィンテック?)で目指すものと思われるので、サブスクでは大きく稼がなくても良くて「とりあえず損益分岐点をクリアできればOK」ぐらいのノリではないかと勝手に想像してます。

2022年11月17日木曜日

サウナ

サウナは割と好きで、銭湯に行けば必ず入ります。

いわゆる「整う」状態までは殆どやったことがありませんが。

15分サウナ → 水風呂 → 10分サウナ → 水風呂 → 5分サウナ

...ぐらいのライトな感じで済ませるエンジョイ勢です。

お金が掛かるので趣味にはしないようにしていますが。

ただ、サウナスーツなるものがあるらしく、それなら固定費無料でサウナが楽しめそうだということで、stanというメーカーのサウナスーツ(以下)を買ってみました。

https://shop.stan-jp.com/products/stan-sauna-suit-round-neck/

私はほぼ毎朝10kmぐらい(30分〜40分ぐらい)サイクリングをする習慣があるので、その時に使ってみたのですが、今の時期(※10℃ぐらい)でもかなり汗をかけました。

なお、以下のようなインナーを着ないと全裸でカッパを着た時のあの感じになるので、注意が必要です。


東京の冬場は、朝方ハーフパンツ+タイツでサイクリングすると結構寒かったのですが、これなら東京の冬場でも大丈夫そうな程度の防寒効果があります。(個人差はあるかもしれません)

静岡なら冬場でも氷点下になることが少ないので楽勝...な筈。

ただし、サウナっぽさは無いです。

シンプルにやたら汗がかける服ぐらいのようです。

ダイエットしたい勢には良さそうなのかな...(私は全く太らない体質なので、1ヶ月ぐらい使ってみた限りでの体重の変化は特に無いですが)

2022年11月14日月曜日

Cubase ProでDEXED(DX7エミュレータ)を使ってみる

東方VGSの売上でCubase Proが買える程度の利益が出た(※より正確にいえば最低でもCubase Proぐらいのお値段の経費を積まないと確定申告が必要になってしまい面倒臭かった)ので、導入してみました。

お値段はLogic Pro Xからの乗り換え割引を適用して税込み41,800円。普通に買うと6万円以上するので概ねLogic Pro Xの価格(2万円)ぐらいがディスカウントされているようです。

耳コピ作業はDAWを使うと捗ります。

今の所、耳コピ作業にはLogicをメインで使っていますが、Cubaseが良い感じであれば移行しようかな...と思ったのですが、ピアノロールのUI(耳コピ作業ではこれが最重要)が耳コピ用途では微妙にLogicの方が使いやすいかもしれません。

Logicだとピッチを変えずにテンポを落として再生する機能(VariSpeed)が最小-50%なので、Cubaseのテンポを落とす機能(参考)を試してみたかったというのもあります。ただ、この機能もLogicの方がカジュアルにスピード変更できるのに対して、Cubaseだと若干手順が多いから、基本Logicで作業して「どうしても分からん」という時の解析用になるかもしれません。

ついでに、ループ再生のUIとかも耳コピ用途ならLogicの方が良いかなと。(この辺は多分慣れの問題なのでCubaseを使い続ければ逆にCubaseの方が使いやすいかも)

という訳で、耳コピツールとしては引き続きLogicを使う予定です。

もう1点、CubaseでDEXEDを試してみたかったという事情があります。(LogicではVSTが使えないので。ただし、DEXEDはauプラグインにも対応しているらしいので、実はLogicでもDEXEDが使えるかもしれませんが、VSTしか無いけど使ってみたいソフトシンセも他にあった...という大義名分でCubase購入を決心)

DEXEDはDX7(FM音源)エミュレータのVSTプラグインです。

https://github.com/asb2m10/dexed

6オペレータか...私が昔PC-9801で使っていた音源(YM-2203)は4オペレータで、4オペレータでも使い熟すのに結構苦労した記憶。(まだ中学生でしたし)

パラメタのいじり方については、コチラの記事のYouTubeがかなり分かりやすいです。


色々なパラメタがあって覚えるのが大変かもしれませんが「どこをイジればどうなるか」という基本を抑えておけばある程度狙った音作りができると思われます。

プリセットの音色だけでもかなり揃っているので、基本はプリセットの音色を使いつつ、細かいパラメタを調整してあげる感じが一番手っ取り早いと思います。

DEXEDのUIの左下にある「CART」でプリセットデータを読むことができます。

1つの.syx(sysex)ファイルに32個の音色データが入っていて、デフォルトで入っている.syxファイルにもかなりの音色データが入っているので、欲しい音に近い音が見つかると思います。

また、syxファイルは以下のサイトにも大量に置いてあるので、そちらから探してみるのも良いかもしれません。

http://dxsysex.com/

Cubaseで使う時は、「インストゥルメント」のトラックでDEXEDを指定します。

インストゥルメント・トラック(DEXED)を作ったら、左タブから「インストゥルメント編集」を押せばDEXEDのUIが立ち上がり、そこで選択したトラック毎の音色パラメタを調整できるようです。

これで、(ドラム以外は)FM音源(DX7)で曲作りができそうです。

FM音源、PSG音源(SSG音源)っぽい感じのドラムをCubaseで良い感じに打ち込む方法については未調査です。私の場合、ドラムはMML化のタイミングで別途打ち込むので不要ということで。(東方DX7とかを作りたくなったら調べます)

追記: Logic Pro XでDEXEDを使う方法

ソフトウェア音源トラックを追加する時に、「音源:」のプルダウンをデフォルト(デフォルトのパッチ)から、

AU音源 → Digital Suburban → Dexed → ステレオ に変更すれば、Logicでも普通にDEXEDが使えます。

なお、右クリックで「新規ソフトウェア音源トラックを追加」だと現在選択中の音源の新規トラックが作られてしまうので、「+」ボタンでトラック追加する必要があります。



合理的ではないものを作りたい

ここ最近、実機版の東方VGSの開発が忙しくて、東方VGSの曲追加が滞っています。 東方VGS(実機版)のデザインを作りながら検討中。基本レトロUIベースですがシークバーはモダンに倣おうかな…とか pic.twitter.com/YOYprlDsYD — SUZUKI PLAN (...