Stadiaがサービス終了するようですね。
https://blog.google/products/stadia/message-on-stadia-streaming-strategy/
私は3年前のローンチ前からこの日を予期していました。
https://suzukiplan.blogspot.com/2019/03/blog-post_20.html
思っていたよりも長く続いたなというのが率直な印象です。Googleの中の人は頑張ったんだろうなと思います。お疲れ様でした。
Stadiaはどうすればどうすれば上手くいったのだろうか?
上記の記事では要約すると「価格の問題ではないか」と指摘してます。つまり、StadiaをYouTubeプレミアムと抱合せ販売するか、CMを再生すれば無料でプレイできるとかにすれば良いのではないかと。
しかし、そういった試みをすることなくサービスクローズするということは、仮にそういったことをしても十分な売上が確保できないといった判断がなされたのかもしれません。(これから来る冬の時代に備えた不採算部門の切り離し...という経営戦略的な匂いもしないこともないですが)
「YouTubeでゲーム実況動画を視聴して、面白そうだと思ってPlayボタンを押せば5秒と掛からずゲームがプレイできる」という体験は一見筋が良さそうに見えますが、実はそれがそもそもミスリードだったのかもしれません。
プロ野球の試合を観戦していると野球で遊びたくなってウズウズしてしまい、バットを持って河川敷へ遊びに行くタイプの人は恐らくマイノリティで、大半の人はビール片手に観戦だけしたいと考えているものと思われます。だから、プロ野球のドームの近所に草野球が出来る手頃な河川敷(Stadia)が無くても問題無いと考えられます。
また、私は購入したゲームを骨の髄までしゃぶり尽くす(何なら逆アセンブルして実装方法まで調べる)タイプですが、それも実は少数派なのかもしれません。知人のゲームオタクの中に一定数「積みゲー」をする人が居ます。ゲーム自体好きで買うものの、プレイを後回しにして只管タンスの肥やしを増やしていくタイプです。実はそういうタイプの人の方が多いかもしれません。全く遊ばずに積むのはアラブの富豪だけかもしれませんが、少し遊んでクリアもせずに遊ばなくなる人は実際結構多いと思います。私は律儀に全部クリアするのは当然として何なら完全攻略も目指す場合もあるので、未だにスーパーファミコンから抜け出せないのですが、そんな人ばかりではゲーム業界は商売あがったりな筈。
要するに、大半の人はゲームを「何となく遊びたいけどプレイするのが面倒くさい」と思っているのではないかなと推察しています。この推察は最近思いついたものではなく、以前個人でスマホ用のゲームを開発していた頃、「放置系」というジャンルのゲームが流行っている様子を見て考察したものです。
「如何にプレイさせずに没頭させるか」
その軸でゲームデザインを考えた時、私の思考はショートしてしまいました。
私は昔からスポーツは観戦よりもプレイする方が好きで、ゲームもプレイする方が好きだったので、そういうモノを考えることは無理だと悟りました。(東方VGSは意図せずその軸に乗っているかもしれませんが)
ストリーミングゲームの仕組み自体は面白いと思いますが、ビジネス的に筋が良い(マジョリティに刺さる)やり方は全く思いつきません。
ただし、友人に「おーい磯野!野球しようぜ!」と誘われた時、スケジュールさえ問題無ければ付き合う人が大半(マジョリティ)だと思われるので、ゲームプレイを誘うコラボレーター的な仕掛けがあればStadiaは上手くいったのかもしれません...具体的なフラッシュ・アイディアは思いつきませんが、少なくともそのシーンでは「ストリーミング再生できるデバイスしか持っていなくてもゲームプレイできる」という要素の重要性が高まります。
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