前々から現在普及しているAI(ディープラーニング)について色々調べていたのですが、音楽方面では恐らく、
- 耳コピによる楽曲の完全再現
- それっぽい音楽の自動作曲
耳コピAIについては以前記事で書いてます。
そして、自動作曲AIについては既にサービスが存在するようです:
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000002.000070769.html
絵画方面ではAIがキーワードから自動的にそれっぽい絵を生成するサービスが注目されています。
最近では、米コロラド州で開催されたアートコンテストでAIが描いた絵が優勝したりとか。
https://artnewsjapan.com/news_criticism/article/412
絵画や作曲のスキルは、プロなりのトレース(特徴抽出)をしながらスキルを盗み、それを各々少しづつ自己流にアレンジしていくことで、独自の画風や曲風なりにしていくアプローチで身につけていくのが一般的だと思われます。
一見するとそれは、ディープラーニングの学習アプローチと近いと思われるかもしれませんが、「少しづつ自己流にアレンジ」という部分が多分ディープラーニングでは再現不可能なので、それにより作られたコンテンツは(少なくとも世に出るまでの間は)AIに真似されることは無いと思われます。
世に出てウケたら速攻で学習される訳ですが、順序が「人→AI」にしかならない(できない)点はとても重要です。
アート自体の良し悪しも評価構成要素として重要なのかもしれませんが、結局のところ「誰が創ったか」が重要です。例えば、ゴッホが描いた絵は高く売れるけど、全くの別人が描いたゴッホっぽい絵が何億円といった価格で取引されることは無いと思います。
Wikipedia によると、カメラで最初に写真が撮影されたのは1826年〜1827年ごろとのことです。印象派が流行りだしたのはちょうどその後ぐらいからですね。写真の登場により、見たモノをそのまま描く写実画のスキル価値が大幅に低下したため、印象派が発展したとする説もあるようです。
AIの登場は、カメラが登場した1800年代当時の状況と割と似ている気がしています。
1800年代のゲームチェンジの時は「こうすればカメラでは再現できない筈」というアプローチで印象派が誕生したものと想像していますが、AIによるゲームチェンジも「こうすればAIでは再現できない筈」というアプローチが正解かなと。
既存絵画や音楽の単純な「特徴抽出」だけではAIにより再現可能なので、「少しづつ自己流にアレンジ」を深化させることが、AIによる再現可能性を断ち切る方法だろう...というのが今の所の私見ですが、もっと別のやり方もあるかもしれません。
「AIによる再現可能性を断ち切る方法」というのは単なるタイトル詐欺で、確立した方法はまだ分かりません。ただ、ゲームチェンジを悲観するのは無意味で、それを受け入れつつ無効化する何かを考えながら創作活動を続けていくことが、クリエイターに求められる素養なのではないか?という単なる精神論です。
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