2022年6月28日火曜日

Android版のUI大幅改修(東方VGS)

 Android版のUIをiOS版に寄せる修正を入れました。

下図の左→右に変わります。

内部構造は色々改善しましたが、ユーザーエクスペリエンスが改善できたかは未知数...

内部構造的には、画面下部メニューを独自Viewから BottomNavigationView に変更してます。本当は画面下部メニューにインジケーター(カーソル)を表示したかったのですが、BottomNavigationViewにはその機能が無かったので、現在選択中のページを色の濃淡で表示してます。(色弱者に優しくないかも?)

iOS版に寄せたのは、ユーザーさんのRR(維持率)が明らかにiOSの方が高く、UI以外の機能は等価なので、これはもうUIが原因だろう...ということで。

直近5週間のRRの傾向でも、やはりiOSの方が3割増しぐらいで高い傾向があります。

海外のPlayStore(Android)上のレビューで「UIが残念」という指摘が何件か頂いていて、これが一番の決め手です。(数字は飽くまでも行動を納得させるためのオマケ)

OS標準UIのマテリアルデザインで設計することで、アプリのデザイン手間がいくらか楽になる反面、安っぽくなってしまうという根拠のない仮説もありますが、ただ、見た目のカッコ良さだけで1ヶ月後のRRに差が出てくるとは思えないという疑心も未だにあります。

デザインが共通化されていればエンハンス時のデザインコストを圧縮できますが、脳内設計なのでデザインコストはせいぜい10分間もあれば事足ります。つまり、その作業工程を圧縮するメリット・デメリットはほぼ無い※です。(だから約半年も様子見していた訳です...)

※ワンオペで企画・設計・開発をしている場合に限る

2022年6月27日月曜日

お気に入り機能(東方VGS)

東方VGSにお気に入り機能を入れてみました。

楽曲再生中に右側のハートマークを押すとファボることができ、ALLの「お気に入り」タブでファボった曲がリストアップされ、シャッフル再生とかもできる感じの機能です。

元々はAndroid版のレビューで「プレイリスト機能が欲しい」という要望を頂いたので、要望通りそのままプレイリスト(MyList)を追加しようと思ったのですが、ボトムメニューを6個以上にするとデザイン的に破綻するので迷っていました。

ユーザーさんとTwitterでやりとりしていたら「曲をお気に入りにすることができ、ALL内のお気に入りタブでフィルタすればOK」というナイスアイディアに帰結。

お気に入り機能って何かSNSっぽいですね。

ただ、SNS的な要素は無いシンプルなスタンドアローン機能です。

スマホアプリや機能を開発する時、

  1. W0 (Standalone)
  2. W1 (C/S model = Web 1.0)
  3. W2 (SNS model = Web 2.0)

という3つの選択肢のどれにしようか迷うかもしれませんが、私は迷うこと無くまずW0(Standalone)で作ります。

最近は「Web3.0」なんてものもありますね。

Web 3.0 は簡単に言うと「分散管理台帳を使った非C/Sのピア通信モデル」で、個人的には「それってそもそもWebなの?」というツッコミを入れたい点はとりあえずさておき、仮に選択肢にWeb3.0があってもW0一択です。

というより、ソフトウェアサービス全般に言えることですが、まずはアイディアが思いついたらW0の前提で作ってみることを強くオススメします。

理由はシンプルに「安い」ので。

  • サーバ不要なので初期投資が安い
  • サーバ不要なのでランニングコストが掛からない

W0でニーズが低いものは、W1にしてもW2にしても(恐らくW3にしても)ニーズが低いので、まずはW0で作ってリリースしてみてウケたら次(W1)、更にウケたら次(W2)という形で発展させるのが良いと思っています。

実際、東方VGSがその考え方で開発していて、

  • 2013〜2016年以前の東方VGSはW0(Standalone)モデル
  • 2022年以降の東方VGSはW1(C/S model)モデル

という具合にアップデートしてます。

2022年のアップデートでようやく自前のコンテンツ配信サーバ(GitHub actions + Firebase Hosting)を持ち、サーバ経由で配信した最新楽曲をクライアントからダウンロードできる Web 1.0 になりました。

東方VGSのW1までの進化は時間を掛けすぎですが、ここから W2 へ進化させるべきかについては悩ましいです。

技術やコストの面では問題無いのですが「そもそもやる意味があるのか?」と Web 2.0(SNS)に対してまだまだ懐疑的です。

ちなみに、SNSという略語は英語圏でほぼ使わなくて、英語圏では「Social Media」と呼びますが、Social Mediaは直訳すると「社交媒体」で、C2CでコミュニケーションができるWebサービスを指します。

東方VGS自体がSNSになるのは無意味で、SNSを使って上手いこと東方VGSを拡散できるなにがしかを考えるのは有用だと思いますが...

という訳で東方VGS関連のSNSリンクをSettingsに片っ端から載せてみたりしました。

TwitterとGitHubは元々載せてましたが、YouTubeとTikTokも載せてみました。もちろん、これは単なる雑なリンク貼り付け対応なので、これで「Web2.0は完璧です」とドヤろうとは思っていません。

もう少し高度なWeb2.0化の路線も考えてはいるのですが、考えれば考えるほど「Twitterで良いじゃん」「YouTubeで良いじゃん」という結論に帰結してしまいます。(例えば、アプリ内にVGS版の楽曲ランキングとか入れて、ニコニコ動画の広告みたいな感じの曲毎に運営に投げ銭できる機能とかは割とすぐに思いつきますが、その辺のインフラストラクチャは既にYouTubeで整いつつある...みたいな)

W2については自前で持つより既存のW2サービスを利用していくスタイルが、何やかや一番筋が良いというのが現在の私見です。


2022年6月26日日曜日

iPhoneをオススメする理由

世界には、きのこたけのこ戦争などの宗教戦争が溢れていますが、Android vs iPhone も今となっては宗教戦争の様相を呈しています。

どちらにも良いところと悪いところがあるので、どっちが良いかは各々の好みで良いと思います。

ただ一点言えることは、スペック戦争については2016年にiPhoneが廉価版(SEシリーズ)を出したことで完全に終結したという認識です。

スマートフォン出荷台数の伸びは2016年以降、前年比で明らかに鈍化していて、2019年には前年比割れしています。

2015年以前のスマートフォンはまだ「年々進化するガジェット機器」でしたが、2016年以降はコモディティ製品になったことで、変態新機能よりも標準的な機能が安定的に安く使えることが求められるようになりました。(スマートフォンには個人のファイナンスデータも入るのでセキュリティも重要)

私は2016年から Android → iPhone SE にして、2021年から iPhone SE を第二世代にアップデートしました。

スマホ自体の機能の進化速度はAndroidの方が早いですが、AndroidだとOS自体にベンダー別のカスタマイズが多く入ることに加えて、ベンダーによるOSサポート期間も2〜3年という短い期間で打ち切られます。実際、2017年10月に発売した Google Pixel 2 は 2020年12月(約3年)でサポートが打ち切られました。

一方iPhoneの場合、2013年9月に発売した iPhone 5s は、2019年9月(約6年間)でサポートが打ち切られました。

Pixel 2 も iPhone 5s も定価はだいたい同じ8万〜9万円ぐらいですが、サポート期間フルで使い続けた場合、iPhoneの1日あたりのコストはAndroidの半額 ということになります。

Androidの 3〜4万円の激安端末を使っておけば、iPhoneよりも安く使えました。

しかし、2016年にiPhone SE(約5万円)が登場したことで、コストパフォーマンスの面でiPhoneがAndroidを抜き去っています。(だから私は2016からiPhoneユーザになりました)

「それでもAndroidじゃなきゃ嫌だ」という方が一定数居ることも分かるので、スマホアプリ開発をする私は粛々と両OSをサポートし続けるしかない訳ですが...

2022年6月25日土曜日

サピエンス全史読書ノート(#2 農業革命 (1))

【農業革命】

12,000年前ごろから、自生する植物や動物を狩猟する生活から、植物と動物の生産(栽培化、家畜化)への変化が始まる。
  • 11,500年前 トルコ南部、イラン西部、レヴァント地方の丘陵地帯で始まる
    • 中東、中国、中央アメリカ(概ね赤道のやや北側)でほぼ同時期に発祥後、世界各地に伝来
    • ほとんどの植物や動物は栽培化・家畜化が困難なため限られた地域で発祥
  • 11,000年前 小麦が栽培化、ヤギが家畜化
  • 10,500年前 人類が定住を始めた痕跡(中東エリコ)
  • 10,000年前 えんどう豆、レンズ豆が栽培化
  • 7,000年前 オリーブの木が栽培化
  • 6,000年前 馬が家畜化
  • 5,500年前 ぶどうが栽培化(この辺で新種の栽培化・家畜化がピークアウト)
  • 3,000年前 中国で淡水魚が養殖化
  • 2,000年前〜現代 新種の栽培化・家畜化が始まった形跡が無い
【小麦による世界征服】
  • 小麦は簡単に育たない非常に手が掛かる草である
  • 岩や石があると育たない → 畑を作らなければならない
  • 養分や水を他の草と共有できない → 草刈りが必要
  • 非常に病弱 → 農薬などが必要
  • 他の生き物に無抵抗で食べられる → 虫よけ、動物よけが必要
  • 大量の水が必要 → 川などから水を運んだり水道施設が必要
  • 大量の養分が必要 → 肥料(動物のうんこ等)が必要
  • ミネラルとビタミンが乏しく消化しにくい → そればかり食べてると病気になる
  • 雨が降らなかったり虫が大量発生すると不作 → 飢饉になる
  • 栽培には多大な時間が掛かる → 定住が必要になる → 定住により人類同士で土地の奪い合い → 成体のホモ・サピエンス同士での殺し合いが増加(農業革命以降、成人の暴力による死亡率が急上昇)
  • 単位面積あたりの食物量が増える → 人口が増加(定住化もその一因)
  • 多大な労力を要する → 組織が拡大 → ヒエラルキーが高度化 → ごく少数の貴族が多くの奴隷を使役する統治体制になる
「農業革命により人類は豊かになった」と錯覚している歴史学者が多いが、狩猟採集民の時代より平均的なQOLが著しく低下している。結果的に農業革命は罠(禁断の果実というか穀物)だった訳だが、気づいた頃には数世代経過して後戻りができなくなった。

現代のホモ・サピエンス全員が明日から狩猟採集民に戻ったとしても大半がすぐに餓死するのと同じことがネイティブ農耕民族にも言える。

10,000年前の時点で全ての人類が農耕民になった訳ではなく、狩猟採集民であることを選んだ人類も居たが、科学革命以前の戦争では総量が多い民族が必ず勝つので、科学革命までの間にその殆どが滅んだ。

状況を俯瞰的に見ると、「ホモ・サピエンスが小麦を栽培化した」というより、農業革命により ホモ・サピエンスが小麦の家畜になった という理解が正しい。

有機生命体の勝利条件(KPI)は「DNA総量」だと考えられ、人類は農業革命により人口(=DNA総量)が増加したが、我々の領主である小麦様は人類を酷使することでより多くのDNAを獲得することに成功した。
2020年の全世界の小麦のDNA総量は少なく見積もっておよそ1,100百万トン(※消費量+在庫量の合算なので未収穫を除く)で、一方ホモ・サピエンスのDNA総量はおよそ481百万トン(77.53億人x平均62kg)。有機生命体としては小麦が人類にダブルスコア以上の大差で完全勝利している。
余談だが「小麦ばかり食べていると病気になる」という点からアレルギーを連想した。厚生労働省の記事によると50年前まで日本人にはアレルギーはほぼ無かったが、最近では33%の日本人が何らかのアレルギーを持つという。牛乳、鶏卵、小麦、米、大豆が5大アレルゲンとして知られている。牛乳は論外(そもそも牛乳はホモ・サピエンスではなく仔牛専用の飲み物なのでホモ・サピエンスの体に合わなくて当然)だが、穀物アレルギーが出てきている点については、ホモ・サピエンスの免疫系が小麦の支配から抵抗しているのかもしれない。1946年より以前の日本ではパンはほぼ食べられていなかったが、(米国の事情+日本の食料不足で)小麦と防腐加工をした牛乳(脱脂粉乳)などを大量輸入したことで、パンと牛乳が日本の食文化として定着を始めたが、それぐらいの時期からアレルギーが発生し始めている点が中々興味深い。(厚生労働省曰く「工業化・文明化とアレルギーは密接に関係があるようです」とのこと)

DNA総量で見ると、家畜化された牛(およそ10億頭) もホモ・サピエンスに次ぐ勝者と言える。有機生命体として勝ち残っている状態が必ずしも「個々の生き物にとっての幸福」を意味しない。生まれた瞬間から死刑囚として生死を管理される家畜より、絶滅寸前の野生のサイの方が恐らく幸福だと思われる。


2022年6月23日木曜日

サピエンス全史読書ノート(#1 認知革命)

今更サピエンス全史を読み始めてみたのですが、メチャクチャ面白いやんけ...という訳で読書ノートを作ってみました。本を読む時ですが読書ノートをつけることが割とオススメです。要点をピックアップして時系列に並べたりするだけでインプット+アウトプットが同時にできるので難しい内容でも効率的に入ってきます。割と時系列が飛ぶのでその整理にも役立ちます。

結構ラディカルな内容なのでご注意ください。

なお、一部私の独自解釈を入れてますが、独自解釈の部分は斜体にしてます。

以下、第一部の内容です。(上巻のだいたい30%ぐらい)

【学問の進化】

  • 135億年前 ビッグバン → 物質、エネルギー、時間、空間(物理学の誕生)
  • 134億9970万年前 → 原子、分子(化学の誕生)
  • 38億年前 → 分子が有機体を形成(生物学の誕生)
  • 7万年前 → ホモサピエンスが文化を形成(歴史の誕生)

【人類の進化】

  • 600万年前 ある類人猿から2匹の子が生まれ、1匹がホモ属の祖先、もう1匹がチンパンジーの祖先となる
  • 250万年前 アウストラロピテクス誕生
    • まだほぼサル(取るに足らない動物)
    • 道具の製造はできたらしい
  • 200万年前〜 アウストラロピテクスが世界各地に分布して各地で進化
    • アジア東部 → ホモ・エレクトス(最古の人類)
    • ヨーロッパ・アジア西部 → ホモ・ネアンデルターレンシス(ネアンデルタール人)
    • ジャワ島(インドネシア) → ホモ・ソロエンシス
    • フローレンス(インドネシア)→ ホモ・フローレシエンシス(小人)
    • シベリア → ホモ・デニソワ
    • 東アフリカ →
      • ホモ・ルドルフェンシス
      • ホモ・エルガステル
      • ホモ・サピエンス
各ホモ属の誕生にはタイムラグがあり、例えば、ホモ・エレクトスは約200万年前、ネアンデルタール人は約50万年前、ホモ・サピエンスは20万年前頃に誕生した痕跡がある。

生物の進化(DNAの突然変異)にはかなりの長い時間(だいたい100万年ぐらい)を要し、現代のホモ・サピエンスは誕生からまだ20万年前後の新参者なので、誕生当時から現代に至るまで進化はしていない。

【ホモ属が地球を征服するまでの歴史】

100万年前の人類全般は食物連鎖の中程。脳が大きく道具が作れたが貧弱だったので、植物や昆虫、肉食獣の食べ残しの残骸から骨髄液を啜っていたりした。サバンナでは負け組(大型動物のエサ)だった人類(ホモ属)は、火を扱えるようになることで勢力を拡大していった。
  • 80万年前 → 一部のホモ属が火を扱えるようになる
  • 40万年前 → 一部のホモ属が大型動物を狩れるようになる
  • 30万年前 → 一部のホモ属が日常的に火を使用(火が使える → 調理ができるようになる → 生食をしなくなり消化が早くなる → 時間を手に入れる)
    • ホモ・エレクトス
    • ネアンデルタール人
    • ホモ・サピエンス
  • 15万年前 → 火を扱えるホモ属の行動範囲が劇的に広がる
  • 10万年前 → ホモ・サピエンスがネアンデルタール人を襲う → 敗北
  • 7万年前 → 認知革命(※ホモ・サピエンスのみ)
  • 5万年前 → ホモ・ソロエンシス、ホモ・デニソワが絶滅
  • 3万2千年前 → ライオン人間の像(虚構を実体化した最初の痕跡)
  • 3万年前 → ネアンデルタール人が絶滅
  • 1万3千年前 → ホモ・フローレシエンシスが絶滅
  • 1万2千年前 → 農業革命
  • 1万年前ごろ → ホモ・サピエンス以外の人類が絶滅
  • 500年前 → 科学革命(宗教の衰退)

    【ホモ・サピエンス】

    • ホモ・サピエンスは認知革命により地球を征服した
    • ホモ・エレクトス → ネアンデルタール人 → ホモ・サピエンスという進化はしていない(アウストラロピテクスが各地に分布して並列進化)
      • 私見だが、この点については、ホモ・エレクトスが200万年前、ネアンデルタール人が50万年前、ホモ・サピエンスが20万年前に誕生したタイムラグがあり、DNAレベルでも重複があるので断定はできないと思われる。ただし、ネアンデルタール人の誕生からホモ・サピエンスの誕生までは約30万年程度のラグしかないので、DNAがバグって進化するには微妙に短いかもしれない。
    • 火を扱えるようになった(料理を覚えた)ホモ属が食物の消費に掛かるエネルギー負担が減った結果、行動範囲が大きく拡大
    • 認知革命によりホモ・サピエンスが他全てのホモ属を粛清して唯一の人類となる
    • 地域により数%程度の他ホモ属の混血が残っているケースがある

    【認知革命】

    ホモ・サピエンスだけが、言語を使い宗教などの想像上の現実を創作して共有することで大きな集団を形成する能力を獲得した。
    • チンパンジーの群れはだいたい20〜50頭が限界
    • ホモ属でも上限は150人ぐらい(それを超えると社会秩序が乱れ集団が分裂する)
    • 集団は共感により統率される
    • ホモ・サピエンスの言語の進化
      • サルにも言語はある(ex: ライオンが居るぞ!)
      • コンテキストが複雑化(ex: 川の近くにライオンが居るぞ!)
      • 噂話が可能になる(ex: あいつはライオンを倒したことがあるらしい)
      • 虚構を伝達できるようになる(ex: ライオンは我が部族の守護霊だ)
      • 宗教が生まれる
      • 宗教の共感(共有)により150人を超える大人数の集団が統率可能になる
    • 会社(法人)も宗教と本質的には同じ虚構の産物
    • 嘘と虚構は異なる
      • 虚構 = 想像上の現実(国家、宗教、法律、会社、人権、民主主義、社会主義...etc)
      • サルでも嘘はつき騙すことはあるがキリシタンになる(=虚構を信じる)ことはできない
    • 認知革命以降、ホモ・サピエンスは「現実」と「虚構」の二重の現実の中で暮らしてきた
    • 虚構は必要に応じて柔軟に書き換えが可能
      • 例: 1789年にフランスで王権神授説の神話から別の神話(国民主権)への書き換えが一夜にして行われた
      • チンパンジーの専制君主(アルファオス)を頂点とする階層的集団行動は遺伝的傾向があり、ボノボ(近縁種)のメスの連合を優勢とする集団を見て雌猿によるフェミニスト改革が起こることはないし、基本的猿権を主張して民主化運動が起こることもない
      • 遺伝子が書き換わる(進化する)には膨大な時間を要するが、虚構は必要性に応じて柔軟に変化できるため頻繁に革命が起きる
    • ホモ・サピエンスは3万年前から大陸間での交易をしていた痕跡がある
      • 交易ネットワークの形成は信頼抜きには発生しない(虚構が必須)
      • 他のホモ属は交易をしていた痕跡が無い

    【ホモ属の主な職業】

    • 職歴 = 約199万年間(200万年前〜1万2千年前)= 狩猟採集民
    • 職歴 = 約1万年間(1万2千年前〜200年前)= 農耕民
    • 職歴 = 約200年間(200年前〜現代) = 都市労働者・オフィスワーカー
    【進化】
    • DNAレベルの進化には膨大な時間を要する
    • 現人類のDNAレベルの生物学的特徴は狩猟採集民の時代に形成された
      • 高カロリーな甘いもの(熟れたいちじく等)はサバンナでは珍しく、放置しておけば他の動物に奪われるので、見つけたらあるだけ食い尽くすことが適切 → その習性が現人類にも引き継がれているため、肥満や糖尿病で死ぬ人が沢山居る
      • サボり癖は火を日常的に扱えるようになる15〜30万年以上前からの本能(生食だと消化に時間が掛かるので一日の大半をゴロゴロして過ごすしかない)
      • ギャンブルが好きなのは狩猟採集民の本能(ギャンブラーの方が長生きできた確率が高いため)
      • ゲームが好きなのも狩猟採集民の本能(狩りの代償行為)
      • ガチャ(ギャンブル)+ゲーム = ソシャゲはかなり最悪な組み合わせなので、日本で流行ったのはいわば必然...逆に日本でしか流行らなかったのは、日本へ外貨が流れることを恐れた各国当局がルートボックス違法化など、法律で必死にガードした功績だと思われる(日本でもさっさと違法にした方が良い)
    【狩猟採集民】
    • 大抵の道具は木製で、風化により朽ちたが石は残るので出土しやすい傾向(石器時代というよりは木器時代)
    • 現代人は多用な物を持っている(大抵は忘れていて引っ越しする時にそれを思い知らされる)が、常に全ての道具を持ち運ぶ必要がある狩猟採集民は基本ミニマリスト(宗教行為や性行為は道具に頼らない形式が合理的)
    • 認知革命以降は複数の言語、宗教などの文化が生まれたので画一的な暮らし方を推測することはできない
    • 現代人より脳が大きく、個体としては現代人より賢かった
    • 労働時間は35〜45時間/週(現代: 40〜80時間/週)
    • 子どもの死亡率が高かったため平均寿命は30〜40歳(成年できれば60〜80歳程度まで生きた個体も存在するため現代人と大差はない)
    • 農耕民より飢えたり栄養不足になることが少なかった(食物が多用 & 移動が容易なため)
    • 分散しているのでペスト、インフルエンザ、covid-19等の感染症蔓延リスクも低い
    • 理想郷だったかといえば微妙で、そもそも生きていくのが厳しく、病気になれば簡単に見捨てられ、特に成年できる確率が低い子どもには厳しく、宗教的な儀式で生贄にされたりもした
    • 近年(1960年頃)まで現存した狩猟採集民(アチェ族・パラグアイ)の例では、泣き声がうるさい、ブサイク、キモイ、ハゲてるなどの些細な理由でカジュアルに子どもを殺していたが、大人同士はとても仲が良かった(暴力行為は稀で、ヒエラルキーはなく、不特定のパートナーと自由に交尾をし、気前が良く、富に執着しない)
    • 多種多様なアニミズム心棒(霊魂などを意味するラテン語「アニマ」)
      • 有神論は農業革命以降と考えられる
      • 民族間の戦争がどの程度行われたかは不明(発掘された骨格の内、暴力による死と推定されるものはまばら)で、どのような宗教儀式が行われたかなどは想像の域を出ない

    【狩猟採集民による環境破壊】

    • 85万年前 フローレンス島(インドネシア)上陸
      • 生態系に大きな変化はない
    • 4万5千年前 オーストラリア上陸
      • 上陸後数千年で原住の大型哺乳類がほぼ(23/24種)絶滅
      • 気候の変化によるものではなく人類によるもの
      • 気候の変化の場合海洋生物も多く絶滅するが陸上生物のみ絶滅
      • ほぼ同じ気候のニュージーランドでは同じ時期に謎の大量絶滅はしていない
    • 3万5千年前 日本上陸
    • 3万年前 台湾上陸
    • 1万6千年前 米国上陸
      • シベリアからマンモス等を追って陸路でアラスカ到達
    • 1万2千年前 南米大陸の最南端に到達
    • 7千年前 カリブ海の島に上陸
      • ほぼ同時期にオオナマケモノが絶滅
    • 4千年前 ウランゲリ島(シベリアから北約200km)上陸
      • 地球上最後のマンモスが絶滅
    • 3200年前 サモアとトンガ上陸
      • 上陸後、大多数の原住動物が絶滅
    • 2000年前 マルキーズ諸島上陸
      • 上陸後、大多数の原住動物が絶滅
    • 1500年前 マダガスカル島上陸
      • リュウチョウ、メガラダピス等の大型動物が絶滅
    • 800年前 ニュージーランド上陸
      • 上陸後200年で原住の大型哺乳類がほぼ絶滅
    • 100年前 ガラパゴス諸島上陸
      • まだ日が浅いので多用な生態系が今のところ残っている
    認知革命以降、ホモ・サピエンスが新たな大陸を訪れると、2000年以内に原住の大型哺乳類をほぼ絶滅させてきた。
    • 大型哺乳類は繁殖能力が低いので少し狩ればすぐに絶滅する
    • 焼き畑農業による環境変化
    • 4万5千年前は氷河期だったのでそもそも環境的に厳しかったが、大型動物たちはそれ以前のより厳しい氷河期も乗り越えてきたので気候変動が原因ではない

    【まとめ】

    農業革命以降も、ホモ・サピエンスの殺戮の歴史は規模を縮小して繰り返している。農業革命までに少なくとも約200属生息していた大型動物の内、100属ほどがホモ・サピエンスにより絶滅させられた。環境保護団体は「昔の人は自然と調和して生きていた」というが、それは遺伝子レベルで異なる別の人類(数十万年以上前)の話しで、認知革命以降の7万年前から人類は、地球上の多くの生物種(同属を含む)を根絶やしにして生きてきた。

    2022年6月19日日曜日

    パンの賞味期限

    食パンの消費期限はメーカー表示だとせいぜい3〜4日ぐらいですが、3ヶ月ぐらい前の食パンを食べてもお腹を壊したことがありません。

    丈夫な胃袋を持っている訳ではないです。

    まず、食パンは購入したら即冷凍庫にぶち込みます。

    食べる時はレンチン。

    だいたいの食べ物は冷凍すれば長持ちします。

    少しだけ硬くなるというかモチモチ感が2〜3割増しぐらいになるものの、味はほぼ落ちません。(野菜は繊維が壊れてしまうのかフニャフニャになりますが)

    パンは凍らせるのが普通だと思っていたのですが、小麦価格が高騰することは分かりきっていたのに買い占めが発生していなかったところを見るに、もしかしてパンは凍らせないのが普通なのだろうか...

    と思って調べたら、普通に冷凍が推奨されてました。(冷蔵はNGらしい)

    https://macaro-ni.jp/81796

    1個づつラップに包む?

    そんな面倒なことはしたことないですねw(買った袋のままブチ込みますが特に問題ないです)

    保存期限の目安は1ヶ月らしいです。

    3ヶ月チャレンジは自己責任で。

    2022年6月16日木曜日

    TikTok始めてみました

    お金の掛からないプロモは何でもやります...という訳で TikTok 始めてみました。

    @suzukiplan

    ある程度の知名度があれば YouTube だけで問題無いと思いますが、致命的なレベルで知名度が低いので、レコメンデーションが発達している TikTok の方がプロモに向いているかも?ということで始めてみました。

    とりあえず、TikTok向けなら縦の方が良いと思われるので、以下の動画を ffmpeg で1曲づつカットして投稿してみて様子見します。

    YouTube をやめる訳ではなく、YouTube(楽譜) と TikTok(スクショ)の両方に投稿していく感じを予定してます。

    とりあえず TikTok については全く知らないに等しいので、「どうやったらPV稼げるのかな?」と思って調べてみたら、公式に書かれてました。

    https://www.tiktok.com/creators/creator-portal/ja-jp/getting-started-on-tiktok-ja-jp/tomakeagoodvideo/

    要点は下記ですね。

    1. 動画は縦向き推奨(縦の方がエンゲージメントが高い)
    2. 推奨投稿ペース: 2日に1投稿、週3回程度
    3. ハッシュタグと説明文を上手に利用
    4. コメントには積極的にいいねや返信をする
    5. サムネは重要
    6. 他SNSへシェアする

    推奨投稿頻度については、今はストックがある状態なので一気に流したい感がありますが、あまり頻度が高すぎるとスパム認定されてしまうかもしれないので、推奨範囲のペースで過去の切抜きを流していこうと思います。

    ちなみにハッシュタグと説明文は、投稿後に修正することが出来ないようです。同じ動画を投稿し直せば更新できるらしいですが。

    ついでに、公式には書かれてませんが、自分が投稿する動画のカテゴリーを絞りつつ、同じカテゴリーの動画を投稿されている先駆者様をフォローしたり、投稿動画に積極的にコメントやLikeを付けることも重要かもしれません。(この辺はSNSの一般論)

    あとは有料プロモーションもあるようですね。

    視聴数、訪問数、フォロワー数の何れかの目標値を上げることができるようです。

    ターゲティングについては、デフォルト(自動) or カスタムが可能で、カスタムでは性別、年齢層、興味・関心の3項目でフィルタリングができるようです。地域については自分の地域限定みたいなので、北米や欧州へリーチしたい場合はロケーション偽造とかプロクシを咬ませる必要がある感じかな...?

    予算は1日あたり¥300〜¥100,000、1〜7日間で出稿する感じのようです。

    動画視聴の獲得数の目安としては、¥300なら+745、¥100,000なら+248,493ぐらいらしいです。(とりあえず1万視聴ぐらい欲しい場合、1日あたり¥600で7日間ぐらい流しておけば良いらしい)

    この他にも、Google広告と同じように広告クリエイティブを作成して出稿するタイプ(CMタイプ)の一般的な広告(Tiktok For Business)もあります。

    TikTokですが、YouTubeと違ってテレビCMタイプの広告モデルとは相性が悪そうに見えた(すぐにスワイプで飛ばせるのでインプレッション対効果が低そうに見えた)反面、レコメンデーションエンジンが優秀なら広告効果が高そうにも見えた(そして、レコメンデーションエンジンが優秀だから流行ったと思われる)ので、その点を踏まえると TikTok For Business よりもコンテンツ軸でのプロモーションの方が良いかも...勘ですが。(実際にTikTokを使ってBusiness広告にエンカウントしてみて確認した限りの体感値での単なる感想です)

    とりあえずある程度の投稿数が溜まったら実験的に少額出稿してみようと思っていますが、果たしてどんな感じかな?

    TikTokは当初「短尺動画プラットフォーム」という認識でしたが、本質はそこではなく「レコメンデーション(レコメ)全振り」という点かも。ヘビーユーザはタグ検索とかもするかもしれませんが、恐らくそういう使い方をするのは全体の2割以下ぐらいかなと推測。

    YouTubeも「短尺」&「レコメ全振り」という機能(ショート)をそこそこ本腰を入れて実験的にやっていますが、YouTube だと既に「選んで観る」という使い方が定着しているのと、そのスタイルだからこそ広告との相性も良いと思われるので、レコメ全振りに振り切ることは多分無いかなぁ...無名時代はTikTokで認知獲得→認知獲得後はYouTubeで収益化というスタイル(コムドット方式?)が一番筋が良さそうに見えるので、結果的に商売としてはGoogle(広告)が勝つことになりそう。なので、ショートを頑張るより、TikTokに資本投下するなりして変なことにならないように経営をコントロールしていくことがベストかなぁ...と仮に私が経営者だったら考えます。TikTokはプライベートカンパニー(非上場企業)なので、資本投下(=株を買う事)は簡単ではありませんが、出資元は基本的に投資ファンド系の会社(ソフトバンク等)なので、投資ファンドが株を持っているということは、買うことは不可能ではないと思われます。くっそ高いですが)

    TikTokがプラットフォームとしてどのように稼ぐのかという点については結構課題があるのではないかと推測しているので、Google資本投下という私の妄想も無い話しではないかもと想定してます。今のままだと(少なくとも抖音を切り離さない限り)100%ありえない話しですが。従来の企業側で動画クリエイティブを準備して広告出稿するタイプの企業広告とは相性が悪いのと、若い世代(Z世代)中心に人気があるらしいので、若いということは可処分所得も基本的に低いから、投げ銭などの課金は厳しいかなと。TikTokの運営会社(ByteDance)は上場企業ではないので決算情報が見れないため、その辺のことは推測ですが。(企業が上場する唯一の目的は資金調達で、資金調達する必要が無い=既に十分儲かっているから上場していないとも考えられますが、トランプ政権時代に色々とあったので買収防衛として上場しない可能性もあるかなと想定してます)

    TikTok的なUI(レコメ全振り)のニコ動のアプリ(本家とは別アプリ)があると割と強いかも?レコメ全振りと広告はビジネスモデル的に水と油ですが、サブスクなら(少なくともビジネスモデル的には)問題無さそうに見えるので。

    合理的ではないものを作りたい

    ここ最近、実機版の東方VGSの開発が忙しくて、東方VGSの曲追加が滞っています。 東方VGS(実機版)のデザインを作りながら検討中。基本レトロUIベースですがシークバーはモダンに倣おうかな…とか pic.twitter.com/YOYprlDsYD — SUZUKI PLAN (...