VGS8でHello, World!を作ってみて、CPUをデバッグするツールめいたものの必要性が高まったからデバッガを作り始めました。ただ、単にCPUデバッグだけを目的としたツールではなく、ゲーム開発時にも使い物になるレベルのものが欲しいところ。
以前、ファミコンのゲームを開発した際、コマンドライン上でレジスタ値やメモリダンプの簡易チェックができるCLIが欲しかったのですが、そもそも「コマンドラインでゲームをステップ実行できるNESエミュレータ」というものが(軽く探してみた限りですが)見つかりませんでした。GUIでメモリダンプやステップ実行できるものなら幾らかありましたが。
という訳でコマンドライン上で実行できるVGS8のデバッガ(vgsrun)を作成。
実行すると上図のように現在のプログラムカウンタ上の命令を逆アセンブルしながら、レジスタダンプ(a, x, y, s, p)を右側に出力します。(赤くなっている部分は前ステップからレジスタ値が変化したもの)
そのまま実行すると、1フレーム分の命令実行終了で自動的に終了します。
※コマンド引数で実行するフレーム数を任意に指定可能
先日作ったVGS8版Hello, Worldを1フレーム実行した結果
これで、ゲーム開発もVGS8本体開発も大分捗りそうです。
将来的にはもっと拡張して、
・ブレイクポイントの途中書き換え
・ステップ実行
あたりも欲しいかも。
2019年3月25日月曜日
2019年3月24日日曜日
VGS8でHello, World!
VGS8の基本的な実装がだいたいできたので、お馴染みの「Hello, World!」を作ってみました。
まず、vgs8リポジトリでは当初、VGS8エミュレータのコアプログラムしか無い状態だったので、テストするにはHALを作成する必要があります。そこで、リポジトリ内にmacOS用アプリ(CocoaApp)としてHALを実装。
https://github.com/suzukiplan/vgs8/tree/master/hal/mac
そして、6502でHello, World!を出力するプログラムを作成。
https://github.com/suzukiplan/vgs8/tree/master/examples/hello
ソースコード本体は20行ちょっと(こんな感じです)
すごくシンプルですね。
ファミコンでHello, World!を作る場合との違いとしては、
・iNESヘッダーとか要らない
・RESET割り込み不要(VGS8の場合、RESET割り込みはプログラム側で検知できない仕様)
・必要な初期化処理はCMAPレジスタの設定ぐらいなので楽(実のところ、このコードであればCMAPレジスタの設定自体が不要だったりする)
・nametableのアドレス計算が異なる
ぐらいなので、ファミコンのプログラムが書ける人なら、「あぁ、なるほど」と簡単に理解できるかと思います。
上記を作成したCocoaAppで動かしてみた結果が下図です。
VGS8でHello, World!が動きました。
良かった良かった。
こうやって書いてみると非常にアッサリと動いたように勘違いされてしまうとアレなので、念の為補足するとかなり大変でした。
absoluteのエンディアンを間違えていたり、branchの加算時の起点を間違えたり、Windows Bitmapのパレットの仕様を間違えていたり、あとはプログラムを作ればほぼ必然的に発生するケアレスミス群。
一番キツかったのが、自作MOS6502エミュレータのバグ取りですね。
最終的にXCODEのデバッガでexecuteにbreak pointを仕掛けて、1ステップづつ6502コードを実行してレジスタやRAMが想定通りに更新されるかチェックする形でデバッグしました。
コマンドラインで動くデバッガ作らないとなぁ...
まず、vgs8リポジトリでは当初、VGS8エミュレータのコアプログラムしか無い状態だったので、テストするにはHALを作成する必要があります。そこで、リポジトリ内にmacOS用アプリ(CocoaApp)としてHALを実装。
https://github.com/suzukiplan/vgs8/tree/master/hal/mac
そして、6502でHello, World!を出力するプログラムを作成。
https://github.com/suzukiplan/vgs8/tree/master/examples/hello
ソースコード本体は20行ちょっと(こんな感じです)
すごくシンプルですね。
ファミコンでHello, World!を作る場合との違いとしては、
・iNESヘッダーとか要らない
・RESET割り込み不要(VGS8の場合、RESET割り込みはプログラム側で検知できない仕様)
・必要な初期化処理はCMAPレジスタの設定ぐらいなので楽(実のところ、このコードであればCMAPレジスタの設定自体が不要だったりする)
・nametableのアドレス計算が異なる
ぐらいなので、ファミコンのプログラムが書ける人なら、「あぁ、なるほど」と簡単に理解できるかと思います。
上記を作成したCocoaAppで動かしてみた結果が下図です。
VGS8でHello, World!が動きました。
良かった良かった。
こうやって書いてみると非常にアッサリと動いたように勘違いされてしまうとアレなので、念の為補足するとかなり大変でした。
absoluteのエンディアンを間違えていたり、branchの加算時の起点を間違えたり、Windows Bitmapのパレットの仕様を間違えていたり、あとはプログラムを作ればほぼ必然的に発生するケアレスミス群。
一番キツかったのが、自作MOS6502エミュレータのバグ取りですね。
最終的にXCODEのデバッガでexecuteにbreak pointを仕掛けて、1ステップづつ6502コードを実行してレジスタやRAMが想定通りに更新されるかチェックする形でデバッグしました。
コマンドラインで動くデバッガ作らないとなぁ...
2019年3月23日土曜日
MOS6502エミュレータ作成
VGS8に搭載するCPU(6502)の実装をgithub他で探してみたのですが、流石有名CPUだけあって色々とありました。ただ、6502ぐらいシンプルなCPUなら折角だから自前で作ってしまおうということで、自作しました。(自前で実装した方が色々とカスタマイズもしやすいですし)
https://github.com/suzukiplan/vgs8/blob/master/src/cpu.hpp
1ソースならぬ1ヘッダで実装。
1ヘッダで作れてしまうシンプルさは流石6502。
LLVMとは次元が違います。
現時点ではまだ動かしてテストしていないので、バグだらけかもしれません。
(特にindirectは資料すら読まずカンで作ったのでヤバイかも)
ややVGS独自の拡張が入った状態ですが、ファミコンのエミュレータにも応用できるかもしれないので、コレでファミコンのエミュレータを作り、test romsでテストするという手もあります。(それは流石にやりませんが)
https://github.com/suzukiplan/vgs8/blob/master/src/cpu.hpp
1ソースならぬ1ヘッダで実装。
1ヘッダで作れてしまうシンプルさは流石6502。
LLVMとは次元が違います。
現時点ではまだ動かしてテストしていないので、バグだらけかもしれません。
(特にindirectは資料すら読まずカンで作ったのでヤバイかも)
ややVGS独自の拡張が入った状態ですが、ファミコンのエミュレータにも応用できるかもしれないので、コレでファミコンのエミュレータを作り、test romsでテストするという手もあります。(それは流石にやりませんが)
2019年3月22日金曜日
VGS8のメモリマップを考える
ファミコンのプログラミングができる人じゃないと理解できない(ので、ブログで書いても大抵の人が理解できない)内容ですが、VGS8のメモリマップを考えました。
下表のような形です。
ゼロページとスタックはファミコンと全く同じですね。
あと、$8000以降に16KB区切りで2つのプログラムデータを置ける点もファミコンと同じです。
それ以外はかなり弄りました。
まず、最大の違いはRAMです。
ファミコンの場合、基本マッパー(mapper0)のRAM(WRAM)は$0200〜$1FFFで、$2000〜$3FFFがI/Oやミラーですが、VGS8では$0200〜$4FFFまでの19KBを丸々RAMとして使うことができます。
そして、ファミコンの場合、OAM(スプライトのメモリ)をPPU側に持っていて、RAMの任意1ページ(256バイト)をDMA転送して使うのですが、VGS8の場合、$5000〜$53FFまでの1KBがPPUのOAMにダイレクトマップされています。つまり、スプライト描画にDMA転送しなくても良いのです。スゴイ!(なお、スプライト表示数の上限はファミコンは64個 & 水平最大8個ですが、VGS8は256個 & 水平上限が無制限です)
$5400〜$5BFFはI/Oポートとしてリザーブしました。
用途はまだ考えていません。
シンプルなPPU/APUアクセスに加えて、C言語のmemmove関数相当のメモリブロック転送機能を実装する予定です。
$5C00〜$5FFFの1KBはパレットデータです。
ファミコンの場合、スプライトとBGそれぞれに2bitカラーのパレットを4個割り当てることができますが、VGS8は旧VGSの仕様を引き継いで、256色パレット1つをBG/FG/スプライトのそれぞれで共有します。つまり、VGS8の最大同時発色数はシンプルに256色となります。
$6000〜$7FFFの8KBはドカンと全部nametableです。
ファミコンはBG4スクリーン分のnametableがあって内2スクリーンは必ずミラーですが、VGS8はBG/FGそれぞれ4スクリーンフルに利用することができます。
また、FGというファミコンには無いグラフィック機能があります。
ファミコンのBGは、「すべてをスプライトの背面」or「すべてをスプライトの前面」の何れかしか表示することができませんが、VGS8では「BGは必ずスプライト背面」「FGは必ずスプライト前面」に表示する仕様です。
しかも、I/OポートでPPUへアクセスする必要が無く、OAMと同様PPUのnametableにダイレクトマップされる仕様です。
また、ファミコンの場合、バンク切り替えをするにはMMC3やMMC5といった特殊mapperを用いる必要がありますが、VGS8は標準機能としてプログラムとCHR両方のバンク切り替えをサポートしています。
ただし、コナミのグラディウス2等で使われているCHRの部分領域単位でのバンク切り替えには対応しません。この点についてはCPUの速度がファミコン比で4倍以上ある(ファミコンは1.79MHzですがVGS8は今の所8MHzにする予定です)ので、パワーでゴリ押せば大丈夫だろうと思います。
楽しくなってきた。
下表のような形です。
Address | Usage |
---|---|
$0000〜$00FF | Zero page |
$0100〜$01FF | Stack |
$0200〜$4FFF | RAM |
$5000〜$53FF | Sprite OAM (4x256) |
$5400 | I/O port (RW): PRG Bank of $8000〜$BFFF |
$5401 | I/O port (RW): PRG Bank of $C000〜$FFFF |
$5402〜$5BFF | other I/O ports (WIP) |
$5C00〜$5FFF | Palette |
$6000〜$63FF | BG nametable 0 (LT; 左上) |
$6400〜$67FF | BG nametable 1 (RT; 右上) |
$6800〜$6BFF | BG nametable 2 (LB; 左下) |
$6C00〜$6FFF | BG nametable 3 (RB; 右下) |
$7000〜$73FF | FG nametable 0 (LT; 左上) |
$7400〜$77FF | FG nametable 1 (RT; 右上) |
$7800〜$7BFF | FG nametable 2 (LB; 左下) |
$7C00〜$7FFF | FG nametable 3 (RB; 右下) |
$8000〜$BFFF | Program 0 |
$C000〜$FFFF | Program 1 |
あと、$8000以降に16KB区切りで2つのプログラムデータを置ける点もファミコンと同じです。
それ以外はかなり弄りました。
まず、最大の違いはRAMです。
ファミコンの場合、基本マッパー(mapper0)のRAM(WRAM)は$0200〜$1FFFで、$2000〜$3FFFがI/Oやミラーですが、VGS8では$0200〜$4FFFまでの19KBを丸々RAMとして使うことができます。
そして、ファミコンの場合、OAM(スプライトのメモリ)をPPU側に持っていて、RAMの任意1ページ(256バイト)をDMA転送して使うのですが、VGS8の場合、$5000〜$53FFまでの1KBがPPUのOAMにダイレクトマップされています。つまり、スプライト描画にDMA転送しなくても良いのです。スゴイ!(なお、スプライト表示数の上限はファミコンは64個 & 水平最大8個ですが、VGS8は256個 & 水平上限が無制限です)
$5400〜$5BFFはI/Oポートとしてリザーブしました。
用途はまだ考えていません。
シンプルなPPU/APUアクセスに加えて、C言語のmemmove関数相当のメモリブロック転送機能を実装する予定です。
$5C00〜$5FFFの1KBはパレットデータです。
ファミコンの場合、スプライトとBGそれぞれに2bitカラーのパレットを4個割り当てることができますが、VGS8は旧VGSの仕様を引き継いで、256色パレット1つをBG/FG/スプライトのそれぞれで共有します。つまり、VGS8の最大同時発色数はシンプルに256色となります。
$6000〜$7FFFの8KBはドカンと全部nametableです。
ファミコンはBG4スクリーン分のnametableがあって内2スクリーンは必ずミラーですが、VGS8はBG/FGそれぞれ4スクリーンフルに利用することができます。
また、FGというファミコンには無いグラフィック機能があります。
ファミコンのBGは、「すべてをスプライトの背面」or「すべてをスプライトの前面」の何れかしか表示することができませんが、VGS8では「BGは必ずスプライト背面」「FGは必ずスプライト前面」に表示する仕様です。
しかも、I/OポートでPPUへアクセスする必要が無く、OAMと同様PPUのnametableにダイレクトマップされる仕様です。
また、ファミコンの場合、バンク切り替えをするにはMMC3やMMC5といった特殊mapperを用いる必要がありますが、VGS8は標準機能としてプログラムとCHR両方のバンク切り替えをサポートしています。
ただし、コナミのグラディウス2等で使われているCHRの部分領域単位でのバンク切り替えには対応しません。この点についてはCPUの速度がファミコン比で4倍以上ある(ファミコンは1.79MHzですがVGS8は今の所8MHzにする予定です)ので、パワーでゴリ押せば大丈夫だろうと思います。
楽しくなってきた。
VGS8 - 現代のテクノロジーで新しい8bitゲーム機を作る
VGS3の開発が完全に滞っています。
VGS3は完全にオリジナルのCPUを用いた仮想ゲーム機ですが、CPUを概ね設計しきった辺りで飽きてしまいました。アセンブラやデバッガ等を諸々作っていくのがあまりにも面倒くさくて...
アセンブラやデバッガを作るのが面倒なら既存のCPUを使ってしまえば良いじゃない
という風に思ったのですが、それって著作権的に大丈夫なのだろうか?
ということで、著作権法を読んでみたところ、どうもそれならシロらしい。
以下その根拠となる法律(著作権法第10条)です。
法律的にも問題無さそうだということが分かったので、ファミコンのCPU(RP2A03)をベースにして新しい仮想ゲーム機を作ってみることにしました。
その名もVGS8
https://github.com/suzukiplan/vgs8
昨年末あたり、ファミコンのプログラミング方法を解説したマニュアルを書いたのですが、実はその目的がコレを作るためです。ファミコンのハードウェア仕様を把握して実際にゲームプログラムを作ってみることで、ファミコンの仕様を受け継いだ新たな8bitゲーム機を作れるのではないかと。
この路線なら既存の素晴らしいツール(cc65)がそのまま使えるので、面倒なアセンブラ開発に悩まされる必要がなくなります。
今度こそはちゃんと完成させたいですが、完成できるかな?
VGS3は完全にオリジナルのCPUを用いた仮想ゲーム機ですが、CPUを概ね設計しきった辺りで飽きてしまいました。アセンブラやデバッガ等を諸々作っていくのがあまりにも面倒くさくて...
アセンブラやデバッガを作るのが面倒なら既存のCPUを使ってしまえば良いじゃない
という風に思ったのですが、それって著作権的に大丈夫なのだろうか?
ということで、著作権法を読んでみたところ、どうもそれならシロらしい。
以下その根拠となる法律(著作権法第10条)です。
上記は、飽くまでも「著作物の例示」なので、ここに含まれていないからといって著作物ではないと判断することはできませんが、第3項で「プログラムの著作物を作成するために用いるプログラム言語、規約及び解放は著作権法では保護しない」と明示的に著作物であることが否定されているので、それ(プログラム言語、規約及び解放)に関しては著作物ではないと判断できます。つまり、C言語やJava言語といったプログラム言語には著作権が無いことになります。そして当然ながら機械語(アセンブリ言語)もこの法律でいうプログラム言語に該当するので著作権法での保護は無い(そもそも出来ない)と判断できます。(著作物の例示)
第十条 この法律にいう著作物を例示すると、おおむね次のとおりである。
- 一 小説、脚本、論文、講演その他の言語の著作物
- 二 音楽の著作物
- 三 舞踊又は無言劇の著作物
- 四 絵画、版画、彫刻その他の美術の著作物
- 五 建築の著作物
- 六 地図又は学術的な性質を有する図面、図表、模型その他の図形の著作物
- 七 映画の著作物
- 八 写真の著作物
- 九 プログラムの著作物
2 事実の伝達にすぎない雑報及び時事の報道は、前項第一号に掲げる著作物に該当しない。3 第一項第九号に掲げる著作物に対するこの法律による保護は、その著作物を作成するために用いるプログラム言語、規約及び解法に及ばない。この場合において、これらの用語の意義は、次の各号に定めるところによる。
- 一 プログラム言語 プログラムを表現する手段としての文字その他の記号及びその体系をいう。
- 二 規約 特定のプログラムにおける前号のプログラム言語の用法についての特別の約束をいう。
- 三 解法 プログラムにおける電子計算機に対する指令の組合せの方法をいう。
法律的にも問題無さそうだということが分かったので、ファミコンのCPU(RP2A03)をベースにして新しい仮想ゲーム機を作ってみることにしました。
その名もVGS8
https://github.com/suzukiplan/vgs8
昨年末あたり、ファミコンのプログラミング方法を解説したマニュアルを書いたのですが、実はその目的がコレを作るためです。ファミコンのハードウェア仕様を把握して実際にゲームプログラムを作ってみることで、ファミコンの仕様を受け継いだ新たな8bitゲーム機を作れるのではないかと。
この路線なら既存の素晴らしいツール(cc65)がそのまま使えるので、面倒なアセンブラ開発に悩まされる必要がなくなります。
今度こそはちゃんと完成させたいですが、完成できるかな?
VR元年から3年
2016年ごろ「VR元年」とか言われていたことを突発的に思い出す。当時、VRは正直ピンと来なかったというか、何が面白いのか & 面白くなるのかを理解できなかったので、関連情報を一切見ていなかったのですが、Googleで「VR」のニュース検索して、今どんな感じなのかを見てみることにする。
Oculus Rift Sが399ドルで今春発売、外部センサーいらずの新型VRヘッドセット
https://jp.techcrunch.com/2019/03/21/2019-03-20-the-oculus-rift-s-is-indeed-real-and-arrives-in-spring-for-399/
VR機器を使う場合、外部センサーが必要だったのか...面倒臭いな。あれだけゴツい機器だから普通に加速度センサーなりを積んでいるものだとばかり思ってました。というか、スマホにくっつけるタイプの機器なら、スマホに加速度センサーがついているのでそもそも不要な気もしますが。ふと、(少し古いですが)電脳コイルのメガネぐらいの感覚で手軽に使える感じがベターなのでは?と思い、「電脳コイル VR」でググってみたところ、電脳コイルのメガネはARと呼ばれるものらしい。
ARというとポケモンGOでカメラを起動するとモンスターが合成表示されるアレか。
アレって何が面白いのだろうか。
ARとゲームの組み合わせにはイマイチ発展性が見えない。
ARが映えるとすると、ドラゴンボールのスカウター的な使い方だろうか。
つまり、どちらかというと実用面ではARの使い所がありそう。
ドライに見ると「モトローラを買ったらオマケでついてきて、ちょうどVR普及の兆しがあったのでキープしてみたけど、想定以上にマーケットが小さく、持て余して切り捨てた」という感じでしょうか。
VRで唯一発展性がありそうだと思ったのがアダルト分野なのですが、そっちの方はお盛んなようで。DMMでアダルトな動画を調べてみたところ、「VR対応」という文言をチラホラ見かけました。(内容はチェックしてませんが)
全然話題は変わりますが、アダルトといえばDMM、DMMといえばアダルトというぐらいアダルトでのブランディングに成功しているDMMが、アダルト分野はいつの間にか別の名称に変更していたらしい。DMMからアダルトを取ったら何が残るのか?むしろ、非アダルトブランドをDMMから変更して、DMMをアダルト専門ブランドにした方が健全に見えてしまう。アダルトマーケットは手堅く稼げる反面、そこに頼り切ってしまうとこういうことになる。
VRもアダルト専用装置みたいになってしまうとDMMと同じ末路を辿りそうなところですが、ニュース検索をしてみた限りでは上記記事ぐらいしか見つからなかったので、VRがアダルトに染まった状況ではないらしい。(VRで発展性がありそうだったアダルト分野でも苦戦している状況ともいえる。普通に動画なりビニル本なりを見れば事足りるのにわざわざ大仰な装置を買い揃えるとか、どれだけ性に貪欲なのか!?という感じの理性的なストッパーが働いているのかもしれない)
そういえば、Switchが登場する以前にSwitchがVR対応云々みたいな情報がありましたね。これがそれなのか?・・・しかし、Laboか。
Laboだからこそ、3980円(一部セット) or 7980円(フルセット)というVRとしては破格の値段で売り出せる一方、「ダンボールで作ったオモチャにサンキュッパは無いわ〜」という微妙な消費者心理が重なる。
Laboがダンボールじゃなくてプラスチックだったら価格はそんなに大きく変わるのだろうか?量産前提ならダンボールであってもプラスチックであってもそんなに大差は無いような気がするのですが、違うのだろうか。
5種類も要らないからちゃんと遊べるやつ1本でLaboじゃない形でLabo並の値段で出した方が売れたのではなかろうか...(まだ発売前だから何とも言えませんが)
コレに限ったことではないですが、法人用途(研修やら教育やら)の記事が割と多い印象。ゲーム用途としては3年経った現時点でもコア層から抜け出しきれてないので、出荷を増やすために法人販路を開拓中といった感じだろうか。上記の記事で書かれていた研修用途なら「本当にVRである必要があるのか?」とやや眉唾もの。どちらかというと企業側がPRを兼ねてお試し導入しているような感じに見られた。(そもそも上記記事にあるタイプの研修なら、VRじゃなくてAR向きな気がする)
(総括)
・VRは普及には至らなかった
・話題は継続している
つまり、まだ暗中模索段階かな。
Oculus Rift Sが399ドルで今春発売、外部センサーいらずの新型VRヘッドセット
https://jp.techcrunch.com/2019/03/21/2019-03-20-the-oculus-rift-s-is-indeed-real-and-arrives-in-spring-for-399/
VR機器を使う場合、外部センサーが必要だったのか...面倒臭いな。あれだけゴツい機器だから普通に加速度センサーなりを積んでいるものだとばかり思ってました。というか、スマホにくっつけるタイプの機器なら、スマホに加速度センサーがついているのでそもそも不要な気もしますが。ふと、(少し古いですが)電脳コイルのメガネぐらいの感覚で手軽に使える感じがベターなのでは?と思い、「電脳コイル VR」でググってみたところ、電脳コイルのメガネはARと呼ばれるものらしい。
ARというとポケモンGOでカメラを起動するとモンスターが合成表示されるアレか。
アレって何が面白いのだろうか。
ARとゲームの組み合わせにはイマイチ発展性が見えない。
ARが映えるとすると、ドラゴンボールのスカウター的な使い方だろうか。
つまり、どちらかというと実用面ではARの使い所がありそう。
Google、VRアニメのスタジオSpotlight Storiesを閉鎖
https://www.gizmodo.jp/2019/03/google-is-shuttering-its-gimmicky-immersive-video.htmlドライに見ると「モトローラを買ったらオマケでついてきて、ちょうどVR普及の兆しがあったのでキープしてみたけど、想定以上にマーケットが小さく、持て余して切り捨てた」という感じでしょうか。
VRで人気コミックヒロインとのハーレム体験!DMMで「終末のハーレム VR」第三弾配信開始!
https://vrinside.jp/news/post-156294/VRで唯一発展性がありそうだと思ったのがアダルト分野なのですが、そっちの方はお盛んなようで。DMMでアダルトな動画を調べてみたところ、「VR対応」という文言をチラホラ見かけました。(内容はチェックしてませんが)
全然話題は変わりますが、アダルトといえばDMM、DMMといえばアダルトというぐらいアダルトでのブランディングに成功しているDMMが、アダルト分野はいつの間にか別の名称に変更していたらしい。DMMからアダルトを取ったら何が残るのか?むしろ、非アダルトブランドをDMMから変更して、DMMをアダルト専門ブランドにした方が健全に見えてしまう。アダルトマーケットは手堅く稼げる反面、そこに頼り切ってしまうとこういうことになる。
VRもアダルト専用装置みたいになってしまうとDMMと同じ末路を辿りそうなところですが、ニュース検索をしてみた限りでは上記記事ぐらいしか見つからなかったので、VRがアダルトに染まった状況ではないらしい。(VRで発展性がありそうだったアダルト分野でも苦戦している状況ともいえる。普通に動画なりビニル本なりを見れば事足りるのにわざわざ大仰な装置を買い揃えるとか、どれだけ性に貪欲なのか!?という感じの理性的なストッパーが働いているのかもしれない)
任天堂、手軽にVRゲーム体験ができる工作キットを発売
https://monoist.atmarkit.co.jp/mn/articles/1903/15/news038.htmlそういえば、Switchが登場する以前にSwitchがVR対応云々みたいな情報がありましたね。これがそれなのか?・・・しかし、Laboか。
Laboだからこそ、3980円(一部セット) or 7980円(フルセット)というVRとしては破格の値段で売り出せる一方、「ダンボールで作ったオモチャにサンキュッパは無いわ〜」という微妙な消費者心理が重なる。
Laboがダンボールじゃなくてプラスチックだったら価格はそんなに大きく変わるのだろうか?量産前提ならダンボールであってもプラスチックであってもそんなに大差は無いような気がするのですが、違うのだろうか。
5種類も要らないからちゃんと遊べるやつ1本でLaboじゃない形でLabo並の値段で出した方が売れたのではなかろうか...(まだ発売前だから何とも言えませんが)
ANA、客室乗務員向け機内訓練にCGを用いたVRを本格導入
https://flyteam.jp/news/article/107747コレに限ったことではないですが、法人用途(研修やら教育やら)の記事が割と多い印象。ゲーム用途としては3年経った現時点でもコア層から抜け出しきれてないので、出荷を増やすために法人販路を開拓中といった感じだろうか。上記の記事で書かれていた研修用途なら「本当にVRである必要があるのか?」とやや眉唾もの。どちらかというと企業側がPRを兼ねてお試し導入しているような感じに見られた。(そもそも上記記事にあるタイプの研修なら、VRじゃなくてAR向きな気がする)
(総括)
・VRは普及には至らなかった
・話題は継続している
つまり、まだ暗中模索段階かな。
2019年3月20日水曜日
ストリーミングゲームが何故上手くいかないのか
Googleがストリーミングゲームサービスを発表したようです。
https://jp.techcrunch.com/2019/03/20/2019-03-19-googles-stadia-game-streaming-platform-kills-huge-downloads/
さて、どれぐらいの期間でサービス終了するのだろうか。
そもそもローンチできるのだろうか
ストリーミングゲームというと、シンラテクノロジーがローンチ前に解散し、YahooもPS Nowもパッとしない印象なので、ある意味ブルーオーシャンです。死海もまたブルーオーシャン。魚の居ない海で釣りをしても当然釣果はありません。
Googleなら他各社よりも強いデータセンターも持っているから、インフラ面では大丈夫かもしれませんが、ストリーミングゲームが尽く失敗した原因はインフラ面だけだった訳ではなく、シンプルなマーケティングミス(ターゲティングミス)だと私は思っています。
ストリーミングゲームの利点は、専用ハードを持たなくてもゲームがプレイできる点に尽きますが、それはつまり 専用ハードを持っていない層がストリーミングゲームのターゲット層 ということになります。つまり、金を出してまでゲームをやりたいとは思わない人達に遊んで貰えないと成功できないということになります。
ストリーミングゲームでプレイが映えるゲームは、例えばスペックの高いゲーミングコンピュータじゃないとまともに動かないレベルのリソースを喰うゲームとかだろうと思いますが、そういうゲームを遊びたい層はそれらを快適にプレイできる環境を既に持っており、態々ストリーミングゲームでプレイしようという人は居ない筈です。というか、彼らはフレームオーダーでの遅延すら気にするような人種だと思われる(※差別ではなくリスペクトです)ので、ストリーミングゲームなんてそもそも論外だろうと思われます。念の為補足すると、ローンチ前のYahoo(事前公開みたいなヤツ)でFF(13だったかな? FFは6までしか知らないのでよく分からない)をブラウザでプレイしてみた限り、遅延はかなり抑えられていましたが、どんなに頑張ってもゼロにはならない筈です。
ストリーミングゲームは、非ゲーマー層(ゲーミングコンピュータの購入に価値を見い出せない層)がターゲットであるにも関わらず、遊べるコンテンツがコテコテのゲーマー向けゲームだから上手くいく筈がない(それが私の言うターゲティングミスで、要するにターゲット層が欲しがっていないプロダクトを提供しているから失敗している)と私は思っています。
非ゲーマー層がボリュームゾーンであることには違いないので、仮に当たればそれなりに大きいリターンが見込めるとは思います。ただし、ボリュームゾーン狙うならストリーミングゲームじゃないと不可能なプラスα別の体験が必須です。現時点で巷にあるストリーミングゲームサービスが上手くいっていない原因は、その点が欠けているからだと思われます。
しかし、Googleなら他社と違ってYouTubeと組み合わせることでその点をクリアできるかもしれません(実のところ私はYouTubeを殆ど見ないので良く分かりませんが)。仮にプラスαの体験がYouTubeでクリアできたと仮定して、その他のネックとしてはプライシング(お金を払ってまでゲームをしたくない人達が購入してくれる価格設定)でしょうか。YouTubeでゲーム実況動画を視聴して、面白そうだと思ってPlayボタンを押せば5秒と掛からずゲームがプレイできるとして、そのPlayボタンを押すのに掛かる費用が如何ほどかと。
CMを再生すれば押せる(時間の投資だけでOK)とか、既存のYouTubeプレミアム(月額10$ぐらい)に加入済みなら押せる程度なら勝機があるかもしれませんが、如何にGoogleでもそこまでの大盤振る舞いができるのだろうか。しかし、プラスαで20$〜30$程度するサブスクリプション加入が必要とかだと、恐らくシンラテクノロジー、Yahoo、PSNowの二の舞になるのは火を見るよりも明らかです。なので、多分YouTubeプレミアム特典的な形になるんじゃないかなと予測してます(でも、それだと多分対応コンテンツが揃わなそうな気がするので結局既に詰んでいるのではないかなと)。
https://jp.techcrunch.com/2019/03/20/2019-03-19-googles-stadia-game-streaming-platform-kills-huge-downloads/
さて、どれぐらいの期間でサービス終了するのだろうか。
そもそもローンチできるのだろうか
ストリーミングゲームというと、シンラテクノロジーがローンチ前に解散し、YahooもPS Nowもパッとしない印象なので、ある意味ブルーオーシャンです。死海もまたブルーオーシャン。魚の居ない海で釣りをしても当然釣果はありません。
Googleなら他各社よりも強いデータセンターも持っているから、インフラ面では大丈夫かもしれませんが、ストリーミングゲームが尽く失敗した原因はインフラ面だけだった訳ではなく、シンプルなマーケティングミス(ターゲティングミス)だと私は思っています。
ストリーミングゲームの利点は、専用ハードを持たなくてもゲームがプレイできる点に尽きますが、それはつまり 専用ハードを持っていない層がストリーミングゲームのターゲット層 ということになります。つまり、金を出してまでゲームをやりたいとは思わない人達に遊んで貰えないと成功できないということになります。
ストリーミングゲームでプレイが映えるゲームは、例えばスペックの高いゲーミングコンピュータじゃないとまともに動かないレベルのリソースを喰うゲームとかだろうと思いますが、そういうゲームを遊びたい層はそれらを快適にプレイできる環境を既に持っており、態々ストリーミングゲームでプレイしようという人は居ない筈です。というか、彼らはフレームオーダーでの遅延すら気にするような人種だと思われる(※差別ではなくリスペクトです)ので、ストリーミングゲームなんてそもそも論外だろうと思われます。念の為補足すると、ローンチ前のYahoo(事前公開みたいなヤツ)でFF(13だったかな? FFは6までしか知らないのでよく分からない)をブラウザでプレイしてみた限り、遅延はかなり抑えられていましたが、どんなに頑張ってもゼロにはならない筈です。
ストリーミングゲームは、非ゲーマー層(ゲーミングコンピュータの購入に価値を見い出せない層)がターゲットであるにも関わらず、遊べるコンテンツがコテコテのゲーマー向けゲームだから上手くいく筈がない(それが私の言うターゲティングミスで、要するにターゲット層が欲しがっていないプロダクトを提供しているから失敗している)と私は思っています。
非ゲーマー層がボリュームゾーンであることには違いないので、仮に当たればそれなりに大きいリターンが見込めるとは思います。ただし、ボリュームゾーン狙うならストリーミングゲームじゃないと不可能なプラスα別の体験が必須です。現時点で巷にあるストリーミングゲームサービスが上手くいっていない原因は、その点が欠けているからだと思われます。
しかし、Googleなら他社と違ってYouTubeと組み合わせることでその点をクリアできるかもしれません(実のところ私はYouTubeを殆ど見ないので良く分かりませんが)。仮にプラスαの体験がYouTubeでクリアできたと仮定して、その他のネックとしてはプライシング(お金を払ってまでゲームをしたくない人達が購入してくれる価格設定)でしょうか。YouTubeでゲーム実況動画を視聴して、面白そうだと思ってPlayボタンを押せば5秒と掛からずゲームがプレイできるとして、そのPlayボタンを押すのに掛かる費用が如何ほどかと。
CMを再生すれば押せる(時間の投資だけでOK)とか、既存のYouTubeプレミアム(月額10$ぐらい)に加入済みなら押せる程度なら勝機があるかもしれませんが、如何にGoogleでもそこまでの大盤振る舞いができるのだろうか。しかし、プラスαで20$〜30$程度するサブスクリプション加入が必要とかだと、恐らくシンラテクノロジー、Yahoo、PSNowの二の舞になるのは火を見るよりも明らかです。なので、多分YouTubeプレミアム特典的な形になるんじゃないかなと予測してます(でも、それだと多分対応コンテンツが揃わなそうな気がするので結局既に詰んでいるのではないかなと)。
2022.09.30追記 RIP...
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