とりあえず、1章(概要)を書きました。
1章は唯一の駄文スペースなので、かなり遊びました。
以下、抜粋して掲載。(けっこう長いです)
※かなり短時間で書いたので、誤字・脱字が多いかも
誤字・脱字はいつものことですが・・・
1-1 VGSとは
VGS(Video Game System)とは、C言語を用いてWindows/Android共通の実装でゲームを作成できる仮想プラットフォームです。ゲーム開発者は、VGSを用いることでゲーム本質部分の開発に勢力を注ぎ込むことができます。似たような思想で作られた「プラットフォーム共通化ツール」の類は他にも腐るほどありますが、VGSの最も特徴的な点は、2Dゲームの開発に特化していることと、仮想ハードウェアの仕様が非常にチープであることです。ゲームハードウェアは、時代とともに「限界を無くす」方向へ進化してきました。しかし、その進化の結果、グラフィックのリアルさなどのゲーム本質とはあまり関係ない部分に対して開発リソースを注ぎ込む無駄が生じるようになりました。現在、1本のゲーム製作に掛かる費用は、嘗てのハリウッド映画に匹敵する莫大なものらしいです。その結果、とてもリアルでヌルヌル動く映画顔負けのゲームがリリースされている訳ですが、それらの「ゲームそのものの面白さ」に関しては、適切な費用対効果を得られているとは言い難いです。如何に動きがリアルであっても、ゲーム性が殆ど無く、つまらないものしか無いという印象です。ゲームを面白くするのに必要な投資の選択と集中を誤っていることがその原因であると、私は考えています。事実、注ぎ込んだ経営リソースはファミコン版マリオよりも桁違いに多い筈なのに、マリオの方が桁違いに面白かったと思うので。
ゲームの本質部分を面白くするには、ゲーム本質部分の開発にリソース(資金や人材)を注ぎ込むべきです。ゲームハードウェアは、ある段階で進化を止め、ソフトの開発にのみリソースを集中するのが適切な選択だった筈です。しかし、全ての生物は遺伝的に、進化を止めることに対して背徳的な観念を持っているため、進化を止めることはできません。
進化論の観点で見れば、ゲームに対して面白さを追求する行為そのものが淘汰されるべき存在なのかもしれません。
しかし、私は今の「リアルでつまらないゲーム」より、嘗ての「面白かったゲーム」の方が好きです。もちろん、「ゲームが面白いか否か」の判断には多くの定性的な要素が関係するので、私の「嘗てのゲームの方が面白かった」という感覚は、ノスタルジーが創り出した幻想なのかもしれません。幾らでも反証の余地はあると思います。しかしながら、この議論について定まった解は得られていません。恐らくそれは「神のみぞ知る」領域の問題かもしれません。なので、これについて哲学しても禅問答にしかならないので、時間の無駄だと思います。最も賢い選択は、自分が正しいと思うことを信じることです。
仮に私の考えが正しければ、このままでは面白いゲームは絶滅することになります。そこで、私は面白いゲームが絶滅を阻止するため、ゲーム開発者がゲーム本質部分の面白さを追求したモノ作りができるプラットフォームとして、この必要最低限のハードウェア機能のみを実装したシンプルな仮想ゲーム機「VGS」を開発しました。
VGSで作られたゲームの具体例として、SUZUKI PLANが開発した「NOKOGI Rider」を遊んでみてください。
・Windows版 NOKOGI Rider
・Android版 NOKOGI Rdier
※製品版を買って頂けると嬉しいですが、無料の体験版(Lite版)でも、VGSの雰囲気を十分に掴める筈
NOKOGI Rider(あと、Invader Block 2)は、VGSを用いて作られています。 NOKOGI Riderの場合、プログラム作成開始から完成まで半年弱の期間で作りました。 もちろん、開発に携わったプログラマは私ひとりだけです。 ついでに、NOKOGI Riderの開発が専業ではなく、普通の会社勤めのサラリーマン家業をこなしながらです。 普通の人間がこれだけのものを僅か半年弱でひとりで作るのは不可能です。 恐らく、専業で開発したとしても相当無理がある筈です。 別に私が特別能力が高い訳でもないと思います。
VGSを採用したからこそ、それを実現できました。
1-2 使用許諾
VGSを利用される前に、以下についてご了承ください。明確な許諾条文とすることは避けますが、VGSを用いてゲームを作成する場合、極力商売をするようにしてください。 体験版などをフリーで配るのは良いですが、フリーで配るのはあくまでも体験版などの試供品に留め、開発者が利益を得る手段を確保することを推奨します。 なお、アフィリエイトはあまりオススメしません。なるべく有償で販売し、その対価で利益を得るように努めてください。 ただ、商売をするとなると色々と大変なところもあるので、使用許諾としての明文化は避けました。 ちなみに商売をする場合、特に気をつけないといけないのは、知的財産権(主に著作権)と税関系(源泉徴収や消費間接税)の事です。 知的財産権については、絵、音、プログラム(VGS部分を除く)の全てを自作すれば気にする必要がないので、それを推奨します。
1-3 基本スペック
VGSは「仮想ゲーム機」です。つまり、概念はハードウェアですが、実体はハードウェアではありません。 要するにエミュレータです。しかし、模倣対象が物理的に存在しない点が普通のエミュレータと異なります。 この方式を採ることで、VGSというゲーム機が死ななくなるメリットがあります。 例えば、現行のハードウェアが廃れても、VGSを新しいハードウェアで動けるように移植することで、 ゾンビのように生き残り続けることができます。(ハードウェアスペック)
項目 | 仕様 |
画面サイズ | 240x320(縦画面のQVGA)固定 |
同時発色数 | 最大256色 |
ビデオメモリ | スプライト(1面) + BG(1面) |
スプライト | ・GSLOT(後述)から任意サイズの矩形データを転送できる ・パレット番号0番を透明色とする ・特定パレットでの単色表示(マスク表示)が可能 ・1/2サイズでの縮小表示が可能 ・縮小+マスク表示が可能 ・拡大機能なし ・回転機能なし ・半透明表示機能なし |
BG | ・GSLOT(後述)から任意サイズの矩形データを転送できる ・8方向スクロールが可能 |
入力装置 | シングルタッチのタッチパネル + ポーズボタン |
入力装置 (Windows) | ・左クリックをタッチとする ・右クリック又はESCキーをポーズとする |
入力装置 (Android) | ・シングルタッチをタッチとする ・3点マルチタッチ又は戻るボタンをポーズとする ・ホームボタンが押された場合、ポーズしてからホーム画面に戻る |
音声 | 22050Hz / 16bit / モノラル |
EFF音源 | PCM音源 |
BGM音源 | 波形メモリ音源(後述) |
ROM領域 | 以下の3種類×各256個のSLOT領域で構成される ・最大256x256のグラフィックを最大256個(GSLOT) ・PCM効果音を最大256個(ESLOT) ・BGMを最大256個(BSLOT) ※1つのゲームで使用できるROMファイルは1つのみ(複数ROM不可) |
3Dグラフィック | 対応しない(※対応していないではなく) |
ネットワーク通信 | 対応しない(※対応していないではなく) |
CPU | エミュレーションしない ※動作環境のNativeコードで動作 |
(波形メモリ音源 + 音源ドライバ)
項目 | 仕様 |
基本仕様 | 22050Hz / 16bit / モノラル |
分解精度 | 22050fps |
チャネル数 (同時発音数) | 6チャネル |
音色数 | 以下の4種類。 ・三角波 ・ノコギリ波 ・矩形波 ・ノイズ |
音色の設定 | チャネル毎に自由に設定や切り替えが可能 |
エンベロープ | チャネル毎に開始・停止について設定可能 |
ボリューム | マスターボリュームとチャネル毎のボリュームを設定可能 |
ピッチベンド | 自動キーダウンが可能(自動キーアップは不可能) |
その他 | ・ポーズ可能 ・フェードアウト可能 |