2014年1月10日金曜日

VGS chiptune music(考察)

東方BGM on VGS(東方VGS)のバージョン1.00が無事リリースされ、ピスコラやMMLを打ち込まない日々が、数日間続いてますが、まるで、糸が切れた凧のような気分です。だからといってすぐに東方VGSを再始動させたい訳ではないですが。^^;

暫く、凧らせてくださいw

実のところ、あまり惚けている訳にもいきません。次はニコニコ動画の自作ゲームフェス3向けの新作に取り掛かる予定なので。その新作ゲーム開発のことはさておき、とりあえず、東方VGSのことを色々と振り返ってみよう・・・と、思ったのですが、東方VGSのことは、既にこのブログで何度か記事を書いているので、VGSの波形メモリ音源について振り返ってみたいと思います。

波形メモリ音源を作った経緯

このブログの2012年3月3日の記事3月17日の記事に、完成するまでの奮闘記みたいな記事が書かれています。(※若干、関係無い記事も混じっていますw)

実は、VGSの波形メモリ音源+音源ドライバ(MMLコンパイラを含む)は、2週間という短期間で完成させました。今、軽く読み直してみましたが、オリジナルの波形メモリ音源エミュレータ(ソフトウェアシンセサイザ)を、「あーでもない」、「こーでもない」と試行錯誤しながら完成させていく様が、中々微笑ましいですw

私は、VGSを作る以前から、音源エミュレータを実装することに興味があったのですが、技術的に色々と難しそうだと思って、躊躇していました。ついでに、作るのが大変な割りに、ありがた味(?)みたいなものが少ないんじゃないかと(OGGやMP3とかで別に良いんじゃない?とか)思っていた節もあります。

しかし、スマートフォンの場合、パソコンと違って容量が小さいし、不安定なワイヤレス通信だから容量が大きなアプリは嫌われます。そこで、スマートフォンアプリの開発に乗り出す以上、独自のソフトウェアシンセサイザを作ることには、モノ凄く大きな効果があるんじゃないだろうか...と、錯覚し、勢いに任せて作ってみた感じです。

■性能重視の音源仕様

開発奮闘記(?)の記事を読んでみると、私は「性能」というキーワードに敏感な事に、気付かれるかもしれません。これは、「音楽」というのはゲームにとっての「おまけ」であり、音楽の為にリソースを割くことを嫌っていたためです。(単に、プログラマの職業病という側面も無くは無いですが)

ですが、「ゲームに音楽が無くても良い」とは考えていません。
むしろ、「ゲームに音楽は必須だ」と考えています。
しかし、「性能を割くのはナンセンスだ」と考えた訳です。
そこで、「必要最小限のCPUリソースで、必要最大限の音楽演奏機能を作ること」を、設計目標に据えて、処理が重くなりそう&無駄な機能を最大限に削ぎ落とした形にデザインしました。

VGSの音源スペックが若干(かなり?)ショボイのは、その所為ですw

しかし、それでも東方VGSを聴いて頂ければ分かるように、十分ゲーム用のBGMとして成立できる音楽が鳴らせているんじゃないかと思います。(東方VGSの場合、思い出補正によるところが若干強いかもしれませんが)

■割とウケた(World Wideで)

波形メモリ音源を搭載したVGSで開発した処女作、「NOKOGI Rider」をAndroid Market(Google Play)でリリースしてみたところ、国内外問わず、その音楽を鳴らす仕組みに感心が集まりました。特に、海外からの反応が多かったと思います。

「こんな小さな容量でどうやってるんだ!」とか、
「日本製なのに快適に動く!」とか。
※日本製のゲームは、性能要件がキツイものが多いと見られているようです。

海外展開に苦戦している日本のデベロッパーさんは多いと思いますが、オリジナルの波形メモリ音源を搭載してみると良い感じかもしれませんよ。プログラミング知識は割と豊富なものの、音声プログラミングの知識ゼロの私にも作れたのだから、企業が本気になって作れば簡単に作れるんじゃないかと思います。

これは結構本気で思っています。
もちろん、懐ゲーをエミュレータで・・・ではなく、新作を。
(移植モノではそういう仕組みでやっても普通過ぎて面白くない)

実際、SUZUKI PLANの売上げは、海外売上高比率8割強(主に欧米)なので、海外メインで活動しているといっても過言ではありません。英語はそんなに得意ではありませんが、結構何とかなるものです。

そういえば、開発室Pixelさんの洞窟物語とかも、最初に海外で注目されたと思いますが、洞窟物語の音楽の仕組みも波形メモリ音源だったりします。(仕組み上、VGSとは違い、処理性能よりも表現性能を重視されているようなので、開発室Pixelさんの波形メモリ音源の方が、音楽としては良い感じのものが作れるという違いがありますが)

■効果的なアピールを

このような「独特な製品特性」を持っていることは、マーケティング(主にブランディング)をする上で、とても有利です。つまり、この製品特性をアピールしない手はありません。そこで、「VGSの音源でアレンジしたJ.S.Bachの平均律クラビーア曲集を作ろう」という神憑り的な発想に至った訳です。



え、東方じゃないの?



・・・そうです。

私は最初、東方ではなく、WTCで行こうと考えました。
WTC = Well Tempered Clavier(平均律)

実は、その残骸が残っています。

私のAndroidアプリの一覧をご確認ください。
https://play.google.com/store/apps/developer?id=SUZUKI+PLAN

SUZUKI PLANのAndroidアプリ一覧
(2014/1/10時点)

画面下部で一際目を引くJ.S.Bach大先生。

折角なので、もうちょっと拡大してみましょう。

デデーン!!!

このアプリのスクリーンショットを見ると、東方VGSと非常にソックリな事に気付くと思います・・・というより、東方VGSとほぼ同じです。(WTC1を流用して東方VGSを作ったので...ついでにいえば、画面上部のパネル部分は、NOKOGI RiderのMusic Roomからの流用ですw)
WTC1 on VGS(Lite)の画面
(東方VGSのパクリじゃありません)

結果的に、WTC1 on VGSは鳴かず飛ばずでした。

トータルのダウンロード数は、今のところ200件ぐらいです。完全無料のアプリで、リリースから半年以上経って200件というのは、逆にスゴイことかもしれません。なお、★5が2~3件ついていますが、内1件は私です。

私は、音楽的な部分のほぼ全てを、J.S.Bach先生から学びました。東方の音楽をアレンジするに当たっては、J.S.Bach大先生から学んだ知識(主に対位法)がかなり役に立ちました。正しく学びとれているかは別として。しかし、音楽に関しては素人同然の私でも、東方VGSで大きな評価を頂けたのは、J.S.Bachの力添えによるところがかなり大きいかもしれません。(もちろん、原作者であるZUNさんの力が一番大きいですが)

きっと、東方VGSの至る所に、J.S.Bachの息吹(?)を感じられるかも。

これから作曲や編曲の世界に足を踏み入れようとされる方は、J.S.Bachにどっぷり浸かることをオススメします。ちなみに、私のお気に入りの奏者は、月並みにGlenn Gouldです。あとは、Ton Koopmanとか。一応、私はインヴェンション全曲と平均律の途中(1,2番のプレリュードとフーガ)までは弾けました。もう弾かなくなってから結構経つので、今はサッパリですが。

インヴェンションは、バッハ流の作曲法を学習するための入門書として書かれた側面もある曲集なので、私の作曲や編曲の技術は、インヴェンションからの影響がかなり大きいです。ちなみに、お気に入りは2声の15番です。(フーガが好きなので)

■J.S.Bachから学んだこと

「J.S.Bachから学んだ」とは言っても、直接、J.S.Bachの師事を受けた訳ではありません。何故なら、私が生まれる遥か前に亡くなられていたので。しかし、仮にご存命だったとしても、私は、音楽を専門にやってきた訳ではないので、そういう機会は無かったのではないかと思います。

具体的にやった事は、「J.S.Bachの音楽を楽譜を見ながら聴く」ということです。
そして、音楽(モチーフ、各声部、声部間の因果関係など)を徹底的に解析(アナリーゼ)します。
アナリーゼの例
(青い丸で囲っている部分がモチーフ)

実際に鍵盤を使って演奏する事も、とても大切です。

なお、別に高価なグランドピアノとかじゃなくて、5000円ぐらいで買えるCasioのキーボードとかで大丈夫です。J.S.Bachの頃の鍵盤音楽は、チェンバロ(ピアノよりも音域が狭く強弱表現も無い楽器)用に作られたものばかりなので、49鍵(できれば61鍵)で十分演奏可能ですし、ベロシティーコントロール(強弱)も不要です。むしろ、ベロシティーコントロールはOFFに出来た方が良い感じかもしれません。当然ですが、ペダル(ダンパーペダル)とかも不要です。

(最初の内は)両手で弾く必要はありません。
また、装飾音とかも入れなくて良いです。

片手でモチーフの切れ目、形の変化、調性の変化などを意識しつつ、一定のテンポ(遅くてOK)で弾くことを意識すれば良いです。ただ、左手と右手のパートがどのような関係にあるか意識することは重要ですが。

片手での演奏を、左右それぞれ何百回、何千回と繰り返し、アナリーゼが完璧なものになる頃には、自然と両手で弾きつつ、バロック感のある装飾音も鳴らせるようになり、且つ、速いテンポで弾くこともできるようになります。(※私の経験談です)



「VGSの振り返り」ってよりは、「J.S.Bachのすゝめ」みたいな感じになってしまったなw
私の話しが脱線するのはいつものことです。



以下、広告です。


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2013年12月20日金曜日

Android版 東方BGM on VGSのアップデート延期のお知らせ

早いもので、今年の5月にAndroid版「東方BGM on VGS」を公開してから、7ヶ月もの月日が流れてしまったようです。

「概ね1週間に1度バージョンアップ(曲追加)する」

そんな自分ルールを定めてちゃくちゃくと作業し、現在までに42回のアップデート(48曲追加)をしてきましたが、ここでちょっと方針転換します。

最終(予定)のバージョン1.00は、iPhone版とほぼ同時に公開する予定です。

スピーディーなアップデートを心待ちにして下さっているユーザ様が少なからず居ると思うので、心苦しいところではありますが...

方針転換の理由は、本業の関係で週1でのアップがキツくなったためです。そこで、年末年始の休暇まではお休みさせて頂き、年末年始の休暇で休まず頑張ろうと思っています。(残り12曲と結構多いので、それでも少し足が出るかもしれませんが...)

ちなみに、私はアプリ開発が本業ではありません。
本業は、しがないサラリーマンです。
アプリの収益では、とても食べていけません...

余談ですが、アプリを売るようになって、金銭感覚が完全に狂いました。喫茶店でたかだか200円の珈琲を飲むのにも躊躇します。その200円を稼ぐのがどれだけ大変なのかを知ってしまったので。そして、その200円があればBattle Marineが買えてしまうではないか...とか、訳の分からないことを考えるようになりました。倹約は大いに結構なことです。しかし、それでは経済が回りません。困ったものです。

会社ってスゴイですね。
会社で働けば、一瞬で200円を稼ぐことができます。
どんな魔法を使っているんだろ?

もしも、東方VGSに広告を入れていれば、多少状況は違ったかもしれません。しかし、上海アリス幻樂団からの許諾無く広告付きアプリを出すと、二次創作ガイドラインに違反することになるので、それはできません。

※広告アプリがガイドライン上NGという事は、以下の記事に書いてあります。
http://appget.com/c/news/7407/project-interview/


(上記URLから抜粋)
実際にスマートフォンでは無料アプリでお金を稼ぐということが多いですよね。今のルールでは、そこははっきりとした線引は行なっておらず、あまりにお金を稼ぐことで目立ってしまうとNGということにしています。そういう時にはこちらか注意するというルールで動いています。


正確には、「明確なNG」という訳ではなく、「アウトに限りなく近いアウト」という感じかな。
要するにグレーゾーンです。
そして、私の判断基準では、グレーは黒です。

私は本名を公表してコンテンツを供給しています。

そのため、こういうコンプライアンス関連のこと(東方二次創作ガイドラインだけでなく、関係する取引先各国国内法や連邦法、関連州法、国際条約、日本の法律などなど)について、確実に遵守するように努めています。

しかし、全ての法令を完全に把握するのは難しいので、パーフェクトではないかもしれません。そこは、世界市民として恥じない紳士的な行動を心掛けることで、法令文書を見なくてもそれらが守れている状態になるように努めています。(もちろん、それでも法令の内容を確認するようにはしているのですが、私は法曹ではないし、法令文書って無駄に難しくて分かり難いんですよね...)

ちなみに、本名を公表している理由は、商い(有料アプリの販売)をしているためです。
※東方VGSは例外(同人活動)ですが。

商人(商いをする人)は、法律関係の帰属主体を明確にする必要があるため、名前(一般的に、自然人なら氏名、法人なら商号)を表示する必要があります。商法あたりにそういう規定があったような気がします。日本の商法は、法人制度の大改訂があった時(2006年頃だったかな?)に、かなりの部分が削除された(会社法へ移動した)と思いますが、たしか、その部分は残っていたんじゃないかと思います(たぶん)。残っているということは、それは会社法が規定している法人(株式会社法人)に限らず、法律上の人(自然人+法人)が商行為をする場合に共通する一般原則的なものだろうと思うので、私にも関係することだと言えると解釈しています。

私は、現時点で商業として成立しているか否かは別として、それを目指してやる以上、東方二次創作で商行為をやるのは、宜しくないことだと思っています。何故なら、東方を使って得られた人気は実力で得られた人気ではないから、仮にそれで儲けても、すぐに立ち行かなくなると考えているからです。

そのため、仮にガイドラインの規定上、商行為(有料販売、アプリ内課金、広告等々)がOKだったとしても、それをやることは無かったと思います。東方二次創作を創作活動の入り口とすること(=同人活動をすること)は、とても良いことだと思うのですが、商行為をするのならオリジナルの方が良いのではないかと。(もちろん、オルタネイティブフィクションで商行為をしている方は沢山居ると思いますし、それらを否定するつもりはありません。これは、単なる私の思い込みです)

同人なら商業として成り経たせる必要が全くない(それを目指しているのなら、それは同人ではなく商人になる)ため、そこら辺を気にする必要はなく、好きなことを(もちろん、ルールの範囲内で)やれるのですが...ちなみに、昨今は、同人と商人の境目が曖昧だと言われてますが、私は、その部分は今も昔も変わっていないと思います。

しかし、「創作活動の入り口」ではなく、既にその迷宮の奥深くに迷い込んでいる私が、今さら東方二次創作・・・というのも、かなりヘンな話しです。矛盾しています。若い頃なら、好きなだけで突っ走れたかもしれませんが、私は既に、それほど若くはありませんorz

実のところ、「東方VGS経由で私のオリジナルのアプリが少しでも売れてくれれば」という邪な考えも、無くは無かったです。しかし、世間はそんなに甘くはないことを既に実感しているので、その考えについては随分前に捨てました。

その考えを捨てた時点で、東方VGSのアップデートは止まっていた筈です。

しかし、それでも未だにアップデートを続けています。


何故か...


私はボランティア精神旺盛な聖者なのか?

・・・それは、有り得ません。

仮にそうなら、東方VGSに限らず、全てのアプリを無料で提供している筈です。


私は、(良い意味でも悪い意味でも)かなり真面目な性格の人間なので、「やる」と宣言した以上は最後までやり抜きます。

・・・つまり、義務感?

しかし、義務感だけで動けば、クオリティを落としてさっさと終わらせている筈です。私はそういう人間です。というより、私に限らず、人とは概ねそういう生き物です。ところが現状、そういう風になっているとは思えないので、必ずしも義務感だけでは無いようです。(同人活動とはいえ、SUZUKI PLANブランドに少なからず影響するリスクがあるので、それが抑止力となっている可能性は否定できませんが)


考えに考え抜いた挙句、ひとつの答えを出しました。


それは、iPhone版の東方VGSのSoftware Descriptionの「無料配布している理由(2013/10/25追記)」で説明している内容にちょっと関係します。


(Software Descriptionから抜粋)
レビューコメント等で、有料でも購入して頂ける旨のコメントを頂き、大変嬉しく思っています。しかし、このアプリで収益化行為を行うつもりはありません。SUZUKI PLANは、『東方二次創作のガイドラインについて、推奨事項を含めて完全に遵守した形としたい』と考えています。上海アリス幻樂団は、「創作行為を楽しんで欲しい」という考えに基づき、二次創作行為を寛容に認めています。私はその点に強く感銘を受けています。


私は、「創作行為を楽しむ人を増やしたい」と考えています。

私が創作活動に入り浸った動機は、私が楽しめるゲームが絶滅しそうだった(と、頑なに信じた)ためです。そこで、私自身がそれを創り、私自身がそれで楽しもうと思ったから、私は創作活動をしています。(そして、それを生業にできれば最高だと考え、同人路線ではなく商業路線を採りました...もちろん、世の中はそんな甘いものではないということを重々知りつつ)

つまり、私の創作のキッカケ「無いモノねだり」です。

だから、その「無いモノねだり」が発生するキッカケを、東方VGSを通じて、利用していただいている皆さまへ与えたくて、東方VGSを続けているのかもしれません・・・



色々と故事付けていますが
真実は定かではありません



名探偵はしばしば、『「真実」はいつもひとつ!』とドヤ顔で言いますが、あれはウソですね。
「事実」はいつもひとつです。
しかし、「真実」はいつも沢山あります。
だから、人は哲学や戦争をするのです。

・・・私が今まで会ったことのある人間の中で、もっとも理解不能な人間は自分自身です。私は私以外の人が考えていることは結構よく分かる-----分かったつもりになっているだけかもしれません-----のですが、かれこれ30年ぐらいの付き合いがある「私自身」が考えていることが、未だによく分かりません。ただ、何となくそれに従っていると、5年ぐらい先に「あー、そーなのかー」と理解できたりするから侮れません。だから、「本当にこのまま永夜抄までで終わってしまうのか?」という質問を度々いただきますが、とても回答に困ります・・・他でもない私自身が、どう転ぶのか分からないので。

2013年11月27日水曜日

VGSの実機仕様(※与太話)

私は、有料販売のみを収益化手段として、AndroidとiPhoneのVGS用ゲームをリリースしていますが、「有料販売では売れない」ということについては、百も承知しています。

実際、殆ど売れません。
売上げはせいぜい、月5千円ぐらいです。
(※ほとんどAndroid版の売上げのみ)

大手はアプリ内課金(基本無料)で荒稼ぎし、個人は広告(無料)で微銭を稼ぐ。そういうスタイルが定着している状況下では、お金を払ってゲームを買ってくれる人なんて、まず居ません。そんな事は、ちょっと考えれば誰でも分かることです。

それでも私は、アプリ内課金や広告で収益化を図ろうとは思いたくありません。

なお、事業になるレベルで収益を上げようと思えば、アプリ内課金が必須です。ただ、アプリ内課金でやる場合、お金を出してくれる人から根こそぎお金を吸い出すビジネスモデル(パズドラの魔石やソーシャルゲームのスタミナみたいな感じ)じゃないと、事業にはなりません。そもそも、90%以上の人は、「基本無料」のアプリに対いしてお金を投じることはありません。パズドラの場合、それ以前の過熱感が凄すぎた(正に、修羅の国だったw)ため、若干課金率は高いかもしれませんが、それでも、課金しない人が大半です。そのため、課金してくれる人から徹底的にお金を吸い出さないと商売になりません。私は、そういうビジネスモデルで稼ぐ事について、社会的弱者からお金を毟り取っているように見え、嫌悪感のようなものを覚えています(※飽くまでも個人の感想です)。要するに、儲かるだろうけど不敬だと思っているから、手を出しません。そもそも、不敬なビジネスモデルというのは割とすぐに崩壊するものです。(かといって、正しければ必ず報われるという世の中でもありません...世の中は複雑なのです...)

広告は単価が低すぎるので、商売にならないと思っています。よく使って貰えるアプリなら、ある程度安定した収益は得られると思いますが。ただ、ゲームだとどうしても飽きて来るので、ゲームに広告を載せても、アタリショックみたいな感じになるのを早期化するだけだと考えています。つまり、TwitterとかLineみたいな感じのものなら良いと思いますが、そうでなければ、恐らく「お小遣い程度」の収益しか得られないんじゃないかと(そして、お小遣い程度では、どうしても品質が上がらない)。
ちなみに、私は、多少儲かるにも関わらず、敢えて広告アプリを出していません。その理由は、それによるブランド価値の低下を恐れているためです。実は以前、広告アプリを出していたのですが、使っていた広告APIに対してsecroidによるリスク判定がされた事がキッカケで、広告アプリを完全撤去しました。その程度の些細な理由で広告アプリを撤去できた理由は、ブランディングする上で邪魔だという考えがあったためです。実際のところ、広告を載せれば得られる筈の収益を敢えて拒否する程度の些細なことで、CS(顧客満足度)が上がります。もちろん、広告が邪魔な位置にあるとかそういうレベルのモノは論外です。しかし、例え邪魔にならない位置にしか配置してなかったとしても、広告が有るor無いで比べれば、確実に無い方がCSがアップします(何故なら、世の中には広告アプリが溢れているから)。それならば、広告収益程度のはした金は受け取らず、無料アプリにすら広告を載せていない方が将来の利益になる...と、私は考えました。なお、東方VGSについては、ガイドライン上グレーだということもあり、載せてません。結構アクティブ率が高いし、アップデートも頻繁にできる仕組みなので、広告を載せていれば結構儲かったんじゃないかと思います。たぶん、月3~5万程度は軽く稼げると思います。しかし、私は東方で商売をする気は最初から無く、完全に趣味でやっている事だから、気にしません。多少なりともSUZUKI PLANのブランド価値向上に貢献してくれるかもしれませんし...東方のブランド価値しか上がらないんじゃないかとも思っていますが、それならそれでも良いと思っています。

健全に稼ごうと思えば、1ユーザあたり一律100~1,000円みたいな感じの、コンシューマ機用のゲームと同じスタイルで売る事(=有料販売)がベストだと考えている訳です。もちろん、その場合、1本のゲームで永続的に収益を得る事は不可能です(需要はいつか必ず食い尽くすので)。ただ、それについては、新作を出し続ければ良いだけの話しなので、大した問題ではありません。家庭用ゲーム機だって同じですよね。私は、家庭用ゲーム機のゲーム市場には参入できない(ライセンス料を払うのがキツイだろうし、そもそも個人だと相手にして貰えないと想定している)から、スマートフォンのアプリ市場を利用して、独自の家庭用ゲーム機(VGS)用のゲームを販売している訳です。

さて、前置きが長くなりましたが、ここからが本題ですw
※以下のお話は、完全に私の脳内での出来事です。

「AndroidやiPhoneで動作するVGSは、エミュレータです」
そんな話しを、耳に胼胝ができるほどしてきました。
「ただし、実体の無い論理ゲーム機です」
そんな話しもしてきました。

しかし、漠然としたイメージではありますが、VGSには実機のイメージがあります。
外観としては、下図のような感じ(だいたい4インチぐらい)です。
VGS実機のイメージ図(※寸法は適当)
左側のボタンはPause、右側のボタンはExitです。
タッチパネルはシングルタッチ専用です。
なお、Wi-Fiとかそういうのはついてません。
本体価格はたったの5,980円。

VGSでは、VGS用ゲーム以外のものは一切動きません。
ついでに、アプリ内購入とかは仕組み上不可能です。
もちろん、広告アプリも存在しません。

初期状態では、Invader Block 2がプリインストールされています。VGS対応ゲームを買う場合、本体をPCに接続して、PC経由でSuzuki Plan Game Store(SPGS)というサイトからゲームソフトを購入します。

SPGSには、SUZUKI PLANやサードベンダーが開発した色々なゲームが販売されていますが、AppStoreやGooglePlayとは、価格設定の仕組みが根本的に異なります。AppStoreやGooglePlayでは、デベロッパが自由に価格設定をすることができますが、SPGSではデベロッパが価格設定できない仕組みになっています。

SPGSでゲームを販売する場合、最初は基本的には無料で販売しなければなりません。ただし、Android版とかである程度の販売実績のあるものであれば、例外的に最初から有料になる場合があるみたいです。

ゲームの販売価格は、独自の番付システムにより、無料~1,000円ぐらいの範囲で、100円刻みの価格設定がされます。そして、番付はユーザからの評価ベース(+SUZUKI PLANの裁量)で変化していきます。基本的に、ユーザからの評価ベースで番付されるため、面白いゲームほど、価格が高くなっていきます。そして、売価の70%が開発者の懐に入り、30%がSUZUKI PLANの懐に入ります。

お金の無いユーザは新登場の無料ゲームに群がります。
そして、単純に「面白いゲーム」を遊びたければ1,000円を払えばOKという感じです。

まぁ、私がこれを実現できる可能性はゼロに等しいですw

ワールドワイドでやろうとすると物凄く壁が高いし、ワールドワイドじゃないと1,000円/本では儲からないだろうと思っているので。主に個人(同人)主体のプラットフォームということであれば、日本限定でもOKかもしれませんが。

実現可否はともかく、仕組み的には面白そうじゃないかと思います。
任天堂あたりがやってくれないかなぁ...(もちろん、VGSじゃなくても良いですw)

2013年11月25日月曜日

アプリの探し方(中級編)

スマホでアプリを探そうとする時、果たしてどうやって探すのか?

一番ポピュラーな手段は、マーケット(AppStoreやGooglePlay)で探すことです。しかし、それらは必ずしも欲しいアプリを見つけ易い形にはなっていません。何故なら、マーケットでアプリを探す手段は、極めて限られているので。

両方のマーケットに共通して存在する「アプリを探す手段」は、以下3種類です。
(1) ランキング
(2) オススメ
(3) 検索

たぶん、(1)は最初の頃は役立ちますが、すぐに見なくなると思います。必ずしも自分のニーズに合ったものが上位に有る訳ではないので。同じ理由で(2)も、ウン万とあるアプリ群の中から、自分のニーズに合ったものが紹介される可能性は低いと思います。

ニーズに合ったものを探すなら検索

自分のニーズに合ったものを探す上で、一番便利な方法は検索です。

しかし、これも中々大変です。漠然としたキーワードだと、既に知っているアプリしか引っ掛からないので、ニーズに合ったモノを探すには、キーワードの具体化が必要になります。

GooglePlayの場合、検索エンジンで培った技術を応用しているだけあって、キーワードを具体化すれば、そこそこ高い確率でニーズに合致するものが見つけられます。

しかし、AppStoreの場合、検索でニーズに合致するものを見つけることは極めて大変です。iPhoneアプリの場合、アプリ開発者がアップロードする時、検索エンジンに引っ掛かるキーワードを指定するのですが、それは、最大100バイトしか指定できないので...

つまり、GooglePlayとAppStoreの検索機能は根本的に目的が異なるものです。
・GooglePlay = 漠然とした検索ができる
・AppStore = 特定アプリの検索しかできない

GooglePlayで探しAppStoreで買う

そのような事情から、キーワード検索でiPhoneアプリを探す場合、
(1)GooglePlayでAndroid版を検索
(2)欲しいアプリが見つかったらAppStoreでiPhone版を検索
という方法でアプリを探す人が多いと思います。
実際、私がスマホ触りたての頃は、そうやってアプリを探してました。

それでも、検索は大変

さて、上記までがアプリの探し方「初級編」です。
ここからが、いよいよ「中級編」です。

GooglePlayを使えば、検索により欲するアプリが見つけ易いです。

しかし、検索結果の順位には、あまり大きな変動はありません。Google側でちょくちょく検索結果のスコア(順位を決定する要素)を弄っているようですが、それも、あまり頻繁に行われている訳ではありません。(私が調査した感触では、スコア算出式の変更頻度は、数か月に1回程度だと思います)

キーワード検索にスコアのスクリーニング機能とかが有れば良いのですが...

例えば、ニコニコ動画の検索の場合、「コメントが新しい順」とか「マイリスト数が多い順」のようなスクリーニング検索ができるため、同じキーワードでも検索の幅が広いです。
ニコニコ動画のスクリーニング検索
幸い、Androidであれば、公式以外にも色々とアプリの検索に役立つツールがあります。例えば、AppBrainというアプリを使えば、検索結果に対して、「今日人気が有るアプリ」「今週人気があるアプリ」「評価が高いアプリ」などのスクリーニングが可能です。

(AppBrain)
https://play.google.com/store/apps/details?id=com.appspot.swisscodemonkeys.apps

また、通常、アプリのランキングや検索順位は国毎に違いますが、AppBrainならワールドワイドでの情報が見れます。日本のランキングはしょっぱいソシャゲーやその変化形で埋め尽くされていてツマラナイですが、世界に目を向けてみると、結構楽しいです。

ちなみに、AppBrainは起動すると最初にアカウント登録を求めてきますが、登録しなくても使えます。(実際、私は登録せずに使ってます)

2013年11月24日日曜日

iPhone所有者はWalkman(NW-Fシリーズ)所有者である可能性が高い?

永らく、このブログは広告を一切掲載しない方針で運営してきましたが、AndroidとiPhoneのアプリ販売をしているということで、WalkmanとiPod touchの広告を掲載してみることにしました。

PCでこのブログを開くと、画面右側に下図のように広告が表示されていると思います。

WalkmanとiPod touchを並べて表示して良いものかがちょっと「?」ですがw

まぁ、大丈夫でしょう。
そんなにアクセスが多いブログでもないですし。
スマートフォンと違って、契約を奪い合うものでもないでしょうし。

恐らく、
・iPhoneしか持っていない人はWalkmanを持ち、
・Android phoneしか持っていない人はiPod touchを持つ。
そんな感じではないでしょうか。
勘ですが。

ただ、私の勘はあまりアテになりません。
勘(=センス)が良ければ、もっと売れるアプリを作れている筈なので...orz

なので、勘に頼らず、定量的なデータ分析をしてみます。
幸い、私には東方VGSという、今のところそこそこ人気があるコンテンツ(収益にはならないけどT.T)があるので、そこから分析してみたいと思います。

まず、Androidアプリの場合、開発者用のコンソールで、端末種類別のダウンロード数をチェックすることができます。そのデータを見てみましょう。


なんと、人気第3位の機種がWalkman(Fシリーズ)です。
結構ばらけているので、率は少ない(全体の2.27%)ですが。
しかし、Walkmanは普及率がそんなに高くないので、これはかなり珍しい現象です。

何故、そういう現象が起きたのか。

東方VGSは、Android版よりもiPhone版の方が人気があります。
具体的には、総DL数が5倍ぐらい違います。
(最近はAndroidの方の追い上げが結構伸びてきている感じですが)

そのため、Android版の東方VGSをインストールしてくれている人の中には、結構な数の「iPhone版で東方VGSを認知し、Android版も落としてくれた人」が居ると想定できます。

そして、普及率が低いWalkmanが、第3位に来た最大の理由は、iPhone所有者に結構な数のWalkman所有者が居たため・・・と、考えられると思います。

それならば、Walkman普及を後押しする為にも、何らかの一助をしようと思った訳です。

SUZUKI PLANとしては、iOSよりもAndroid推しなので、Walkmanのみでも良かったのですが、Androidしか触った事が無い人も、一度はiOSを触ってみると良いと思うので、一応iPod touchの広告も載せておきました。

ついでに、私自身一応iPhoneアプリも売り出している訳ですし。
なお、iPhoneアプリは、Androidアプリと違って殆ど売れません。

価格設定を若干高めにしている事も響いているかもしれませんが。
しかし、無料のNOKOGI Rider Liteすら、Androidなら50件/日ぐらい落として貰えるのに、iPhoneだと2~3本/日ぐらいというダメダメっぷりです。私は、iPhoneアプリの年間の利益が8,400円以下になった場合、SUZUKI PLANのiOSデベロッパアカウントを消滅させる(Android一本に絞る)方針でやっています。一応、今年の予算目標は達成できていますが、正直なところ、アカウント契約を継続しようか若干躊躇しています。(ちなみに、アカウント契約を継続しなかった場合、SUZUKI PLAN製のiPhoneアプリは、全てAppStoreから消えます)

なお、東方VGSに広告とか載せれば楽々クリアですが、それは絶対にやりません。
飽くまでも、オリジナルのアプリ(有料アプリ)の販売収益だけに拘ります。
ヒット作を作れれば話しは別ですが、来年以降は、本業の関係でちょっと厳しいかも。

2013年11月12日火曜日

ストア・ランキング

先日、検索結果ランキングの変化について考察した記事を書きましたが、私は、ストア・ランキングの方の変化についても、たびたび観察しています。ただし、上位ランカーなら、ストア上でチェックすれば良いのですが、私のアプリのストア・ランキングはかなり下位の方なので、ストア上でチェックするのは中々難儀なことです。

そこで、ストア・ランキングについては、AppAnnieというサイトで観察しています。
http://www.appannie.com/
※ランキングの推移を見るには、ユーザ登録が必要です。

■iPhone版東方VGSのランキング

iPhone版の東方VGSのランキングは下図のような感じです。

最高ランクは、
・Musicカテゴリで49位
・無料アプリ全体で765位
AppBankで記事を書いてもらった時が最大ですね。
ちなみに、AppBankで記事を書いてもらった当日のDL数は、1200件ぐらいでした。
以前の記事で書いた、キーワード東方でのSEO効果のお陰で、だいたい常時100位ぐらいで安定している感じです。

■Android版東方VGSのランキング

そして、Android版の東方VGSのランキングは下図。
最高ランクは、Music & Audioカテゴリで169位です。
だいたい、300~200位のあたりをフラフラと移動している感じです。

■弾幕デスのランキング(おまけ)

ちなみに、AppAnnieは、ストア上にある全てのアプリのランキング情報をチェックできます。
例えば、弾幕デスは下図のような感じです。

・Arcade & Actionカテゴリで最高6位
・Gamesカテゴリで最高24位
・全体で最高85位
という、かなり凄まじい結果です。流石です。

こうやって眺めてみると、公開直後(2012/4初)と約4ヶ月後(2012/7末~8初)に大きな波があったのが特徴的なのですが、主要なレビューサイトでの記事は、4月~6月頃に集中していて、何故7末というタイミングで2回目の波が発生したのかが謎です。

時期的に見て、テレビ番組とかでの露出とかかな?

初期のランキング露出時に企画担当者の目に留まり、7末のタイミングでON AIR・・・ということであれば、時系列的にピタリと当て嵌まる気がするので。(ただ、その付近のJakiganicSystemsさんのツイートをパパっと斜め読みしてみましたが、それらしき発言は無いっぽい)

気になる...

【追記】
先ほど、JakiganicSystemsさんに聞いてみましたが、分からないようです。

2013年11月10日日曜日

Battle Marine講座

作り手自身が、自作ゲームの攻略法とかを書くのは如何なものかと思います。

ただ、Battle Marineに関しては、本当の楽しみ方を見つけるまでに結構なやり込みが必要で、ついでに殆ど売れてないから、半ば自暴自棄になりながら、このゲームの楽しみ方を、なるべく面白おかしく書き綴ろうと思います。

いや、このゲーム本当に良く出来てます。
自分で言うのも何ですが。

(1)Battle Marineとは?


Deep Scan(©SEGA)を、よりスピーディーに、より暴力的にというコンセプトで作られたアクションゲームです。ちなみに、副題の - KAISEN - は、海戦と海鮮の両方の意味があります。

サカナやカニなどの海鮮キャラクタたちと、熱い海戦をしましょう。

Windows,Android,iPhoneに対応しています。
Windows版は完全無料なので、まずはWindows版を試して、気に入ったらスマホ版を買ってください。

(2)Deep Scanとは?

Deep Scanとは、艦船を左右に操作して、魚雷で潜水艦を倒すアーケードゲームです。

遥か昔に作られたゲームですが、このシステムをパクったゲームは物凄く沢山あります。
有名どころでは、Bio_100%のSuper Depthとかですかね。

Super DepthはPC-9801用のフリーゲームですが、最近はブラウザ上でプレイできます。
http://bio100.jp/play_game/superdepth.html
※もちろん、無料です。

Deep ScanもSuper Depthも、とても面白いゲームです。

(3)根本的な違い

Deep ScanとBattle Marineは、似てるけど根本的に違うゲームです。

まず、弾の速度が全然違います。
Deep Scanは、ゆらゆらと落ちていきます。
一方、Battle Marineは電光石火の如くズドンと落ちていきます。
この違いにより、ゲームバランスの根幹部分に、決定的な違いが生じます。

その違いを漁業手法に例えると、
・Deep Scan = はえ縄
・Battle Marine = 一本釣り
みたいな感じでしょうか。

Deep Scanは、狙って敵を倒すゲームではありません。敵のヒット率がなるべく高い形に爆弾をばら撒き、それに引っ掛かってくれることを願いつつ、敵弾を避けるゲームです。つまり、運ゲー的な要素が強いです。

一方、Battle Marineは敵を目視してから狙ってファイアすれば撃破できます。つまり、Battle Marineに問われる能力は、運ではなく、スナイパーとしてのテクニックです。完全なる実力主義の世界です。

ただ、運要素が全くない訳ではありませんが。
(巻き込みの発生条件とか)

(4)巻き込み

Battle Marineのもう一つの特異点として、「巻き込み」というシステムがあります。
「巻き込み」は、爆発に巻き込まれた別の敵を、連鎖的に破壊できるシステムです。
まぁ、ありがちかもしれませんが。

巻き込みを活用することで、少ない弾数で多くの敵を撃破できます。

最近のシューティングゲームは、マシンガンのように無闇やたらと弾を乱発して、スカッと破壊できることが重要だと考えられています・・・というより、避ける方にばっかりフォーカスしていて、撃つ方に対する哲学がされてないゲームが多いです。シューティングなのに...ただし、そういうゲームが悪いという訳ではありません。私自身、弾幕STGは嫌いではないですし。しかし、「そういうゲームありき」なのは、如何なものかと思っていたりします。シューティングの本質というか、そういう感じのものが失われているような気がするので。もちろん、面白くないのであれば淘汰されて当然ですが、本当に面白くないのだろうか?ただ、創る人が居ないだけではないだろうか?などと悶々と考えていたりします。

そんな訳で、Battle Marineは、スナイパー的なプレイを楽しむゲームにしたいと考えました。そこで、スコアリング・システムを工夫し、少ない弾数で多くの敵を撃破することに対するインセンティブを与えることにしました。

(5)スコアリング・システム

Battle Marineは、「爆破」が発生した時にスコアが加算されます。
爆破は、敵機を破壊するか、敵弾を破壊することで発生します。
(実は、自機がやられた時の爆破でも加算されます)

爆破1回で得られるスコアは、最初は10点です。
そして、爆破が発生すると、基礎点と呼ばれる数値が上昇します。

基礎点が一定以上になると、スコアが20点、30点・・・と上昇していきます。
しかし、ミスショットをすると、基礎点が減っていきます。
(ただし、スコアが10点未満になることはありません)

つまり、ミスショットをせず、なるべく巻き込みを起こして敵機を破壊すれば、スコアが大幅に高くなります。

(6)ランク・システム

Battle Marineは、プレイ時間の経過でレベル(Lv)がどんどん上昇します。Lvは、ランクカウンタと呼ばれる変数が0になったタイミングで上昇し、最大16まで上がります。

ランクカウンタは、フレーム経過で減少します。
つまり、何もしなくてもレベルは上がっていきます。

更に、ランクカウンタは、次の条件でも減少します。
・敵に逃げられた場合
・ミスショットした場合

つまり、敵に逃げられたり、ミスショットをするとレベルが早く上昇します。

(7)前半と後半は別ゲーム

実は、Battle Marineは前半(Lv.1~8)と後半(Lv.9~16)では、全く別物のゲーム性になるように調整してあります。

ちなみに、後半戦突入の目安は、カニが出現するタイミングです。

前半は、ミスショットを極力減らして基礎点上昇に専念します。
また、なるべく敵を逃がさないようにして、Lvの上昇を遅らせることも大切です。

後半は、敵の密度が高いので、狙って撃たなくてもミスショットが発生する確率が低く、巻き込みも発生し易いです。つまり、後半は基礎点の減点を気にせず、乱射しまくればOKです。(もちろん、ある程度狙った方がスコアは高くなりますが)

私はBattle Marineを設計した当初、「何も考えずに暴力的にショットを乱射してスカッとプレイできるゲームを作りたい」と考えていました。
その一方で、「なるべく少ない弾数で敵を撃破するスナイパーゲームにしたい」とも考えていました。
つまり、その二つの考えを、一つのゲームで同時に実現することにしました。

(8)SHOOT EM UP!!

ここまでの内容を理解した上で、もう一度Battle Marineをプレイしてみて下さい。
本当の楽しさが分かると思います。
Good Luck!

・・・うーん、面白おかしく書くつもりが、あまり面白くはならなかったかも。。。
っていうか、こんなゴチャゴチャ書いたら、ますます客離れが進みそうだw

合理的ではないものを作りたい

ここ最近、実機版の東方VGSの開発が忙しくて、東方VGSの曲追加が滞っています。 東方VGS(実機版)のデザインを作りながら検討中。基本レトロUIベースですがシークバーはモダンに倣おうかな…とか pic.twitter.com/YOYprlDsYD — SUZUKI PLAN (...