東方VGSで「東方星蓮船 ~ Undefined Fantastic Object.」の1面のテーマ「春の湊に」を配信しました。(Pull Request)
辞書を調べてみた所「春の湊」とは「春の行きつくところ。春の果て。はるのとまり。」という意味らしいですが、同梱のストーリーに「土はぬかるみ、氷で覆われた大地から有象無象が目覚める」とあるので、ストーリー上の季節感としてはガッツリ春先ですね。
ニコニコ大百科によると「春の湊とは春の終わりのこと。春を船に喩えた表現。星蓮船本編の季節はまだ残雪が残る春先なので湊を港とかけている?」とのこと。ちなみ、「港」と「湊」の違いは、「港」は船が通る水路、「湊」は船が停泊する場所とのことです。英語で言えば「港」は Port、「湊」は Harbor ですね。
星蓮船のストーリーからシンプルに「春先に謎の船(UFO)のハーバーを探しに行くよ!」という感じではないでしょうかw
第16回東方Project人気投票の結果によると、544曲中41位ということで、かなり人気が高い曲のようです。
原作者様コメント(東方星蓮船 Music Roomより)
1面のテーマです。
軽快で気持ちの良い曲で始めたかったのでこんな感じに。
やっぱさ、シューティングって明るい方がよくない?
と、その時の気分で趣味嗜好が変わる人間が言ってもねぇ。
曲は爽やかです。窓から飛び出したくなるくらい。
なるほど。
原作者様コメントは発売当時に読んだものの、もう13年前の事なので内容をほぼ忘れてました。ただ、何故か「窓から飛び出したくなる」という件だけは覚えてました。デフェネストレーション?最近はもう聞かない(幻想入りした?)ネットスラングですね。
だいたい全ての作業が終わってから、曲に関するコンテキスト情報を調べて、「この曲はそういう曲なのか〜」と勝手に愉しむのが最近のマイブームです。
以下、曲自体の簡単な解析内容を記します。
【構成 & テンポ】
- 5パート構成: 第1提示→第2提示→第1展開→第2展開→コーダ
- テンポ: 155
- 主調: 嬰ヘ短調
【第1パート】(第1提示)& 【第5パート】(コーダ)
これは、イ長調...ではなく嬰ヘ短調ですね。
ピアノがメインのパートですが、第5パート(コーダ)では第4パートのメロディ(リード)のカデンツァ(下図)と一緒に演奏されます。
【第2パート】(第2提示)
変ホ短調へ3半音下転調(短3度下転調)をして、ピアノで第2モチーフを提示してリードで繰り返します。
【第3パート】(第1展開)
ピアノで第1モチーフを展開したと思しきモチーフ(下図)を展開しながら4回演奏します。
第3展開でセオリー通り3半音上(嬰ヘ短調)の主調へ戻り、第4展開でリードに切り替えて第4パートのメロディーへ繋ぐ形になります。
【第4パート】(第2展開・再現)
主調(嬰ヘ短調)で第2モチーフを展開したと思しきモチーフ(下図)を2回繰り返します。
【考察】
ソナタ形式は概ね、
- 主調で第1主題を提示
- 転調して第2主題を提示
- 主題を展開(展開部)
- 主調に戻って第1主題と第2主題(※第2主題に限り同主調も可)を再現(再現部)
- 主調または同主調でコーダ
「春の湊に」の構成はソナタ形式を意識したであろう形になっていることが分かります。
つまり、この曲は「ピアノソナタの二次創作」という結論に至りました。
...というのが私のアナリーゼ結果ですが、合っているかは分かりません ^^;
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