なお、このシリーズで扱うプログラミングの例題のビルドには、パソコンが必要です。OSは私が使っているMac OS X向けに解説を記述しますが、Linux(※ALSAに対応しているもの)やWindowsでも問題ありません。
今回は、実践的な解説をする前に開発環境の準備について説明します。
開発環境の準備
PSG音源の開発には、VGSの実装の一部を利用するため、ご使用のパソコンへVGSのSDK(開発環境)のセットアップをしていただく必要があります。そこで、VGS SDKの導入方法について解説します。VGS SDKを既に導入済みの方は読み飛ばしてください。
なお、VGS SDKは無料で利用でき、商業利用も可能です。なお、VGSの場合、VGS SDKを用いて開発したゲームに限らず、VGSのソースコードの一部を流用した開発も可能なライセンス形態となっています。(ライセンス関係の詳細は、VGSの使用許諾を熟読してください。また、分からないことがある場合、直接SUZUKI PLANへ問い合わせてご確認ください)
対応OS
VGSのSDKは、次のOSに対応しています。
- Windows
- Mac OS X
- Linux
(CentOS7推奨)
動作環境については、スマートフォン(Android, iOS)もサポートしていますが、開発環境についてはパソコンのみです。
セットアップ方法
VGSのリポジトリで、OS別のセットアップ方法を記述しているので、そちらを参照してください。
gitの使い方
VGSを始めとする SUZUKI PLAN のオープソース製品は、全て GitHub 上で公開しています。GitHub とは、
git
コマンドのリポジトリを管理するWebサービスで、多くの企業やオープンソース団体が活用しているソース構成管理ツールのデファクトスタンダードです。
本節では、本書を読み進める上で最小限必要なGitHubと
git
コマンドの使用方法を解説します。
gitコマンドのインストール
Mac OS XやLinuxをお使いの方は、
homebrew
や yum
コマンドで gitコマンドをインストールしてください。(例: yum install git
)
Windowsをお使いの方は、GitHub が公開している
msysgit
というツールをインストールすれば git
コマンドが使えるようになります。
なお、WindowsにはGUIツールも提供されているようですが、全OS共通の使用で使えるCLIのみ使用します。
GitHubアカウントの登録
git
コマンドのインストールが完了したら、GitHub アカウントの登録を行ってください。
その後、git コマンドでGitHubに登録したユーザ名とメールアドレスを設定します。
$ git config --global user.name ユーザ名
$ git config --global user.email メールアドレス
VGSリポジトリの取得
適当なワークディレクトリに VGSリポジトリ を
clone してみましょう。
$ cd ~/ && git clone git@github.com:suzukiplan/vgs2.git
上記を実行すると、PCの
~/vgs2
ディレクトリに VGSリポジトリ(の最新のmasterブランチ)の内容が複製されます。あとは、VGSリポジトリの README.md
に記載されているセットアップ手順に従ってセットアップを行えば、VGSのセットアップができます。
以降、VGSのリポジトリが ~/vgs2 に格納されているものとして解説します。
VGSリポジトリのバージョンアップ
git clone
で取得した VGSリポジトリが格納されているディレクトリ上で、git pull
コマンドを実行すれば、VGSリポジトリの内容を最新の状態に更新できます。$ cd ~/vgs2 && git pull
最低限、VGSのセットアップをするのに必要な git に関する知識は以上です。
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