最近投資に興味を持ち始めた友人から「インド株ってどう?」と聞かれたので少し調べてみました。
まずは、インドの代表的なインデクス(SENSEX)の1980〜2023の推移を年足チャートで見てみます。
【S&P BSE SENSEX の年足チャート(※Closeのみ)】
1980年の終値148.25INRが、2023年現時点で65479.05INRなので、1980年比較で約442倍という中々エグイ成長をしてます。
ただし、為替レートもかなり変動していて、1980年時点は1INRあたり約28.8191円でしたが、2023年時点は1INRあたり約1.623円と、この43年でかなりのINR安(円高)になったという点にも注目する必要がありそうです。
【為替レート(INR/JPY)の年足チャート】
そこで、為替レートを加味した円換算のSENSEXチャートを見てみます。
【S&P BSE SENSEX × INR/JPY】
1980年の終値が約4,272円、2023年現時点は約106,273円なので、1980年比較で約24.87倍ということになります。
つまり、1980年時点で100万円分買い43年間ホールドし続ければ2023年時点で2487万円というパフォーマンスだったようです。
年率に換算すると7.7%程度ですね。(※100万円を年率7.7%複利で43年寝かせた場合、約2428万円になります)
インドは、1980年以降世界のGDP成長率を大幅に上回っていた背景があることもそれだけ伸びた一因かもしれません。ただし、GDP成長率は2016年頃をピークに鈍化傾向にあるようなので、今後も同程度のパフォーマンスを期待できるかは分かりませんが。
貿易実績で見ると、2022年は実績は
- 輸出 = 405,059百万ドル
- 輸入 = 656,132百万ドル
という状態のようです。
約2510億ドル程度の貿易赤字ですね...日本円換算すると約35兆円(140円/ドル換算)と中々凄まじい。どれぐらい凄まじいのかというと、昨年、「深刻な問題だ!」と騒がれていた日本の貿易赤字額は約20兆円でした。
主な輸出品目は「石油製品、宝石類、電気機器、一般機械、化学関連製品」で主要取引先は米国、UAE、オランダ(日本は26位)。注目すべき主な輸入品目は「原油・石油製品、宝石類、電気機器、一般機械、化学関連製品」で主要取引先は中国、UAE、米国(日本は13位)とのことです。(報道などでよく聞かれるようにインドの中国依存がかなり強いことが分かります)
今後、輸出産業を伸ばせるかが重要になってきそうです。ただし、外務省のデータを見る限り9年連続で貿易赤字(輸出<輸入)なので中々厳しそうです。ですが、米AppleがiPhoneの製造を中国からインドへシフトする動きがあるらしい(参考)ので、サプライチェーンの脱中国化がインドシフトの方向で加速すれば勝機があるかもしれません。
ネットでざっくり調べられる情報はこんな感じでしょうか。
冒頭の友人の「インド株ってどう?」という問いに対して答えるなら、私は自分が普段使っている商品を出している会社など、上がっても下がっても気にせず投資できる企業のものを買うのがベターだと思っているタイプ(つまり、知っている企業の株しか買わないタイプ)なので、仮に買うとしても途上国インデクスで薄く買うぐらいの感じでしょうか。
そもそも、まだインドに行ったことすらないのでとりあえずインド旅行や滞在をして現物を見ないことには分からないという感じかな。