2012年9月8日土曜日

アプリの価格制定戦略

私は現在、Android用アプリケーション「SHOT04-NOKOGI Rider」を日本円で150円で売り出していますが、価格制定の戦略については、実はかなり悩ましいところでした。

SHOT04-NOKOGI Riderの販売形態は、完全な落としきり型です。
「アプリ内課金は一切なし」 & 「アプリ内広告も一切なし」の良心設定。
無料のLite版と同時に公開しています。(もちろん、Lite版も課金や広告は一切なし)
Lite版は、純粋に「製品版のお試し版」という位置づけにしました。

150円という価格は、たぶん、ダンピングすれすれの低めの価格じゃないかと思います。
専業の業者さんが、この価格&販売スタイルで売り出した場合、開発原価を回収するのは相当厳しいと思われるので。

ただし、価格については将来的には引き上げる予定です。
私の価格制定戦略としては、公開当初は「可能な限り低い価格制定」をしておき、順当に販売数が伸びていったら段階的に価格を引き上げていくというものです。ただし、値下げは絶対におこないません。

DL販売するソフトウェア商品の特性には、以下のものがあります。
①在庫コストが掛からない
②賞味期限による破棄が不要
③時間が経つ(アップデートを重ねる)ほど、品質が安定する

上記①&②の特性から、値下げを実施すべき根拠が消えます。
たまに、DL販売なのに「キャンペーン価格」とかいって値下げ販売をしている業者さんが居ます。
そういうことをやってしまうと、「通常価格」で購入してしまったお客様の気持ちはどうなるのか?
少なくとも、私がそういう業者さんから誤って通常価格で購入してしまった場合、その業者さんからは二度と商品を購入しません。商品が良くても信頼の無い業者のものは使う必要が無い(最悪、自分で作ればよい)ので。

つまり、値下げキャンペーンを実施すると、(一時的に売り上げは伸びるかもしれませんが)将来的にはジリ貧になる筈です。このことから、キャンペーン価格とかを実施することは、「自らの首を絞める行為」といえます。だから、DL販売のソフトウェアの場合、値下げキャンペーン等の実施は禁忌です。

また、上記③の特性から、販売初期の段階ではディスカウントすべきといえます。
やはり、リリース当初は品質が安定しないものなので。
もちろん、開発者である我々は、命を削って入念なデバッグをしています。それでも、「こんな機能が必要なのに無い!」とか「こんんあバグがある!」といった事故を100%防ぐことはできません。

上記の事情を勘案すると、妥当な価格制定戦略は、
(1)リリース当初は低めの価格設定をしておく
(2)価格は、時間の経過とともに段階的に値上げをしていく
(3)値下げは(キャンペーン等を含め)絶対に実施しない
という具合になります。
※ただし、ひとつの国家が壊滅するレベルのデフレーションが起きた場合を除きます。

という訳で、「SHOT04-NOKOGI Rider」の場合、「現在の販売価格が最安値」ということになります。
「値段」という観点で見れば、早い時期に買って頂いた方がお得です。
ちなみに、妥当価格は300円前後ではないかと思っています。(なので、初期価格は50%offの150円)


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