2017年5月9日火曜日

喫茶店の話し

私は喫茶店が結構好きです。
カフェ巡りとかまではしませんが、1年間でだいたい300回以上は利用します。
そうなったキッカケというのが、就職活動をしていた二十歳の頃に遡ります。

当時、静岡か横浜(※どっちか忘れた)の地下街を迷って彷徨き、喉が乾いたので適当な喫茶店に入ったのですが、そこがガチのコーヒー専門店で、メニューは一番安いマンデリンが800円ほどでした。(ブルーマウンテンは3000円ぐらいだった気がする)

「やっちまった」と思いつつ、何も頼まずにすごすごと出ていくのも恥ずかしかったので、とりあえず一番安いマンデリン(800円)を注文。すると、マスターがゴリゴリと豆を挽き、見たことがない謎のアナログな機械でドリップ。そして出てきたコーヒーを一口飲んでみると、凄まじい衝撃を受けました。とにかく濃い。しかし、普通のエスプレッソのような単調な濃さではなく、透明度がある(?)というか複雑な味で、喉へ流すとマンデリン独特の酸味が刺さるように刺激をしてくる...かつて飲んだことがあるその他のコーヒーとは完全に別物です。
それが美味いかどうかはさておき。
コーヒーとは、美味いとか不味いではなく、嗜好品なのだということを理解しました。

その味が今でも忘れられず、もう一度嗜んでみたいのですが、私はかなりの方向音痴なので場所は覚えていないし、更に就職活動の最中で日常的に迷子になっていた時の事だから、何処の県にあったのかすら思い出せない有様です。
就職後に何度かその喫茶店を探すことをトライしてみたのですが、十数年経った未だに発見できていません。もしかすると、不思議の国へ迷い込んで見つけた店だったのではないかと疑ってすらいます。仮にそうだったとしても何ら不思議はありません。

以下、全然関係ない話しをします。

私は1年間でだいたい300回以上喫茶店へ行くと先述しましたが、実のところこれは上述のようなガチのコーヒー専門店ではなく、全てドトールコーヒーとかそういう感じの所です。

ガチのコーヒー専門店が仮にあっても私ではたどり着けないから、行ける喫茶店は生活圏(東京の銀座)内にあって、分かり易い看板のお店(≒チェーン店)に限られます。そういう所ならお値段も安いですし。

そういえば今年に入って、私の近所にあるそういう類の喫茶店が3件ほど潰れました。
潰れたのは、
①カフェ・ド・クリエ
②サンマルクカフェ
③ドトールコーヒー
の3件。
いわゆる「落ち着かない喫茶店」。

「落ち着かない喫茶店」というのは、要するに低単価で回転率で稼いでいるタイプの喫茶店のことを言います。ブレンドコーヒーSの値段がだいたい200円前後で、落ち着く喫茶店はだいたい500円前後でしょうか。

(回転率重視タイプのチェーン店のブレンドSの値段)
・ベックスコーヒー: 230円
・ドトールコーヒー: 220円
・サンマルクカフェ: 200円

(くつろぎ重視タイプのチェーン店のブレンドSの値段)
・コメダ珈琲: 420円
・喫茶ルノアール: 580円

(どっち付かずタイプのチェーン店のブレンドSの値段)
・カフェ・ド・クリエ: 270円(1日に2回行く場合の単価: 185円)
・スターバックス・コーヒー: 302円(1日に2回行く場合の単価: 210円)

味はどれもだいたい同じ。
特別美味くもないけど、不味くもない。
コーヒー専門ではないもの(マックやコンビニ)とも余り大差は無いです。
もちろん、製法が若干違うので誤差程度に味の違いはありますが、本物の味と比べればどれでも等しく同じ擬物で、純粋にコーヒーだけの値段なら100円で丁度よいぐらいだと思っています。(こういう喫茶店の値段は、コーヒーではなく空間の提供価格だろうという認識)

回転率重視 or くつろぎ重視のどちらが良いというものではなく、パッと入って喉を潤しつつ10分前後の休憩を取るなら回転率重視、小一時間ぐらい静かに過ごしたければくつろぎ重視みたいな住み分けができると思います。

ただ、どっち付かずタイプは微妙な存在だと思っています。
ドトールが混んでいて喫煙席を取れるか微妙だからとかそういう時ぐらいしか使わないし、スタバに至っては喫煙席が無いので利用する機会すらない。(新幹線のホーム内にあるやつを稀にテイクアウトで利用しますが、最近は予めコンビニで買えば良いので、それすら使わなくなった)

だから、当日中にリピートすれば実質「回転率重視」と同程度以下の価格帯になるような売り方をしているんでしょうけど、1年に300回以上喫茶店を利用する私でも、1日2回以上利用することはまずないので、当日中のリピート狙いというのはターゲットが狭すぎてあまり機能していないのではと思っています。

そういった理由で、中途半端タイプが潰れるのは割と納得感があります。

実際、潰れた①カフェ・ド・クリエはドトールのすぐ隣という悪条件の立地だったので、「これはすぐ潰れるんじゃないだろうか?」と思っていましたが、私が思っていたよりも大分早く潰れました。

残りの②サンマルクカフェ、③ドトールコーヒーは、これもまた隣同士で仲良く並んでいる謎立地だったので、客を奪い合って両方倒れてしまった感じでしょうか。ルノアールの隣にドトールとかなら住み分けができて良かったのでしょうけど。

ちなみに、①〜③に共通していたこととしては、どの店もそれなりに客入りが良かったということです。客入りが良いのに潰れたということは、原価高騰や回転率が想定よりも悪かったということかなと。

居抜きで別の喫茶店が入るなら、私が若かりし頃に不思議な国で見つけたガチの珈琲店が入って欲しいのですが、それは望み薄かな。でも、割とアリじゃないかと思いますが。土地が狭いので、回転率重視 or くつろぎ重視のどちらよりも適していそうな気がしないでもないので。