2012年9月5日水曜日

誘導について

先日公開したSHOT04ですが、そのLite版(無料)では、1面のボスを倒すと、「フルバージョンを買ってね!」という趣旨の宣伝メッセージを表示する仕様にしています。

よく、フルバージョン(製品版)の購入先へのリンクボタンを張って、それを押せばブラウザやGooglePlayが起動される感じのアプリがあったりします。ですが、SHOT04の場合、そういうのは一切表示しない仕様にしています。

これは、私のセキュリティーポリシー上の事情によるものです。
セキュリティーポリシーといっても、単なる自分ルールですが。

私が公開するゲームアプリのセキュリティーポリシーでは、「一切の通信行為や個人情報の抜き出しをできないようにするため、パーミッション要求を基本的にしない(ただし、スコアを保存したりするために必要な、ストレージパーミッションは例外的に割り当てる)」という方針になっています。

しかし、「パーミッションが最小なら必ずしも安全か?」と言われると、必ずしもYesではありません。
Androidには、インテントという仕組みを使うことで、アプリから別のアプリを起動する仕組みがあります。
そして、この仕組みを使って、ブラウザ経由で情報を抜き出したりすることは、不可能ではありません。
詳しくは、以下の記事を参照してください。(※英語です)
http://leviathansecurity.com/blog/archives/17-Zero-Permission-Android-Applications.html

なので、私が配布するアプリでは、インテント機能も使用しないようにしています。
そのため、購入ページへ誘導するリンクボタンを作ることができません。

「個人製作のアプリで、そこまで厳密なルールは居るのか?」
という疑問を持たれる方も居るかもしれません。

しかし、私は個人販売の場合、『法人以上に信用が要求される』と思っています。
法人を作るのは、昔と比べれば恐ろしく簡単ですが、それでもそれなりに大変です。
なので、法人というだけで、それなりの社会的信頼を得ることができます。
それに対して、自然人というのは権利能力が強すぎるので、信用を得るのは法人以上に大変です。

そこで、結構ガチガチなセキュリティーポリシーを定めて、それを遵守するようにしている訳です。
たぶん、外部のセキュリティの専門家にコードレベルの監査がされたとしても「このアプリは完全に安全です」と烙印を押していただける程度の水準だと思います。でも、外部監査法人などに依頼する予算なんて当然無いから、「所詮は自分ルールなんだろ?」と言われれば、それまでですが。

でも、購入誘導のボタンを設置するぐらいなら良いような気がしていますが。
目的がハッキリしていますし。
ただ、購入誘導を設置したところで、効果はあまり変わらないと思っていたりします。
本当に「欲しい!」と思った人なら、そんな誘導が無くても能動的に探してくれると思うので。

むしろ、購入を促すメッセージを、日本語環境なら日本語で表示する(ローカライズする)方が重要かも。
現状、購入を促すメッセージは英語のみで表示するようにしています。
英語のみにしているのは、プログラムはロケール・ニュートラルで作るのが好きだというが理由。

0 件のコメント:

コメントを投稿

注: コメントを投稿できるのは、このブログのメンバーだけです。

合理的ではないものを作りたい

ここ最近、実機版の東方VGSの開発が忙しくて、東方VGSの曲追加が滞っています。 東方VGS(実機版)のデザインを作りながら検討中。基本レトロUIベースですがシークバーはモダンに倣おうかな…とか pic.twitter.com/YOYprlDsYD — SUZUKI PLAN (...